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2012年1月

「J・エドガー」

クリント・イーストウッド監督×レオナルド・ディカプリオ主演の映画、「J・エドガー」(J. Edgar)を見に行きました。1924年にFBIの初代長官に就任してから72年に亡くなるまで、48年間長官として君臨し、その間任務した8人の大統領に恐れられたという、ジョン・エドガー・フーバー氏を描いた伝記映画です。

イーストウッド監督らしい、骨太の社会派作品。フーバー氏の横顔やアメリカの歴史の一端に触れることができて、私としては大いに楽しめました。イーストウッド監督や、ディカプリオの渋さが光る作品でした。

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物語は、晩年になったフーバー氏が過去を振り返る、という形で進行していきます。キング牧師、J.F.ケネディ大統領、ニクソン大統領…そうそうたる人物が登場しますが、あくまで主役はフーバー氏。ニクソン大統領以外は姿さえ見せないという徹底ぶりで、フーバー氏の存在が鮮やかに描き出されていました。

フーバー氏は、今ではあたりまえとなった科学捜査や、捜査のための膨大なデータベースの構築を実現した人。その一方で、大統領や要人の秘密をなかば非合法な手段で手に入れてファイルし、時にはそれをもとに脅迫めいたことをして、FBI、そして自身の絶対的な権力を維持してきました。

彼の愛国心、国家の安全を守るという強い信念は並々ならないものがあって、そのために全人生を捧げたといっていいほど。それはそれですばらしいけれど、そのために思想統制したり、有色人種や外国人を排除しようとしたり… かなり狂信的な排他主義の面があったことに衝撃を受けました。

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フーバー氏を仕事上でも私生活でも、長年にわたってパートナーとして支えてきたトルソン氏(アーミー・ハマー)。二人はいつしか恋愛感情で結ばれるようになりますが、国家機密を共有し、命がけで仕事をしてきた二人が、徐々に信頼以上の気持ちを抱くようになったのは、私には自然なことのように思えました。

同じく秘書として長年フーバー氏を支えてきたミス・ギャンディ(ナオミ・ワッツ)とは、逆に恋愛関係になかったことが、お互いの信頼を維持することにつながったのかな?という気がします。

フーバー氏が亡くなった後、約束通りに黙々と機密書類を処分するミス・ギャンディ。このわずか一ヶ月後にウォーターゲート事件が起こったということが、何か符合のように感じられました。

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「天まる」さんの天丼 / AVOCAのブランケット

先日、丸の内に出かけた際に、丸ビルの中の天ぷら屋さん、「天まる」さんでお昼をいただきました。定食メニューもありますが、この日はなんとなく気分で天丼を食べることに。私はお店の一番人気という特上天丼をオーダーしました。

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どんぶりから天ぷらがあふれるように入っていて、そのうえにふたがちょこんと帽子のようにのっていました。天ぷらは、海老2つに、きす、なす、春菊、かきあげまであって、かなりボリュームたっぷり。ごはんは少なめです。

ごま油の香り豊かで、甘辛いたれのしみた天ぷらはどれもおいしかったです。かきあげは海老や小柱が気前よくたっぷり入っていてびっくり。料金もお手頃で、かなり良心的と思いました。大満足のランチでした。

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こちらはとびだし天丼です。その名のとおり、頭つきの大きな海老が2つ、丼から大きくとびだしていました。3Dでお見せしたいです。^^ 大海老のほかには、穴子、なす、かぼちゃ、春菊が入っていました。海老は頭つきで、みそも楽しめました。

店内は落ち着いた雰囲気でカウンターやテーブル席もありますが、天ぷら屋さんにはめずらしく、広々としたボックス席もあってくつろげました。夜はお酒が飲めるようで、和食のメニューも充実していますが、今度は定食を食べてみたいです。

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ソファでくつろぐ時に使う小さめのブランケットが欲しくて、なんとなく気に留めて探していましたが、先日、雑貨屋さんのTimeless Comfortで、素朴な風合いのウールのブランケットが、セールで50%OFFになっているのを見つけました。

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淡いブルーとブラウンは、最初はちょっとおとなしすぎるかな…と悩みましたが、結果的には我が家の濃紺&金茶のソファにとてもよく合いました。柔らかな色調が目に優しく、素朴な風合いと手触りのよさが気に入っています。

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これはアイルランドのAVOCAというショップのもの。実際には大きな工場で作っているのかもしれませんが、なんとなく手織りの機械でパタパタ作っているような… そんな情景が浮かんできました。

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ただ、ほのかな温かさが心地よく、すぐに眠くなるのが困りものです…。><
なお今回モデルを務めてくれたのは、我が家の新しい仲間、辰年生まれのドラちゃんです。^^

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「ヤコブへの手紙」

DVDで、フィンランド映画の「ヤコブへの手紙」(Postia Pappi Jaakbille / Letters to Father Jaakob)を見ました。主な登場人物はわずか3人、フィンランドの田舎を舞台にした小さな作品ながら、見終わった後になんともいえない豊かな気持ちに包まれました。

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登場人物は、盲目の牧師ヤコブ、恩赦によって12年ぶりに刑務所から釈放されたレイラ、ヤコブに手紙を届ける郵便配達夫の3人ですが、ほとんどヤコブとレイラの二人劇といってよく、舞台作品のような味わいがありました。フィンランドのはかなげな陽射しが作り出す、柔らかい色彩と陰影が印象的でした。

