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「127時間」

この週末に公開された映画、「127時間」(原題:127 Hours)を見に行きました。アメリカ・ユタ州の峡谷を単独トレッキングしていた若者が、岩の隙間で落石に遭い、指をはさまれてしまいます。身動きの取れない状態から、5日後にある決断をして生還するまでを描いた、実話に基づく物語です。

     127_hours

「スラムドッグ$ミリオネラ」のダニー・ボイル監督作品。パワフルでキレのいいオープニングから、一気に引き込まれました。カラフルなパッチワーク映像と音楽の洪水はエネルギーにあふれていて、その後の静寂の場面と好対照でした。若者が指をはさまれた時点で「127 HOURS」と現れるタイトルもかっこいい。

この指をはさまれてからが長い… はずですが、家族や昔の恋人との遠い思い出、ほんの数日前のできごと、想像の世界といった映像が、脱出への奮闘ぶりの間にはさみ込まれ、飽きさせません。感情と現実の渦が、アーロン・ラルストンというひとりの人間の極限状況をみごとに表現していました。

映像はアーロンの一人称で語られます。彼が撮影するビデオは、ある時は実況中継になったり、時には弱気になって遺書めいたメッセージになったり。感謝の気持ち、後悔、いろいろな感情が渦巻きながらも、彼の中で決してくじけることがなかったのは「生きたい」という思い。

ありとあらゆる可能性を模索しながら、彼が決断した方法は、おそらくベストの選択だったのでしょう。私はどうしても見れなくて、目をつむってしまった数分間がありましたが、無事に生還したアーロンが、今もスポーツを楽しみ、家庭を作り、幸せに暮らしている様子を見て、清々しい気持ちになりました。

Blue_john_canyon (画像はHPよりお借りしました)

舞台となったブルー・ジョン・キャニオンは、ユタ州のキャニオンランズ国立公園にあり、別名スロット・キャニオンとよばれる狭い峡谷が特徴のようです。ホームページを見ると、アーロン・ラルストンによって近年有名になったとあり、彼が事故に遭って時の人となったことがうかがえます。

映画の冒頭で、アーロンが迷子になった二人の女性のガイド役を務め、秘密の楽園に案内する場面は楽しかったです。私自身、トレッキングの楽しさを覚えたのはアメリカの国立公園がきっかけだったので、いつの日かまた、アメリカの大自然を感じながら歩いてみたいなあ、と思いながら見ました。

shoe ブルー・ジョン・キャニオン(Blue John Canyon) ホームページ

それから映画に登場したスクビードゥ(Scooby-Doo!)は、アメリカの子どもたちに人気のTVアニメ。ホラーコメディですが、大人が見てもおもしろくて、私も大好きでした。

Scoobydoo1_2 Scoobydoo2

オープニングテーマを見つけたので、リンクしておきます。

tv Scooby-Doo! オープニングテーマ

【 追記 】 (2011.10.10)

映画「127時間」の原作、アーロン・ラルストンが自ら書いた手記、「アーロン・ラルストン 奇跡の6日間」(原題:Between a Rock and a Hard Place)を読みました。

  Between_a_rock_and_a_hard_place

映画は原作にほぼ忠実に描かれていましたが、ブルー・ジョン・キャニオンの自然の偉大さ、美しさ、そしてアーロンがどのような状況で腕をはさまれてしまったのか、を視覚的に実感できたのは、やはり映像ならではの力だと思いました。

原作では、アーロンのバックグラウンドや人となりをより深く知ることができました。そして彼が自らの決断に至った過程も。

映画では、終始アーロンの一人称で語られていましたが、原作では彼が連絡せずに仕事を休んだことで、彼の身に何かあったのでは、と周囲の人たちや家族が彼の捜索を始めた状況について詳しく書かれていました。(映画で、ヘリコプターが待機していたことも、これで納得しました。)

救助されてからも、感染症のために何度も手術を受け、しばらくは予断を許さない状況だったようです。また回復してからは、マスコミによる取材攻勢にも悩まされました。

それから些細なことですが、映画で彼の頭を回っていたメロディはスクビードゥでしたが、原作ではオースティン・パワーズでした。(笑)

原作は、今は映画に合わせて「127時間」というタイトルで出版されています。

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コメント

映画の中でセレンディピ、ティさんが目を背けた場面、私はのけぞりました(汗)キャラクターが、ちゃらんぽらんでフリークっぽかったところが、観ているものに死の恐怖心などを与えなかったのかも…と思いました。まるで自分があの岩の谷間にいるような気さえしました。
彼のとった行動は最善策でしたよね。プロ中のプロだと思いました。生き延びる事への挑戦とも思えました。フリークですよね、彼…。

こういうサバイバル映画はとても大好きです!

