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「17歳の肖像」

DVDで、キャリー・マリガン主演の映画、「17歳の肖像」(原題:An Education)を見ました。1962年のロンドン郊外を舞台に、ある女子高校生が手痛い恋を乗り越えて、成長していく青春映画。キャリー・マリガンのみずみずしいフレッシュな演技がすてきでした。

     An_education

オックスフォード大学を目指す優等生のジェニー(キャリー・マリガン)は、パリに憧れる夢多き女の子。ある雨の日に声をかけてきた、紳士的でウィットに富んだ年上の男性デイヴィッドの再三のロマンティックなアプローチに女心をくすぐられ、やがて二人はつきあい始めます。

コンサート、ナイトクラブ… 話題が豊富で経済力もあるデイヴィッドに連れられて、初めて知る大人の世界は、刺激に満ちてキラキラ輝いていました。大学に進学したところで、退屈な未来が待っているだけ。ジェニーは高校を辞め、デイヴィッドと結婚することを決意します…。

ジェニーを演じるキャリー・マリガンが、とにかくキュートで魅力的。好奇心旺盛で、夢見る年頃の女の子を、明るくさわやかに演じていました。60年代のファッションやインテリア、音楽、と全てが私好みでしたし、イギリスの郊外や田舎の風景、そしてパリの映像が美しかったです。

映画の原題は、”An Education”。この映画の中でジェニーが体験したことは、挫折も、それを乗り越えたことも含めて、人生勉強だったといえるでしょう。

ケンブリッジを卒業した才媛ながら、今は学校で毎日生徒たちの論文をチェックしているだけのスタッブス先生に、将来の夢を見出せず、ジェニーは反抗的な態度をとります。そんな恋に浮かれているジェニーを、心から心配するスタッブス先生。「彼はあなたの知性を尊重しているの?」

絶望の底に突き落とされた時、ジェニーが思い出したのはスタッブス先生のことでした。先生の家を訪れ、知的で清潔な暮らしぶりを見て、自分が間違っていたとようやく気付くジェニー。「私を助けて」というジェニーに、スタッブス先生は何も責めず、ただ「そのことばを待っていたのよ。」と答えます。

どうして大学へ行くのか? どうして私たちは勉強しなくてはいけないのか? そんな問いに、ささやかな答えを用意してくれる作品でもあります。

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映画」カテゴリの記事

コメント

青春映画を観ていると、はるか昔の自分が同じ年代だった頃を
つい思い浮かべ、こんなに劇的なことはなかったな~(笑
なんて、思いながら、心の中だけは大きく揺れ動いていた・・・
という感じがします。
キャリー・マリガン、ポスターを観ただけでも可愛らしい!

投稿: イザワ | 2011年5月27日 (金) 03時47分

私もこの映画観ましたよ〜。色々とあって、最後に同じくらいの年代の男の子と自転車で駆け抜ける場面が爽やかで、ほっとしました。
高校生の時に社会人の男性とおつきあいしていたクラスメイトを、ふと思い出しました。クラスメイトもジェニーのように、大人の世界を見ていたのかもしれませんね。

投稿: あんこ | 2011年5月27日 (金) 09時06分

録画したまま、まだ見てませーん。なんとか時間を見つけて見なくては! 見たらトラックバックさせていただきますね(^o^)。

投稿: マイキー | 2011年5月27日 (金) 17時48分

☆ イザワさま ☆
あ~、イザワさんのおっしゃること、よくわかります♪
(私の場合)そうそう劇的な経験をしたわけでもないですが(笑)
なんとなく若い頃の自分を思い出して
甘酸っぱい気持ちになりました。
キャリー・マリガン、とてもかわいかったです!
演じた時は24歳だったそうですが
ちょっぴり背伸びをした高校生役がよく似合っていましたよ。

投稿: ☆ イザワさま ☆ | 2011年5月28日 (土) 01時18分

☆ あんこさま ☆
あんこさんも、この映画ご覧になったのですね。
すてきな作品でしたね。
最後の自転車のシーン、さわやかなラストが印象的でした。
あんこさんのお友だちも、年上の方とおつきあいしていたのですね。
高校生の頃って、少し年上でも(私には)すごく大人に見えたような…
きっとそのお友だちは、精神的に早熟だったのでしょうね。