刑務所を出たレイラは身寄りなく、気が進まないままにヤコブの家で住み込みで働くことになります。しかたなしにやってきたレイラを、温厚な笑顔で迎えるヤコブ。しかし長年の刑務所暮らしで心がかさついているレイラは、とまどい、あからさまに無愛想な態度をみせるのでした。

レイラの仕事は、盲目のヤコブに代わって手紙を読み、それに返事を書く…というもの。郵便配達夫によって毎日届けられる手紙は、たわいないものから、深刻な悩みまでさまざまでしたが、ヤコブはそのどれにも聖書のことばとともにていねいな返事を書き送り、祈りを捧げるのでした。

しかしレイラにとっては、そうしたヤコブの行いも、偽善であり、自己満足にしか見えません。投げやりな彼女は、手紙を勝手に捨ててしまったり、送り主の名前を教えなかったりすることも。そうしているうち、ある日を境になぜか、ヤコブ宛のの手紙がぷつりと届かなくなります。

最初のうちは「そんな日もある」と笑っていたものの、来る日も来る日も手紙は届かず、ヤコブはすっかり意気消沈してしまいます。「もう誰も私を必要とはしていないのだ…。」 しかし絶望の中で、ヤコブはようやく気づくのです。人のために祈ることによって、逆に自分が生かされていたのだ、ということを…。

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その後もあいかわらず手紙は届かず… ヤコブを見かねて郵便配達夫から手紙を受け取った風を装ったレイラは、語り始めます。それはレイラからヤコブへの告白の手紙でした…。

ヤコブを通じて神様から大きな愛を受け取ったレイラ。それはヤコブにとっても、人生最後にふさわしい、大きな大きな贈り物でした。

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平野啓一郎 「決壊」

以前ごみつさんがご紹介されていておもしろそうと思い、平野啓一郎さんの社会派ミステリー、「決壊」(上・下)を読みました。読んだのは先月ですが、あまりにも内容が衝撃的すぎて、ホリデイシーズンにはふさわしくない…と記事にするのをためらっているうちに、今になってしまいました。

それほどまでにこの作品で描かれる世界は、非情で、陰湿で、残酷で… 誰一人救われることがありません。それでもぐいぐい最後まで引き込まれ、読み進めることができたのは、ひとつには事件の真相を知りたいという純粋な好奇心、ミステリーとしてのおもしろさがあったから。

そしてもうひとつ、大きなストレスを抱えた現代社会、そしてネット社会に生きる私たち誰もにとって、他人事ではない…という恐怖が、私を震撼させ、目を逸らせなくしたのだと思います。読後感は決して愉快ではありませんが、読んでよかったと思える作品でした。

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山口県に住む会社員の沢野良介は、妻と子と幸せな家庭を築きながらも、ネット上では、エリートである兄へのコンプレックスや日頃の不満、悩みなどを書き綴っていました。大阪出張の折、同じく出張で関西に来ていた兄の崇と会った良介は、その後行方不明となり、後日バラバラ死体となって発見されます。

間もなく兄の崇が容疑者として逮捕されますが、取調べの最中に新しい事実が明らかになり、事件は思わぬ方向へと展開していきます…。

ミステリーなので詳細に触れることは差し控えますが、私は犯人の想像を超えた残虐性に、まず背筋が凍りました。しかしそれと同じくらいに、薄気味悪く、不快に感じたのは、多くの一般の人たちの”姿なき悪意”です。

遺体の写真をネットにばらまく発見者たち、容疑者のことを知らずに憶測で中傷する人たち、事件を模倣し捜査を攪乱する人たち、被害者や加害者の家族のプライバシーを暴き、執拗に追い回す人たち…。

自分と直接関わりのない人に対するこれほどの好奇心、これほどの悪意は、いったいどこから来るのだろう…。そして、ネットのもつ利便性や匿名性が、こうした悪意ある行為に対して簡単に手段を与え、後押ししててしまうことの恐怖を改めて感じました。

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新春浅草歌舞伎 「南総里見八犬伝」「廓文章」

東京に思いがけない大雪が降った翌日、新春浅草歌舞伎を見に行きました。でこぼこに凍った道路は歩きにくく、また一見凍っていないところがかえって滑りやすく、一歩一歩慎重に歩いてでかけました。松の内は過ぎていますが、浅草仲見世通りの新年の飾りつけに、気持ちが浮き立ちました。

会場となる浅草公会堂も、樽酒が積み重ねられ、新春公演らしい華やかさと賑わいにあふれていました。そして上の階の休憩所からは、雪化粧した美しい浅草寺を見ることができました。

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広重が描く雪景色のような荘厳な美しさに、心が透き通る思いがしました。

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さて新春浅草歌舞伎、私が見たのは第1部で、演目は『南総里見八犬伝』と『廓文章』です。今回はドラマをしっかり見せるというよりは、ぱっと華やかでおめでたい、お正月らしい舞台でした。若手の役者さんたち中心のフレッシュな演技を楽しみました。

中村歌昇さんによる新年のご挨拶に続いて、『南総里見八犬伝』。もとは江戸時代に書かれた曲亭馬琴による長い長いお話ですが、今回はその中から、八犬士誕生を描く「富山山中の場」、「大塚村庄屋蟇六内の場」、八犬士が勢揃いする「円塚山の場」、3つの場面を楽しみました。

「富山山中の場」は、犬と結婚させられた伏姫(市川春猿)が、没落した里見家の復興を願って腹を裂き、八つの珠を産み落とす場面が、迫力あって印象的でした。春猿さんのたおやかな美しさに圧倒されて、舞台が狭く感じたほど。暗闇の中できらめき、揺れ動く八つの珠が神秘的でした。