投稿: schatzi | 2011年6月20日 (月) 11時28分

おや、「弱虫クルッパー」ではありませんか。子供の頃、放送されていましたね。例によってアメリカのオリジナルとは冒頭の歌自体違いますし、登場人物の名前も変わっていますがね。
ところで冒頭の映画、私は未見ですが、たしか似たような実話があったと記憶しています。アメリカであったかどうか、覚えていませんが、その結末があれだとしたら、多分その話でしょうね。

投稿: ヌマンタ | 2011年6月20日 (月) 20時56分

今晩は!cherry

今度のお休みの日に何か映画を見に行こうか・・と思っていて、候補がこれか、「ブラック・スワン」だったのです~。

今日のセレンディピティさんの記事を読んでますます迷ってしまいました~。

う~ん、よく考えよう~。eye

投稿: ごみつ | 2011年6月21日 (火) 01時12分

☆ schatziさま ☆
schatziさんは、あのシーン、のけぞりながらも
しっかりとご覧になったのですね! 私はダメでした。><
映画のアーロン、自然派のわりにはあまりごつくなくて
飄々としたところが魅力的でしたね。
映画では顔のアップのシーンが多かったですが
さわやか系だったのでよかった。(笑)
自然を愛し、畏れ、対峙する心構えがあったからこそ
あの難局を乗り越えることができたのかな…と思いました。
その後の対処のしかたといい、彼はプロでしたね。
すがすがしいラストでした。

投稿: ☆ schatziさま ☆ | 2011年6月21日 (火) 11時44分

☆ ヌマンタさま ☆
Scooby-Doo! 弱虫クルッパーという名前で
日本でも放送されていたのですね!
知らなかったので、早速調べてみました。
東京12チャンネルかと思ったら、NHKでしたか。
ヌマンタさん、よく覚えていらっしゃいましたね。

この実話、私は今回の映画で知りましたが
結構有名な話なのかもしれませんね。
ヌマンタさんがおっしゃっている結末があれでしたら、
きっとこの話だと思いますよ。(笑)

投稿: ☆ ヌマンタさま ☆ | 2011年6月21日 (火) 11時52分

☆ ごみつさま ☆
ブラックスワンも、127時間も、どちらも「痛い」お話ですね…。
ブラックスワンの方が見応えがあるような気がしますが
かなり重いので、好き嫌いはあるかもしれません。
う~ん、迷いますが、それもまた楽しいですね。
どちらも体調を整えて、覚悟してご覧くださいね。(笑)

投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2011年6月21日 (火) 12時07分

この作品、気になってました!
新潟では私がいつも行く映画館では上映してなくて、ちょっと遠い映画館まで行かないといけないんです。
他にも観たい映画がたくさんあって、どれを優先させようか迷っているところでした。
彼の下した究極の決断が何なのか気になります。

投稿: olive | 2011年6月22日 (水) 08時57分

☆ oliveさま ☆
oliveさんもこの映画気になっていらしたのですね。
東京でも上映館が少ないせいか
私が行った時はすごく混んでいて、立ち見の人もいましたよ。
ここのところまた話題作がいろいろあって
どれを見ようか迷ってしまいますね。
彼の決断、なんとなく想像はついたのですが…
実際に行動を起こすのは、すごく勇気のいることだと思いました。

投稿: ☆ oliveさま ☆ | 2011年6月22日 (水) 10時00分

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» [映] 127時間 [マイキーのドラマルーム]
 遭難する話と聞いて躊躇していたのだが、ダニー・ボイル監督作品と聞いて、見てみた [続きを読む]

受信: 2012年12月 9日 (日) 11時33分

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