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「日本人が行けない日本領土」

ある方がご紹介されていておもしろそうだったので、図書館で借りてきました。

Nihonjin_ga_ikenai 日本人が行けない「日本領土」

著者の山本皓一さんは、1990年に日本人の報道カメラマンとして初めて択捉島に渡られて以来、日本の国境をテーマに写真を撮られている方です。この本は16年にわたる取材の集大成であり、写真と文章、関係者とのインタビューによって構成されています。

今ほど「国境」があまり意識されていなかった頃から、地道に取材されていた先見性がすばらしいと思うと同時に、写真というのはインパクトのある表現方法だなということを改めて感じました。なかなか行けない領土に渡るまでの苦労話などもおもしろかったです。

北方領土、竹島、尖閣諸島についてはご存知のように他国との間に領有権問題が発生していて、既に毎日のようにニュースに取り上げられているので、ここではそれ以外の「南鳥島」「沖ノ鳥島」について簡単にご紹介させていただきますね。

Minamitori_2

(写真は、ネットから探してお借りしました)

日本の最南東端に位置する南鳥島は、名前は知っていたもののその姿を写真で見るのは初めてでした。一辺が約1.5kmという三角形の島で、なんとか苦心して設けられたかに見える滑走路が、ストライプのアクセントになっていますね。(笑)

小さいながらも無人島ではなく、海上自衛隊、気象庁、海上保安庁の職員、合わせて30数名が駐在しているとのことです。定期便はなく、著者は硫黄島を経由して、海上自衛隊の飛行機でこの島に渡ったそうです。

ここは、米国から平和裏に返還された唯一の「問題のない」島で、今まであまり注目されていなかったそうですが、日本がぼんやりしている間に不法占拠されてしまった他島の状況を見ると、自衛隊が常駐して抑止力となることが「国境の島」のあるべき姿だと実感しました。

Okinotori_1 Okinotori_2

(写真は、ネットから探してお借りしました)

日本最南端の島、沖ノ鳥島の実体は、南鳥島以上に衝撃的でした。本来は面積約8平方㎞の岩礁島ですが、満潮時には海抜16cmの小島になってしまうそうです。上の写真で金網で保護されている、この小さな突起が島の実体です。

著者は、沖縄から視察団の一員として、貨客船で片道3日間かけてこの島を訪れたそうですが、干潮時に着いたため、わずか15分しか上陸できなかったということです。

最果てにあるこれほど小さな島ですが、この島が日本の領土であることによって、日本の排他的経済水域(いわゆる200海里)が飛躍的に大きく確保されています。それに横槍を入れて、これは「島」ではなく「岩」だと主張している国もあるそうですが…。

数十年後には温暖化によって、このままでは水没が免れないとされる沖ノ鳥島。なんとか策を講じて、この小さな領土を守っていかなければ…と切に願います。

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コメント

今晩は。

興味深い本ですね。それこそ、北方領土とか、竹島、尖閣諸島あたりのお話かと思ったら、それ以外にもそういう島があるのですね。

南鳥島、沖ノ鳥島については、恥ずかしながら初めて知りました。セレンディピティさんの記事を読ませていただいて勉強になりました。
特に沖ノ鳥島は満潮時に海抜16cm(!)sweat01では、温暖化で確かに水没が免れなさそうです。

海の上の国境に関して、私も少し考えさせられました・・。think

投稿: ごみつ | 2011年1月 6日 (木) 22時14分

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。今年も美味しい料理と映画のご紹介、楽しみにしています!