「大塚村庄屋蟇六内の場」は、コミカルな演出が楽しかった。強欲な庄屋の蟇六は、養女の浜路を代官と結婚させようとしますが、祝言の日、浜路はいなくなり代官は怒ってしまいます。暗闇の中、持参金を手探りで取り合う蟇六と代官とのスローモーションの動き(だんまり)が、今の映像に通じるものがあっておもしろかったです。

「円塚山の場」では、火の中から現れる犬山道節(市川亀治郎)のアクロバティックな動き、立ち姿の迫力に魅せられました。亀治郎さんは、蟇六と道節の二役を演じましたが、全くタイプが違う役だけに、その演技の幅の豊かさに感動しました。最後にそれぞれ個性的な八犬士が勢揃いし、舞う場面は圧巻でした。

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『廓文章』は上方和事の代表作品だそうで、舞台は大阪新町、セリフが関西なまりだったのが新鮮でした。放蕩により勘当され、今はすっかり落ちぶれている伊左衛門(片岡愛之助)が、2年ぶりに遊女の夕霧(中村壱太郎)に会いに吉田屋を訪れます。

今は見る影もない伊左衛門を、昔のままに迎える吉田屋の主人、喜左衛門。人気の夕霧は他のお座敷に出ていて、さんざん待たされた伊左衛門は夕霧とけんかをしたり、仲直りしたり。

最後はなぜか勘当がとけて、夕霧を身請けする手はずが整い、無事に新年を迎える… というハッピーエンディング。あれあれ?という展開ではありましたが、このおおらかさがいかにもお正月らしく、楽しい舞台でした。

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歌舞伎を見た後は、近くの舟和さんの喫茶室であんみつをいただきました。久しぶりの和の甘味がおいしかった。あんと黒みつのやさしい甘みに、じんわり疲れがほぐれました。

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フォンダンショコラとチョコレートのお菓子

休日のおやつに、フォンダンショコラを作りました。

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グラニュー糖を加えて、もったりするまで泡立てた卵に、溶かしたチョコレートとバターを混ぜ、さらに薄力粉とココアをふるい混ぜてオーブンで焼きます。ふんわりいい具合にふくらみました。

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焼きたてのあつあつにスプーンを入れると、中からチョコレートソースがとろ~り。外側の少し固まってスポンジ状になっている部分と混ぜながら、おいしくいただきました。

フォンダンショコラは型から出す時に外側が破れてしまうことがありますが、ココットで作るとそのまま食べられるので失敗がありません。チョコレートのとろり具合は、オーブンの性能によって変わるので、できれば何度かくりかえして最適な時間を見つけておくといいかな…と思いました。

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(左)残ったフォンダンショコラは、冷めるとチョコレートが固まって、こんな感じにしぼみますが… (右)電子レンジに40秒ほどかけると、中のチョコレートが溶けて、生地が再びふくらみました。今度は冷たいバニラアイスクリームをのせていただきました。

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作りたてのおいしさにかないませんが、温め直すと、中のチョコレートは再びとろりとなります。熱でとけたバニラアイスクリームとチョコレートがいい感じになじみ、おいしくいただきました。アイスクリームの代わりに、ブランデー少々をたらすと大人の味になりそう。

おまけで最近のチョコレートのお菓子を少々。

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(左)お客様に、ガトーショコラフォンデュを用意しました。外はさくっ、中はしっとり。定番の味ですが、やっぱりおいしい。小さなココットに作ったパンナコッタ&ブルーベリーソース、軽く泡立てた生クリーム&ミントの葉とともに。

(右)ちょっと早めに、GODIVAのバレンタイン・チョコレートをいただきました。

これからValentine's Dayに向けて、チョコレート気分が続きそうです。

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古いブレンダー&新しいブレンダー

先月、10年以上愛用していたブレンダーが壊れてしまいました。

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今まで使っていたのは、Osterizer(オスターライザー)のクラシックモデル。Osterizerはアメリカのロングセラー商品ですが、これはおそらく復刻版として販売されたものだと思います。十数年前に、アメリカの会員制スーパーで格安に見つけました。

ほとんど衝動買いでしたが、Osterizerは(機種は違いますが)実家でも使っていてなじみがあったのと、アンティーク好きの私としては、なんといってもこのデザインに一目惚れでした。アメリカ製品らしく、音が大きくて重量級ですが、パワフル&シンプルで、使いやすいところが気に入っていました。

長年大切に使っていましたが、とうとうプラスティックの部分が割れてしまったので、新しく買い替えることにしました。デパートや家電量販店で見たり、レビューを参考にしたりして、ようやく決めたのがこちら。

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TESCOM(テスコム)社のブレンダーです。TESCOMさんは、(知らなかったのですが…)日本の小型家電メーカーだそうです。こちらも今までのOsterizerと同じく、機能をしぼってシンプルにしているところが気に入りました。メタルのデザインも、どことなく似ているような…。

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こうして並べてみると、Osterizerのミニバージョンといった感じ。コンパクトで軽く、扱いやすいです。さすがは日本製品とあって、アタッチメントもきっちりしていて感動しました。(当たり前か…)

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Osterizerはとにかく大きかったので、いつもキッチンカウンターの上にでんと置いていましたが、今度のはガラスジャーの部分をひっくりかえすと、コンパクトに収納できるよう工夫されています。

