「それでも恋するバルセロナ」 / パン・デ・ロー
DVDで、ウッディ・アレン監督の映画「それでも恋するバルセロナ」(原題:Vicky Cristina Barcelona)を見ました。
バルセロナを舞台に繰り広げられるロマンティック・コメディ。おしゃれで楽しい作品ですが、ちょっぴり辛口のユーモアも感じられ?ウッディ・アレン監督らしいテイストになっていました。異国情緒あふれるスペインの町を背景に、映像は透明感があって、絵画のように美しかったです。
バルセロナでバカンスをすごすためにやってきた二人のアメリカ人女性が、あるスペインの男性に夢中になりますが、そこにライバル、元妻が登場。ラテン女性のあまりの激しさに、二人はすっかりたじたじになってしまいます…。個性の違う3人の女性ですが、それぞれが魅力的で輝いていました。
魅惑的なスカーレット・ヨハンソンが、情熱の塊のようなペネロペ・クルスが登場したとたんに、(役柄上)手の上で転がる子どものように見えてしまうのが不思議でした。直情型で早口でスペイン語をまくしたてるペネロペは、かっこいいけど恐い! 彼女の中のラテンの血を改めて感じました。
女性たちの熱に浮かされた恋模様を、どこか冷めたような目で追うナレーションにくすりと笑わせられました。そこには小さなとげが潜んでいますが、意地悪な視線ではなく、ユーモアに包み込んでいるところに監督のセンスが感じられました。
ここのところヨーロッパを舞台にした作品を作っているウッディ・アレン監督ですが、異国に舞台を移すことで逆にアメリカ人の心を映し出しているのかなあという気がしています。小さいながらもぴりっとスパイスの効いた作品が多く、つい気になってしまう監督さんです。
スペイン…ではないですが(笑)、お隣のポルトガルのお菓子を作りました。カステラのルーツになっているという「パン・デ・ロー」(Pão de Ló)というお菓子です。
粉があまり入らないため、焼き上がりとともに中央がどんどん凹んでいくユニークなお菓子です。冷めてから粉砂糖をふるって仕上げました。
オヴァール地方のパン・デ・ローは、中がとろとろに溶け出すほどに半生に仕上げますが、私は時間を少し長めに設定し、でも柔らかく仕上がるよう焼きました。卵黄をたっぷりと入れて作るので、生地は鮮やかなきれいな黄色になります。
軽く泡立てた生クリームと季節のいちごを添えて。スポンジのふわふわの食感を楽しみながら、おいしくいただきました☆
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コメント
綺麗な黄色!
美味しそうですね!!
「パン・デ・ロー」、今「半熟カステラ」として人気ですよね♪
横浜のパティスリーラトーナ相鉄ジョイナス店が、開店当時 行列していましたよ。
落ち着いてから買いました♪
美味しかったですが、私としては半熟加減がもう少し堅くてもいいかな〜と思いました。
セレンディピティさんの少し焼き時間を長くした柔らか加減が良い様に思います。
投稿: Rei | 2010年4月24日 (土) 15時59分
それでも恋するバルセロナ、私も近々観ようと思っている作品です。
少し前にWOWOWで放送されたので録画してあるんですよ。
ぺネロぺの作品ってあまり観たことがないので楽しみにしているんです。
そうそう、来月はクリント・イーストウッド特集でグラン・トリノが放送されるのでこちらも楽しみです♪
投稿: olive | 2010年4月24日 (土) 20時26分
こんにちは。
この映画、プレビューで見て以来、気になっていました。
大女優が二人揃って登場してますよね。
二人とも好きな女優さんですし、セレンディピティさんの感想を読んでやっぱり見てみたくなりました。
このお菓子素朴な見た目がとっても素敵。
中が本当になきれいな黄色に仕上がるのですね。
投稿: Reiko | 2010年4月24日 (土) 23時08分
今晩は。
ご覧になったんですね!TB有難うございました。私もTBお願いしま~す。
これ、普通のラブコメとは、一味もふた味もテイストが違ってて、面白いですよね。そうそう、何とな~くアイロニカルなんですよ。
「アメリカ人ってさ~・・・」みたいな。(笑)ヨーロッパを舞台にしてる事で、そのあたりが浮き彫りになってくるっていうか。
それとキャスト全員の魅力が凄い。特にスペインチームの二人は強烈です。この映画、ペネロペの登場で、彼女の存在感に映画全体が飲みこまれちゃうところが、ちょっとカタルシス感じちゃいました。(笑)
あ、ところで
はW・アレンの眼鏡ですね。(笑)可愛い!
ポルトガルのお菓子、パン・デ・ローって、初めて耳にしましたけど、美味しそうですね!でも、セレンディピティさんは、ホントに色々なお料理にチャレンジしてて凄いな~。
投稿: ごみつ | 2010年4月25日 (日) 00時00分
☆ Reiさま ☆
ありがとうございます♪
横浜に半熟カステラの人気のお店があるのですね。
お話をうかがうと、どうやらパン・デ・ローと
同じもののようですね。
これはポルトガル料理の本に載っていたレシピですが
何ヶ月か前に、最初にレシピ通りに作ったときには
中がとろとろで、私としてはもう少し火を通した方が
好みだったので、今回は少し長めに焼いてみました。
ちょうどぎりぎり火が通る…といった感じで
柔らかく、(私としては)ちょうどいい感じにできあがりました☆
投稿: ☆ Reiさま ☆ | 2010年4月25日 (日) 08時36分
☆ oliveさま ☆
どうぞお楽しみに…。
oliveさん、この映画、録画されたのですね!
おしゃれで楽しい作品なので、
oliveさんもきっと気に入られると思います♪
ペネロペ、迫力があってほんとうに美しい女優さんですよね…。
この作品ではパワー炸裂しているので
グラントリノも楽しみですね。
投稿: ☆ oliveさま ☆ | 2010年4月25日 (日) 08時45分
☆ Reikoさま ☆
Reikoさんも、この映画、気になっていらしたのですね♪
私も、ペネロペ・クルスもスカーレット・ヨハンソンも
どちらも好きな女優さんなので、おおいに楽しみました。
おしゃれでウッディ・アレンらしいセンスが感じられる作品でした。
お菓子にもうれしいことば、ありがとうございます。
カステラのもとになっているお菓子だそうですが
本来はもっととろとろに仕上げるのだそうです。
卵の優しい味が楽しめました☆
投稿: ☆ Reikoさま ☆ | 2010年4月25日 (日) 08時52分
☆ ごみつさま ☆
TB、ありがとうございました☆
この作品、ずっと予約を入れていて…ようやく見ることができました♪
とっても楽しい作品でしたね。
ウッディ・アレンらしいアイロニーが感じられて
思わずくすり…とさせられました。
ペネロペ、この映画では超越した存在でしたね。
といった感じ。
まさにトルネード
どうしようもなく魅力的で、誰もが魔法のように吸い寄せられて
しまうのだけれど、そうすると大変なことになっちゃう。(笑)
彼女にはぴったりのキャラクターでした。
めがね
にも目を留めてくださって、ありがとうございます♪
ポルトガルブーム、地味~にですがまだ続いているんですよ。(笑)
このお菓子、カステラみたいに優しい甘さがあって
素朴ですが、とってもおいしかったです☆
投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2010年4月25日 (日) 09時21分