沖ノ鳥島の名前は知っていましたが、島の状態などははじめて聞くことばかりでした。日本は国内の事と同じくらい外交に気もお金も使う国ですけど、そろそろその比重を内に向けてもらいたいですよね。私は詳しい日本の政策はまったくわからないですが、以前オランダを訪れたとき、あの国の「温暖化に寄る水没危機」の対策を見学した事がありあます。国民の意識が高いのを感じましたが、日本も政府に任せず、国民一人ひとりが意識改革をしないと、と感じます。アメリカは他民族の集まりですから難しいですが、日本にはなんとかしてほしいです…。

投稿: schatzi | 2011年1月 6日 (木) 23時07分

☆ ごみつさま ☆
この本、なかなかおもしろかったです。
私も南鳥島、沖ノ鳥島の実体については、この本を読んで
初めて知って、驚きました。
日本は狭い島国だと思っていましたが、排他的経済水域まで含めると
実は結構広い国なのだなあと思いました。
水没のことも、他人事ではなかったのですね…。

昨今の近隣国との摩擦が、
国境のことを改めて考えるいい機会になりました。

投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2011年1月 7日 (金) 09時02分

☆ schatziさま ☆
schatziさん、あけましておめでとうございます♪
穏やかな新年をお迎えになられたことと思います。
今年もどうぞよろしくお願いします!

私も島の名前は知っていたものの、
その実体は初めて知ったので驚きました。
オランダやベネチアのことは、かなり前から話題になっていましたね。
最近では太平洋に浮かぶツバルという国のことがよく取り上げられますが
日本も他人事ではなかった…と気付かされました。
日本は島国ということもあって、今まで国境に対して
少し無頓着?だったところがあったように思います。
最近、近隣国との間に起こっている摩擦をきっかけに
もっと意識を高めていかなくてはいけないな、と思いました。

投稿: ☆ schatziさま ☆ | 2011年1月 7日 (金) 09時13分

興味深い内容の本ですね。
日本は島国だからか、陸続きの国境がある国に比べると「国境」に対する意識がうすいですよね。(かくいう私もその1人ですが)
尖閣諸島の問題もいつの間にか取り上げられなくなってしまいましたよね。
大事な問題だと思うのですが…。

沖ノ鳥島のことはニュース番組かなにかでみました。
確かに岩だと言われてしまえばそうかもしれませんよね…。
南鳥島のことは知らなかったので勉強になりました。
30名ものかたが駐在しているとは。

こういう本は自分では手に取ることはないだろうと思いますが、こうやって紹介されているのを読んだりすると興味がわいてきますね。これからも色々紹介してください。

投稿: olive | 2011年1月 7日 (金) 09時16分

草津での冬眠から戻ってきました。遅ればせながら、新年おめでとうございます。
領土というものは、自ら努力して守るべきものです。歴史的経緯やらをいくら口先で叫んでも無意味です。口先平和主義者には、お気楽な方法だけに頼るのでしょうが、それでは領土は守れません。
海を埋め立てて領土を作った国は少なくなく、沖ノ鳥島だって日本人が、岩礁を人工的に拡大させても、それは立派な領土です。
軍事力あっての平和という現実を直視すべきなのでしょうが、逃避したがる人が多い、事なかれ主義こそが問題でしょうね。

投稿: ヌマンタ | 2011年1月 7日 (金) 11時38分

☆ oliveさま ☆
この本、初めて知ったこともいろいろあって
なかなか興味深かったです。
島国だと、なんとなく領土が海で守られている気がしますが
海にも国境がある、というあたりまえのことに改めて気付かされました。
最近の近隣国との摩擦によって、
国境についての意識が高められたような気がします。
南鳥島や沖ノ鳥島のような国境にある島こそ
しっかり守っていかなくてはいけないな、と思いました。

またおもしろい本を見つけたら、ご紹介させていただきますね。book

投稿: ☆ oliveさま ☆ | 2011年1月 8日 (土) 01時51分

☆ ヌマンタさま ☆
あけましておめでとうございます♪
お正月は、草津に行ってらしたのですね。
温泉でゆっくりくつろがれたことと思います。
改めまして… 今年もどうぞよろしくお願いします。

今、領有権が問題になっている島も、歴史的証拠はあっても、
不法占拠されて、手も足も出せない状況になっているのが現実ですね。
わざわざ観光地にしてでも、自国民を積極的に島に渡らせる
という並々ならないパワーに圧倒されますが
日本人は今までおっとりしすぎていたかもしれません。
今起こっている問題をきっかけに、これからは国境を守るということを
もっと真剣に考えていかないといけないですね。

投稿: ☆ ヌマンタさま ☆ | 2011年1月 8日 (土) 02時09分

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