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我が家では、ポタージュやスムージー、ソース作りなどに欠かせないブレンダー。この日は、チョコチップスコーンにあわせて、いちごとバナナとブルーベリーのスムージーを用意しました。ブレンダーにフルーツと豆乳を入れて、が~っとしたらできあがり。朝のフレッシュスタートに、おいしくいただきました。

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「モールス」

DVDになるのを待ちかねて、映画「モールス」(Let Me In)を見ました。スウェーデン発のヴァンパイア映画、「ぼくのエリ 200歳の少女」の原作を、ハリウッドで再映画化した作品です。

ハリウッド版は、舞台をスウェーデンからアメリカ、ニューメキシコ州の小さな田舎町に移し、登場人物たちの名前も変えていますが、ストーリーは同じで、スウェーデン版と同じくピュアでひんやりとした、透明感あふれる作品となっていました。

「ぼくのエリ」の感想は以前記事にしているので、リンクしておきますね。
movie 「ぼくのエリ 200歳の少女」

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雪がしんしんと降る夜、顔にひどいやけどを負った身元不明の男性が、救急車で病院に運ばれてきます…。予想外のオープニングでしたが、この場面だけ時間の倒置が用いられていて、「ぼくのエリ」を見た私も、ぐぐっと期待が高まりました。

とはいえ、全体的には「ぼくのエリ」と同じストーリー展開で、オリジナルの持ち味がそのまま生かされていたのが好印象でした。ストーリーは同じでも表現方法の違いが楽しめましたし、恐いシーンが近づくと、かえってドキドキしてスリルが味わえました。

一番印象が違ったのは、ヴァンパイア役の女の子。「ぼくのエリ」のエリは、大きな瞳に黒髪で、大人びた表情が神秘的な少女でしたが、「モールス」のアビー(クロエ・グレース・モレッツ)はあどけなくてかわいくて、あまりヴァンパイアらしく見えない…。

でもそれゆえに、本性をむき出しにして血をむさぼる場面での、ものすごい形相が衝撃的でした。

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「ぼくのエリ」も「モールス」も、気になったのは子どものいじめの場面。見ているとつらくて、親や先生はいったい何をしているんだ、と憤慨してしまいました。もっともそれが、ともに孤独をかかえた、アビーとオーウェンとを結びつける力になっているのですが…。

幼い二人の行き先のない逃避行が切なくて… 美しい余韻が心に残りました。

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新宿 「アカシア」のロールキャベツ / 焼きりんごのおやつ

新宿武蔵野館に、ユアン・マクレガー主演の映画「パーフェクト・センス」を見に行きました。映画の方は、私としては少々期待はずれ…だったのですが、武蔵野館のなんともレトロな雰囲気に、ほっこりした気分になりました。ほっこりついでに、昭和の雰囲気漂う老舗の洋食屋さん、「アカシア」でお昼をいただきました。

こちらのお店の名物はロールキャベツ。ロールキャベツは私の大好きなお料理のひとつで、自分では時々作るものの、外でいただくことはほとんどないのでわくわくしました。

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私は定番のロールキャベツのランチセットをいただきました。こちらのお店のロールキャベツはクリーム味。ランチには大盛りのごはんがついてきますが、パンの方が合うお味です。

クリームシチューを思わせる、ほのかな優しい甘さを感じるクリーム味。コンソメ味やトマト味とはまた違う、穏やかな味わいがありました。キャベツの中のお肉はぎゅっとしまっていて、ナツメグの香りがふんわりとしました。

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食べかけですが… こちらはロールキャベツと牡蠣フライのセットです。ランチセットは、ハンバーグやフライなどに、名物のロールキャベツ一個をプラスできるメニューが充実していました。

今が旬の牡蠣フライ。一口かじると、中から熱々の牡蠣のジュースがあふれ、とてもおいしかったです。手前に見える黄色いものは、卵のオーブン焼きをスライスしたもので、洋風茶碗蒸しのようなお味でした。

この日は、帰ってからもなんとなくレトロ気分が続いていて、おやつに、昔懐かしい焼きりんごが食べたくなりました。

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りんごは紅玉を使いました。スプーンを使って、中の芯をくり抜き、グラニュー糖をくぼみの半分まで(大さじ1くらい)入れます。大人用にはラムレーズンを少し入れ、その上に小さく切ったバターをのせました。上にシナモンパウダーをふりかけて。

200℃のオーブンで20~30分ほど、様子をみながら焼いていきます。

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ちょっと焼き時間が長かったのか皮が破けてしまいましたが、その分りんごは柔らかくジューシィで、バターのこっくりとした風味が生きて、とってもおいしかったです。上に冷たいバニラアイスクリームをのせて、あつあつ&ひえひえのコンビネーションを楽しみました。

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「善き人」

ヴィゴ・モーテンセン主演の映画、「善き人」(Good)を見に行きました。ヒトラー独裁が進む1930年代のドイツで、運命に導かれるがままにユダヤ人の親友を裏切ることになってしまったある大学教授の物語です。

静かな印象のポスターに惹かれて見ましたが、オープニングはむしろドタバタとした雰囲気。ナチスが台頭し始めた初期の頃の話なので、意外にも軽いタッチで物語は進行していきます。それだけにラストの衝撃が、胸に突き刺さりました。

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大学で文学を教えているジョン(ヴィゴ・モーテンセン)は、家庭に問題を抱えながらも日々奮闘している、ごく普通の善良な市民。しかし、ジョンが以前に書いた安楽死をテーマにした小説がヒトラーの目に留まり、気に入られたことから、彼の運命は大きく変わり始めます。

