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ヨコハマトリエンナーレ2011 (2) 日本郵船海岸通倉庫

横浜美術館へ行った翌週は、ヨコハマトリエンナーレのもうひとつの会場、海岸通りにある「日本郵船海岸通倉庫」を訪れました。ここは以前、船→建築展を見に行った日本郵船歴史博物館の裏手にあります。倉庫が会場というのが、いかにも現代アートらしいですね。

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1階の最初の部屋にあった(左)の作品。天井から木の根がぶらさがっていたので???と思ったら、2階にある(中)の木の幹の部分、3階にある(右)の木の先の部分とセットになっていました。会場の特徴をうまく生かしてあって感心。ヘンリック・ホーカンソンさんの作品です。

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(左)ヘンリック・ホーカンソンさんのもうひとつの作品、Fallen Forest(倒れた森)。シュールです。

(右)デワール&ジッケルさんの作品。粘土で作ったカバですが、まるで土の中からひとりでに現れたようにみえました。土の匂いがまだあたりにこもっていて、できたてほやほや…といった感じの作品でした。

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(左)「あれ?何もない!」と思って部屋に入って違う角度から見ると、(右)仕切りが現れます。何十本もの磁気テープを天井から床まで、同じ方向にピンと張ってあるだけですが、Fifth Wall(5番目の壁)というタイトルが効いています。ジルヴィナス・ケンピナスさんの作品です。

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(左)ミンチャ・カントルさんのHoly Flowers(聖なる花)という作品。釘やビスといった無骨な工業部品が、鏡を万華鏡のように使うことでクールなお花に生まれ変わりました。

(右)シガリット・ランダウさんの「棘のある塩のランプ」。有刺鉄線に死海の塩を結晶させています。海に漂うクラゲのように幻想的な作品でした。

一番衝撃的だったのは、クリスチャン・マークレーさんのThe Clock(時計)という作品です。古今のおびただしい数の映画の中から、時計(時刻)が表示されている場面だけを、その時刻の通りにつなぎ合わせて作った、24時間の映像時計です。私は予備知識なしに見始めたので、気づいた時には鳥肌が立ちました。

映像の一部をYou Tubeで見つけたので、リンクさせていただきますね。

 Christian Marclay "The Clock"

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日本郵船海岸通倉庫は、今はスタジオ、ギャラリーとして使われていますが、裏には船着場があって、かつてここで船積みをしたであろう面影が残っていました。ドックをはさんですぐ向こうに、赤レンガ倉庫が見えます。

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コメント

こんにちはぁ~
サプライズがたくさんの興味深い展示会ですねぇー
Fallen Forestも観る人によって捉え方が様々でしょうね。
たまたま数日前に私の住んでいる町の周辺の雑木林が
宅地開発のためにどんどん伐採されているという話を
聞いたばかりだったので、この展示にハッとしました。
カバちゃんも可愛い☆
The Clockの映像に若いリチャード・ギアを発見!

投稿: ゆず | 2011年9月29日 (木) 16時28分

今晩は。

こちらの会場も面白そうですね!
倉庫が会場なだけに、木や自然の素材をそのままつかった大型の作品が多いみたいですね。
粘土のカバさん、迫力ありますね。見てみたいな~。

それとクリスチャン・マークレーさんの"The Clock"には私も驚きました。1分ごとの映像で24時間の作品なんですね!
て事は1時間で60本の映画が24時間で1,400本以上の作品があるワケでしょ。なにより、一体どうやって全部の時間の映像を映画から探してきたんだろう。気が遠くなりますね。(笑)

ちょっとづつ全部見てみたいな~。

現代アートってやっぱ面白いですね。

投稿: ごみつ | 2011年9月29日 (木) 20時46分

☆ ゆずさま ☆
おはようございます♪
ヨコハマトリエンナーレ、五感が刺激される
楽しいアートイベントでした。
Fallen Forest、おっしゃるようにこの作品は
自然破壊への警鐘を表しているのかもしれませんね。
アートは、見る人の経験や、おかれた状況によっても
いろいろな解釈ができるところがおもしろいですね。
カバちゃん、土の匂いが残っていてリアリティがありました。
The Clockは、クリップの中に自分の知っている映画や
見覚えのあるシーンが登場すると、あっ!とうれしくなりました。

投稿: ☆ ゆずさま ☆ | 2011年9月30日 (金) 09時41分

☆ ごみつさま ☆
おはようございます♪
こちらの会場は、自然素材を使った大掛かりな作品が
倉庫の無骨な雰囲気によく合って、またおもしろかったです。
カバちゃんは土の匂いが残っていて、リアリティがありましたよ。

The Clockは衝撃的でした。
ひとつのクリップは、1分にも満たないので
実際にはもっとたくさんの映画が使われていると思います。
0分ちょうどの時報の時は、いくつもの映画が使われていましたし
ひとつの映画から、いくつものシーンがピックアップされている
場合もありました。
午前と午後とでもまた違うのかしら? 全部見てみたいです!

現代アートって、ほんっとにおもしろいですねっ。(水野晴郎さん風)

投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2011年9月30日 (金) 09時58分

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