投稿: ☆ あんこさま ☆ | 2011年5月28日 (土) 01時45分

☆ マイキーさま ☆
マイキーさんも、録画されたのですね♪
テンポもよく、なかなかおもしろかったです。
ご覧になったら、是非感想をお聞かせくださいね~☆

投稿: ☆ マイキーさま ☆ | 2011年5月28日 (土) 01時48分

私もこれ、娘に勧められて観ました。父親はフランスを嫌っている、娘が進学を蹴って結婚に走ることを親が許す…や、女子高生がバカバカタバコをすうところなど、現代ではなく、あえて60年代に設定したところが内容としっくりときましたよね。オックスフォードは今でも高嶺の花…というのは今でもまったくかわっていませんが(爆)

キャリー・ミリガンは24歳だったんですか?どうみても初々しい高校生でしたよね!
私は彼女のお父さん役の人が好きでした(笑)イギリス俳優らしいですよね。校長先生がエマ・トンプソンというのがまた気に入りました!彼女はエレガントですよね、すてきです。

ひとつ辛かったのは、あたりまえですがイギリス英語だったこと!ところどこと聞き取れず、雰囲気でつないでいました(笑)イギリス映画はハリウッド物と違ってユーモアが違うのがすきなんですけど、イギリス英語がいつもネックでして…

投稿: schatzi | 2011年5月28日 (土) 11時31分

大人の世界にどんどん魅了されてのめり込んでいく女子高生役をキャリー・マリガンが見事に演じていましたよね。彼女をみていて「勇気あるなぁ」と感心してしまいました。
私が高校生の時には大人の世界に憧れはあったけど、あんな風にどんどん足を踏み入れていく勇気はありませんでしたから。
最後の方で彼の正体が明らかになってからは、映画の中の雰囲気もそれまでとは一転してしまいますが、これこそがまさに「an education」なんだなと感じました。原題そのままでもよかったのに。でも彼女はまだやり直しがいくらでも聞く年齢。ひとつ痛手を負ってさらに成長していくのですね。
こういう作品で気に入った作品はなかなかないのですが、この作品はなぜかとても気に入りました。もう一度観たい映画です。

先日「わたしを離さないで」も観てきましたよ。
キャリー・マリガンはこれからも注目の女優さんですね☆

投稿: olive | 2011年5月28日 (土) 18時13分

☆ schatziさま ☆
schatziさんも、この映画ご覧になったのですね♪
ポスターだけ見ると、ロマンティック・コメディかな?と思って
しまいますが、なかなか深い青春映画でしたね。
原作は、作者の体験に基づいている実話だそうで、
自然と舞台は60年代になったのでしょうが
作品の世界観によく合っていました。

お父さん役の俳優さん、ある意味滑稽なお父さんを
味わい深く演じていましたね。
校長先生、ほんとうにエレガントでしたね! すてきでした。

私、イギリスの青春映画が好きなのですが、なぜかというと
イギリスの学校の雰囲気や、制服が好きだからかも!
ということに、最近気が付きました。(笑)
たしかに、イギリス英語とアメリカ英語は、だいぶ違いますね。
日本で見るときは、字幕がつくので助かりますが。
イギリスに住んだことのあるアメリカ人の方が
ことばで苦労した、と話していたことを思い出します。

投稿: ☆ schatziさま ☆ | 2011年5月29日 (日) 10時45分

☆ oliveさま ☆
デイヴィッドはいかにも胡散臭いと思っていましたが
まさかあんなオチがあったとは…
私もころっとだまされてしまいました。(笑)
ジェニーがどんどん大人の世界に惹かれて
のめり込んでいってしまうのが、ごく自然に感じられましたね。
巧い脚本でした。

ポスターを見ると、ロマンティック・コメディかな?と
思ってしまいますが、なかなかすてきな青春映画でしたね。
私もお気に入りの一本になりました。

「わたしを離さないで」ご覧になったのですね!
静かに心に響く、いい作品でしたね。
キャリーは、これからの活躍が楽しみですね。

投稿: ☆ oliveさま ☆ | 2011年5月29日 (日) 10時58分

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 舞台設定は60年代。優等生である高校生が、ちょっと痛い人生の勉強をするお話だ。 [続きを読む]

受信: 2011年6月 6日 (月) 15時54分

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