ジョンはこの小説をもとに、論文を執筆することを命じられますが、それは後にヒトラーの考えを正当化する根拠として使われるものでした。当局の求めに応じてナチに入党したジョンは、やがて幹部として重用されるようになります。しかしそれは、親友のユダヤ人モーリスを裏切る行為でもありました。

ユダヤ人弾圧の高まりに、モーリスはドイツを脱出すべく、ジョンにパリ行きの切符の手配を頼みますが、その切符は結局モーリスの手に届くことはありませんでした。その後、モーリスの行方を捜してある収容所に行き着いたジョンは、事態がもはやモーリスひとりの問題ではなくなっていることを知ります…。

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タイトルの善き人は、善良な市民、あるいは普通の人と言い換えることができるかもしれません。ジョンはもともとナチには否定的でしたが、当時の状況ではやむを得ないネガティブな選択を重ねていくことで、最終的には国家的犯罪に加担することになってしまうのです。

自由な今の時代にあっても、アクションを起こさないこと、NOとはっきり言わないことは、結局は現状を認めていることと同じではないか… 自分をふりかえって、ふと考えさせられました。

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ふだん着のおかず

最近のある日の夕食より…。この日は、ごはんとお味噌汁以外は、有元葉子さんの「ふだん着のおかず」という本から作りました。どれもレシピというほどのこともない、簡単なお料理ばかりですが、不思議と飽きの来ないおいしさがあって気に入っています。

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以前にもご紹介したことがあるかも…。ピーマンをごま油で炒めておしょうゆで煮るだけの簡単な一品ですが、ピーマンの甘みが感じられて驚くほどおいしい。お年賀でいただいた辰の絵柄の小鉢で。

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刻んだ豚薄切り肉を入れただけで、きんぴらがボリュームたっぷりのおかずに。常備菜として、またお弁当のおかずにもぴったりです。

ごま油でにんにくみじん切りを炒め、香りが立ったら豚肉を加えてよく炒めます。千切りごぼう、赤唐辛子を加えたら、酒・みりん・しょうゆを加えて、水分がとぶまで炒め煮にします。

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どちらかというと、夏向きのお料理ですが… 牛肉のバターじょうゆの風味に食が進みます。青じそが入って清涼感たっぷりです。

オリーブ油で牛薄切り肉を焼いたら、バターを落としてからめ、風味付けします。しょうゆをまわしかけたら火をとめ、たっぷりの青じそを加えてひと混ぜします。

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(左)帆立の炊き込みご飯。お米に帆立の缶詰を汁ごと、山椒の実の水煮を加え、塩・酒・しょうゆ少々で味付けして普通の水加減で炊きました。炊き込みご飯に山椒の実を入れると、清涼感が増してさっぱりおいしくなります。

(右)絹ごし豆腐、四万十川の青さのり、あさつきのみじん切りの入ったお味噌汁。

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普通のごはんですが、これが一番ほっとします。

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三島由紀夫 「春の雪」

11月に鎌倉文学館(旧前田侯爵別邸)を訪れた時に、ここが三島由紀夫氏の小説「春の雪」に登場すると知って、読んでみたくなりました。「春の雪」は、三島氏が最後に書かれた作品、「豊饒の海」4部作の第1巻にあたるものです。

軽い気持ちで読み始めましたが、これはすごい…。衝撃に打たれました。華族社会を舞台にした禁断の恋愛小説ですが、結末に向かって加速し、破滅へと突き進んでいく狂おしいほどの熱情に圧倒されました。三島氏の流麗な文章、日本語の美しさに酔いしれました。

  Haru_no_yuki   春の雪

侯爵家の若殿 松枝清顕と、伯爵家の姫 綾倉聡子。幼なじみの二人は、互いに惹かれ合いながらも、未熟さゆえに自分の気持ちに気付かず、また表現できずにいました。そんな折、聡子に宮家との縁談が持ち上がりますが、矜り高い清顕は素直になれず、自分から聡子を遠ざけてしまいます。

いよいよ勅許がおりて聡子の結婚が決定的となった時、初めて取り返しのつかない自分の気持ちに気づいた清顕は、聡子の心を取り戻そうとし、聡子もまたその愛に応えます。しかしそれは決して許されない天子への反逆行為でした…。

清顕が少年特有の背伸びから、年上の聡子に宛てたウソの手紙。そのウソを知った聡子は、清顕への思いが晴れ、全身に喜びに表して恋心を伝えようとします。しかし、ウソが知れたとわかった清顕は、逆に自尊心を傷つけられた恥ずかしさにふるえ、聡子を拒絶するのです。

きっかけはほんの小さなできごと。清顕のつまらない虚栄心が、思いもよらない力でその後の二人の運命を狂わせ、後戻りできない道へと追い詰めていきます。それまで何事にも情熱を注ぐことのなかった清顕を迷わせ、狂わせたものはいったい何だったのだろう… そこに恋の魔力を見た思いがしました。

清顕が聡子に思いをぶつけてから結末に向けてのたたみかけるような展開は緊張感がみなぎり、物語の世界に一気に引き寄せられました。そして、聡子が自らに科した潔い行いに息をのみました。

この作品は、これだけで完結した物語となっていますが、最後まで読むと続きが気になります。今は第2巻の「奔馬」を読んでいますが、清顕の親友 本多が、滝の下である若者に出会う場面には鳥肌が立ちました。この4部作が最後にはどこに行き着くのか、この先の展開が楽しみです。

