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十月花形歌舞伎 「義賢最期」「京人形」「御存知一心太助」

新橋演舞場で、「十月花形歌舞伎」の昼の部を観劇しました。

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本格的な歌舞伎の舞台を見るのは初めてです。以前、歌舞伎教室に参加した時に、伝統芸能の迫力に圧倒されたものの、楽しむとまでは至らず… その後もなかなか機会がありませんでしたが、今回、縁あって見に行くことになりました。

新橋演舞場は比較的こじんまりとしていて、客席と舞台の距離が近く感じられました。歌舞伎独特の舞台や花道を見ただけで、期待が高まりわくわくしました。昼の部は、「義賢最期」(よしかた・さいご)、「京人形」「江戸ッ子繁昌記 御存知一心太助」の3幕です。

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歌舞伎は私の中では、白塗りに隈取りのお化粧、独特の節回しのセリフ、と少々難解なイメージがありましたが、歌舞伎と一言でいっても、いろいろあると今回初めて知りました。最初の「義賢最期」は源平の戦いを題材した古典的な歌舞伎でしたが、あとの2幕は江戸時代を舞台にした時代劇でした。

時代劇はセリフも今に通じ、わかりやすく楽しめましたが、私は自分でも意外なことに、第1幕の古典的な歌舞伎に一番心を揺さぶられました。伝統の様式美に酔いしれた、ということもあるかもしれません。そして、愛情、忠義、誇り… 登場人物の心情が切々と伝わって、感激して涙ぐんでしまいました。

歌舞伎は意外とアクロバティック、というのも新しい発見でした。立ち回りでの軽快な宙返り。そして、組み立てたふすまの上に座った義賢を倒す「戸板倒し」という伝統芸。義賢が最期に、仰向けに階段から落ちる「仏倒し」は、圧巻でした。

市川笑三郎さんが演じる女剣士、小万のかっこよさにもしびれました。立ち回りの美しさに見惚れましたが、こっけいな動きをする敵方との掛け合いなど、コミカルな場面もあって楽しかったです。

第3幕は、御存知一心太助の物語。三代将軍徳川家光が命を狙われているというので、瓜二つの魚屋の太助としばし入れ替わる、というコメディです。中村獅童さんが一人二役を演じますが、これがほんとうにお見事で、すばらしかったです。とにかく、入れ替わった二人のちぐはぐな会話がおかしくて、笑いどおしでした。

家光は庶民の暮らしや人情を知り、太助は太助で将軍の苦労を知りますが、笑いの中にもほろりとさせる場面があり、最後はすかっと爽快な気分になりました。

今回舞台を存分に楽しむことができたのは、なんといってもイヤホンガイドの助けが大きいです。役者さんや配役、あらすじ、衣装や音楽、約束事など、タイミングよく的確に解説してくださるので、初心者にもよくわかり、安心して楽しむことができました。

日本の伝統芸能に魅力を再発見する、すてきな一日になりました。

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コメント

うわっうわっ!歌舞伎をご覧になったのですね!
いいなぁ~ 今注目の若手役者さんもたくさん
出演されているし、出し物も古典から軽い物まで
楽しめる素晴らしいラインナップですね☆
やはり生で観る舞台は違いますでしょー
華やかですよね☆
新橋演舞場はきれいになって大きさもちょうどの
劇場で、私は好きですぅ。
こんな観劇にこそ、お着物ですよ♪
きっとお着物の方も多かった事でしょうね。
そんなお客様の着物姿を拝見するのも楽しみですぅ~

投稿: ゆず | 2011年10月12日 (水) 16時45分

私も2年ほど前に歌舞伎を見たことがあります。
敷居が高いと思っていたけど、意外とわかりやすく初めてでも楽しめますよね。
セレンディピティさんのおっしゃる通り、イヤホンガイドははずせませんけど。
そうそう!そうだった、とセレンディピティさんの感想を読ませていただきながら何度もうなずいてしまいました。
中村獅童さんの演じられた喜劇、面白そうですね。
芸術の秋ですものね〜。食欲の秋ばかりではいけませんね、笑。

投稿: olive | 2011年10月12日 (水) 18時23分

☆ ゆずさま ☆
歌舞伎、とっても楽しかったです♪
今回は若手のホープが揃っていて
フレッシュな才能に満ちた舞台を堪能しました。
3つの演目とも、それぞれに個性があって楽しめましたよ。
ちょうど花道のすぐ近くだったので、俳優さんが通る時に
表情や気配まで感じ取ることができて感激しました。
頻繁にとはいかないですが、いい舞台があればまた是非見に
行きたいです。いろいろ教えてくださいね。

私は全く考えが及ばなかったのですが
劇場に着いてから、着物にすればよかった、と思いました。
いかに普段の生活に着物が定着していないか、ですよね…。
お着物の方はそれほど多くなかったですが
装いを拝見するのは楽しかったです☆

投稿: ☆ ゆずさま ☆ | 2011年10月13日 (木) 11時39分

☆ oliveさま ☆
歌舞伎の華やかな舞台の魅力を堪能しました。
俳優さんたちの気迫のこもった演技が
身近に感じられて、圧倒されました。

中村獅童さんは、最初の古典劇にも出演されていましたが
すごい才能の方だなあ、と感動しました。
今まで映画などの現代劇で見た時には、あまり感じませんでしたが
舞台になると生き生きとして見違えるようでした。
すっかりファンになりそうです。(笑)

投稿: ☆ oliveさま ☆ | 2011年10月13日 (木) 11時55分

現在、税務署の調査の最盛期で、連日仕事に追われています。新橋の演舞場といえば、思い出されるのが「おひねり」。
芸能人の出演料は、源泉税が天引きされているので、脱税は難しいのです。しかし、「おひねり」は一体、いくらもらっているのか、さっぱり分かりません。でも、課税対象なのは確かです。そこで、税務署ともめるのは、いったいいくらなら良いのか?
10年以上前の相場ですが、新橋演舞場はワンクール(一か月の講演)で500万円でした。おひねりが実際には100万でも、800万でも500万で収入として計上することになっていました。
都内では、こことコマが最高額だったと思います。
変に思われるでしょうが、芸能界の税務申告なんて、そんなもんです。で、現在、不況でおひねりも大幅に減ったはずなので、下げろと交渉中。まだまだ交渉は続きそうです。

投稿: ヌマンタ | 2011年10月13日 (木) 17時48分

☆ ヌマンタさま ☆
こんにちは。
興味深い裏話?を、ありがとうございます。(笑)
領収書の出ない収入は、扱いがなかなか難しいのでしょうね。
小額のチップでしたら大目に見てもよさそうですが
数百万円ともなると、無視もできませんし…。
でもその取り決めのざっくりとしたところが、
またおおらかでいいですね。

投稿: ☆ ヌマンタさま ☆ | 2011年10月14日 (金) 12時09分

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