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(左)こちらが先日訪れた鎌倉文学館。「春の雪」では、松枝家の別邸という設定で、清顕が親友の本多やシャムの王子たちとともに、夏休みをすごす場面で登場します。

(右)文学館のバラ園に咲いていた「春の雪」というバラ。小説にちなんで名付けられたそうです。さわると溶けてしまいそうに繊細で、小さくて可憐な花でした。

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「ブランジュリ タケウチ どこにもないホームベーカリーレシピ」

ホームベーカリーを愛用して気軽にパン作りを楽しんでいます。先日すてきな本を見つけて思わず手に取りました。

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ブランジュリ タケウチ どこにもないホームベーカリーレシピ

その場のやわらかい空気がいっしょに伝わってくるような写真に、心惹かれました。紹介されているパンは、どれもホームベーカリーに材料をセットして、スイッチONしてできる簡単なもの。それぞれのレシピに、おいしく食べるためのお勧めのアイデアが紹介されています。

ブランジュリ タケウチさんは大阪で大人気のパン屋さんだそうですが、きっとすてきなお店なんだろうなあ、ということが本を見ていて伝わってきました。早速いくつか作ってみたので、ご紹介させていただきますね。

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まず最初に作ったのは「黒糖食パン」。以前、基本のレシピで白砂糖を黒糖に置き換えて焼いてみたことはあるのですが、これはそれより少し黒糖とバターの配合が多く、リッチな風合いにできました。黒糖の素朴な甘さと色が引き立ちました。

あんこといっしょに食べるのがおすすめ、ということなので、市販のこしあんをぬってみました。このままでもおいしかったですが、あんをのばして少し柔らかくした方が、パンとよくなじむかもしれません。ごまペーストも合いそうですね。

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こちらは、「ミルクハース」。ミルクの風味豊かなふかふかパンです。レシピでは牛乳を使っていますが、私は豆乳で作りました。

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このパンはトーストせず、そのまま食べるのがお勧めとのこと。はちみつやジャムのほか、サンドウィッチにもよく合うということなので、私はお昼に簡単なサンドウィッチを作ってみました。

マヨネーズ&粒マスタードをぬってレタスとハムをのせ、ラフに斜めにカットして2つ折にしました。残りものの野菜のスープとミルクティーを添えて。しっとりとした生地はクセがなく、オールマイティに使えそうです。

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こちらは、「カプチーノ」。インスタントコーヒーとシナモンを加えて焼いた、香り豊かなパンです。

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本ではセルクルで円く抜いて、軽く泡立てた生クリームとシナモンをのせてケーキ仕立てにしていましたが、私はスライスして、シフォンケーキ風にしていただきました。

スライスしたパンを斜めにカットしてラフに重ね、軽く泡立てた生クリームを添えて、シナモンパウダーをふりました。はちみつと、チョコレートクリームをジグザグにかけてデコレーションしたら、パンケーキ風の朝食になりました。

このほかにも気になるレシピがたくさんあるので、いろいろ試してみようと思います。

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「エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン」

スペインはカタルーニャ地方にある伝説的なレストラン、「エル・ブリ」。オーナーシェフのフェラン・アドリア氏が創造するお料理の数々は、どれも革新的な驚きに満ちていて、常に料理界の注目を集めてきました。

今後は料理研究財団となるため、2011年に惜しまれながら閉店したこのレストランの、最後の準備期間を追ったドキュメンタリー映画、「エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン」(El Bulli Cooking in Progress)を見に行きました。

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映画を見る前に、料理評論家の山本益博さんの著作「エル・ブリ 想像もつかない味」を読んで予習しておきました。エル・ブリのお料理は、見ただけでは何を使っているのか、どんなお味なのか、全く想像が及ばないので、お客の立場から書かれたこの本を読んだことは、映画を見る上で、私にはとても助けになりました。

世界で一番人気のレストランと聞いて私が安易に想像したのは、美しく装飾されたフランス料理。しかし、エル・ブリのお料理は全てにおいて、その想像をことごとく覆すものでした。例えるならば、現代アート。五感を総動員して楽しむ、まさに”体験する”ということばがふさわしいお料理でした。

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エル・ブリのお料理はコースのみで、3時間以上かけて30品以上をいただくそうです。といっても一品一品は小さく、スペインのタパス(小皿料理)を思わせました。ワインを飲みながらいただくお料理ではなく、シェフが特別に用意したカクテルが、コースの中に組み込まれています。

どのお料理もベストのタイミングでサーヴされるので、ゆっくりと雰囲気やおしゃべりを楽しむ余裕など、ひょっとしたら無いかもしれません。食事はシェフとお客様が一対一で向き合う真剣勝負、という印象さえ受けました。

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エル・ブリは一年のうち、4~10月の半年間だけオープンし、あとの半年間はバルセロナのアトリエで、次のシーズンに向けての新しいメニューの開発・準備期間にあてられています。スパイスの入ったガラス瓶が整然と並ぶ、シンプルモダンなアトリエは、まるで理科実験室のようでした。

明確なコンセプトを掲げ、”○○年のお料理”と銘打っているところは、まるでファッション界がシーズン毎に発表する新作モードみたい。映画に登場したエル・ブリ最後の年は、”水”がテーマとなっていました。

アドリア氏が、柚子や抹茶など日本の食材を使っていらっしゃるのを見てうれしくなりましたが、”素材の持ち味をシンプルに生かした、驚きに満ちたお料理”をテーマにしている氏が、伝統的な日本料理に注目されることは、ごく自然なことのように感じられました。

氏は、液体窒素など(お料理らしからぬ)道具を使うことでも知られていますが、特に有名なのがエスプーマとよばれる強力泡だて器。最近は、日本のレストランでも泡を使ったお料理を時々見るようになりましたが、それもアドリア氏の影響でしょうか…。

アドリア氏が、茶せんを使ってお抹茶をたてているところを見て、ひょっとしてエスプーマの起源は茶の湯?!なんて考えたら、とっても愉快な気持ちになりました。

アドリア氏のお料理は、正直言って、ひと目見て「わっ、おいしそう!」とは思わなかったのですが、「どんなお味なんだろう? 食べてみたい!」と、好奇心を刺激するお料理でした。財団を創始され、これからのますますのご活躍が楽しみです。

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七草がゆ 2012 & ゆずのケーキ

今年も1月7日の朝は、七草がゆを作りました。

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おかゆはあらかじめ、朝炊き上がるように前の晩に炊飯器にセットしておきました。炊き上がったおかゆは、お鍋に移してお湯を足して火にかけ、好みの柔らかさに調節します。天然の粗塩を加え、軽く味を調えました。

七草は、大根とかぶの白い部分と、残りの青菜とを分けておきます。白い部分は適当な大きさに薄切りして軽く下ゆでし、おかゆに入れてなじませておきます。青菜はさっと火を通すくらいで、すぐにざるにあげて冷たい水でしめ、刻んでおきます。

おかゆを器に盛り付けたら、青菜を入れてひと混ぜし、できあがり♪ 口当たりの柔らかい、木のれんげですくっていただきました。

今年はブイヨンを使ってリゾット風にしようか、はたまた鶏のおだしで中華粥風にしようか、などとも考えたのですが、結局オーセンティックな七草がゆに落ち着きました。七草がゆの本来の目的からいっても、理にかなっている気がします。

お米のもつ自然の甘さと、七草の少し野生を感じる風味が、優しく胃にしみわたります。新春のすがすがしい気分を満喫しました。

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昨日はお正月らしく、ゆずを使ってケーキを作りました。

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いつもはオレンジピールとオレンジの皮のすりおろしを使って作っているケーキですが、かわりにゆずのピールとゆずの皮のすりおろしを使って作ってみました。ショートブレッド風に、大きな型を使って、少し薄めに焼いてみました。

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上から粉砂糖をふるい、ゆずの皮をゼスターで細く削って飾りました。

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斜めから見ると、こんな感じです。刻んだゆずピールがぷちぷちと入っているのが見えるでしょうか…? ゆずに対してバターの風味が少し強いかと心配でしたが、ピールが入るとコクが出るので、ちょうどいい感じにできました。

(右)は違った飾りつけにしてみました。(単に長く削れなかっただけですがsweat01) 2つ並べてみたら、なんとなくミロの絵を思い出しました。

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My Favorite Movies & Books in 2011

2011年を振り返って… 昨年見た新作映画、旧作映画、また読んだ本の中から、特に気に入ったものを、それぞれ3作品ずつピックアップしました。感想の詳細については、リンク先をご参照くだされば幸いです。

movie 映画・新作編 movie

2011年に見た新作映画31本の中から、特に気に入った3作品です。

Hereafter Paper_birds Rise_of_the_planet_of_the_apes

ヒア アフター (Hereafter)
冒頭に大津波のシーンがあったために、公開早々に打ち切りになってしまいましたが、その後の展開の部分は、むしろ震災の衝撃を受けた私たちへのメッセージであると感じました。非科学的なことが嫌いな私に、精神世界の豊かさを示してくれた作品です。

ペーパーバード 幸せは翼にのって (Pájaros de Papel/Paper Birds)
これぞヨーロッパ映画!という、深い味わいに満ちた作品でした。第二次世界大戦の前哨戦といわれるスペイン内戦について、今年はもう少し知識を深めたいです。

猿の惑星:創世記(ジェネシス) (Rise of the Planet of the Apes)
テクノロジーとドラマがみごとに結びついて、すばらしいエンターテイメント作品となりました。お猿のシーザーの繊細な心の動きを表現した、アンディ・サーキスの演技に圧倒されました。

cd 映画・旧作編 cd

2010年以前に公開された旧作・名作映画は、昨年は84本見ました。(劇場:4本 DVD:60本 TV:20本) その中から苦心して選んだ3作品です。

Schindlers_list Good_will_hunting_2 The_bridge_on_the_river_kway

シンドラーのリスト (Schindler's List)
ナチスを題材にした映画や本は、昨年も「夜と霧」「ヒトラーの贋札」「ミケランジェロの暗号」「サラの鍵」…など、硬軟あわせていくつもの出会いがありましたが、その中でも間違いなくこの作品は、私の心の中でいつまでも生き続けることと思います。

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち (Good Will Hunting)
マット・デイモン、ベン・アフレックの、若き日のみずみずしい才能に触れることができた作品。キャスティングもよかった。ロビン・ウィリアムスに、泣かされました。

戦場にかける橋 (The Bridge on the River Kway)
どのような状況にあっても、人は心を高く上げ、誇りをもって生きることができる、ということを示してくれた作品。しかし一方で、それを無にしてしまう戦争の愚かしさも心にしみました。

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本は硬軟新旧あわせて、昨年は37冊読みました。10日に1冊ですから、遅読の私としてはまあまあのペースでしょうか。その中から、特に心に刻まれた3作品です。

Yoru_to_kiri La_planete_des_singes Verbrechen

ヴィクトワール・E・フランクル 「夜と霧」
(Ein Psychologe erlebt das Konzentrationslager)

私に生き方の指針を示してくれた作品。東日本大震災が起こるちょうど2ヶ月前にこの作品に出会ったということが、私には神様に計画されたできごととしか思えません。

ピエール・ブール 「猿の惑星」 (La Planète des singes)
1968年の映画「猿の惑星」の原作。発想の独創性、イマジネーションの豊かさ、時空を超えた抜群の構成力、そして人間社会への痛烈なアイロニー。時を経た今も色あせない名作です。

フェルディナント・フォン・シーラッハ 「犯罪」 (Verbrechen)
この作家との出会いは、私には衝撃でした。感情を交えず事実を淡々と描写しているのにもかかわらず、愚かなる人間への愛おしさにあふれた作品。どなたかが書かれていた「神の視点」という表現に頷きました。

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このほか、リストには入っていませんが、昨年はデンマークやスウェーデンなど、多くの北欧映画に出会えたこと、また舞台芸術では、歌舞伎のおもしろさに目覚めたことが、私には大きな喜びでした。こと文化においては、英語圏だけが必ずしもメインストリームでない、というのはうれしい発見でした。

今年もたくさんのすてきな作品との出会いを楽しみにしています。

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伊豆下田(2) 爪木崎の水仙

1月1日は、爪木崎の水仙まつりに行きました。下田からバスが出ていますが、私たちは1時間かけて、歩いて行ってきました。朝からお節料理をたくさんいただいた後で、ちょうどいい運動になりました。お天気がよく、歩いていると軽く汗ばむほどで、きりりとした空気が心地よかったです。

御用邸の前を過ぎ、半島の先が近づくと、左右には木立の切れ目から時々青い海がのぞくようになりました。きらきら光る海が見えるたびに、歓声をあげました。

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爪木崎は水仙の名所として知られていますが、ちょうどお正月休みということもあり、たくさんの観光客が水仙を見に来ていました。お祭りらしく屋台も出て、賑わっていましたよ。

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海を見下ろす斜面一帯に、水仙のお花畑が広がっています。赤いアロエの花に縁取りされた遊歩道を歩くと、水仙の鮮烈な香りが、一直線にこちらに届くようでした。

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ひとつひとつが楚々とした佇まいの水仙の花。それは群生していても変わらず、恥ずかしそうに少し下を向いて咲く姿が愛らしかったです。

遊歩道は岬の先の灯台へと続いています。岬の西側は、黒々と荒々しい岸壁となっていました。

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白亜の灯台が見えてきました。岬の東側は同じく岸壁ながら、波の浸食作用が違うのか、少し柔らかな表情を見せています。岩場に腰掛けて、海釣りを楽しんでいる方もいらっしゃいました。

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そして灯台から先には、濃紺が美しい太平洋の大パノラマが広がっていました。地球の丸さを実感する、雄大な眺めでした。

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再び遊歩道を水仙畑の方にもどりました。入り江のところが小さな砂浜になっていましたが、白砂が美しく、水も透明でとてもきれいでした。夏はここで一日すごしたら、さぞ気持ちがいいでしょうね。

たくさん歩いたので、帰りはバスに乗って帰りました。このほか下田では、水族館でペンギンを見たり、湾内で遊覧船に乗ったり… と童心に帰り、楽しい休暇となりました。

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伊豆下田(1) 大海原に向かって

あけましておめでとうございます

~ 今年もどうぞよろしくお願いします ~

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年末年始は恒例の家族の集まりがあり、今年は伊豆半島の南端、下田で新年を迎えました。スーパービュー踊り子号で3時間弱。熱海から伊豆半島に入ってからは、左に見え隠れする青い海を眺めたり、途中で駅弁を食べたりしながら、旅の気分を満喫しました。

下田駅を下りてから、ロープウェイに乗ってすぐ隣にある寝姿山に登りました。横から見ると女性が仰向けに横たわっているように見える、海抜200mほどの寝姿山。山頂にある寝姿山自然公園の展望台からは、下田港を眼下に一望することができました。

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この日は少し雲は出ていたものの、暖かく穏やかな陽気でした。風もほとんどなく、海は鏡のような滑らかさでした。平和そのものといった、入り江の風景がとても美しかったです。港の外には太平洋。遠く伊豆七島が並んでいるのがはっきりと見渡せました。

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寝姿山自然公園は花公園ともよばれていて、遊歩道に沿って広い園内を散策しながら四季折々の花を楽しむことができます。今の季節は、特につややかな光沢のある蝋梅(ろうばい)と、斜面に群生する水仙がそこここに見られ、その楚々とした美しさに心が洗われました。

このほかにも山茶花や、南米原産というピンクのリトルエンジェルという花、アロエの花などが華やかな色を添えていました。大きな柑橘類の実も、健やかな美しさをたたえ、目を楽しませてくれました。

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お宿では、お正月料理のほか、伊豆ならではの新鮮な海の幸を堪能しました。伊勢えびやあわびなどのおめでたいお料理のほか、下田名物の金目鯛の煮付けが、身がむっちりとしてとてもおいしかったです。

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これは1月2日、お部屋からの眺めです。この日は風は冷たかったですが、雲ひとつない快晴でした。

1854年、米国ペリー提督率いる4隻の黒船艦隊がやってきた下田。長い年月を経て、日本が海外に向けて、堅牢な扉をようやく開けることとなったこの地に思いを馳せながら、新しい年を迎えました。

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