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「この愛のために撃て」

DVDで、フランス発のフィルム・ノワール、「この愛のために撃て」(À Bout Portant / Point Blank)を見ました。フランス映画ならではの、陰影のある映像と人物描写。パリの裏通りを疾走しながら次々と展開する、緊張感あふれるアクションシーンにわくわくしました。

  A_bout_portant

病院で看護助手として働くサミュエルは、出産間近の妻ナディアと幸せに暮らしていましたが、ある日暴漢が家に押し入り、ナディアは誘拐されてしまいます。その後、サミュエルは誘拐犯から、前日に交通事故で病院に運び込まれたある男を、3時間以内に連れ出すよう要求されます。

妻を助けるため、わけもわからず男を病院から連れ出すサミュエル。その男がある重大事件の容疑者サルテと判明したことで、警察からも追われる身となったサミュエルは、サルテと行動を共にしながら、妻を取り戻すためパリの街を命がけで奔走します…。

A_bout_portant_2

サスペンスなので核心には触れませんが、感じたことを少し…。

原題と英題は、”至近距離から”あるいは”まっすぐにねらいを定めて”という意味。邦題はややありきたりですが、タイトル通り、主人公のサミュエルが妻を取り戻すために命がけで奮闘します。フランスの俳優さんはあまりなじみがないのですが、悪役を含めどの俳優さんもとても魅力的でした。

冒頭、サミュエルとナディアの幸せな日常が描かれますが、その愛情表現が控えめながら濃厚でロマンティック。フランスはさすがに愛の国と実感しました。サミュエルが妊婦のナディアを下にも置かぬよう大切にしているのもフランスらしい。出生率が高いのも納得です。

犯罪組織の黒幕がベッドでくつろぎながら見ているTVで流れていたのが、ジャン=ジャック・ベネックス監督の「ディーバ」に出てくるオペラのアリアだったのであっ!と驚きました。後で気になって調べましたら、この作品はどうやら「ディーバ」へのオマージュでもあるようです。

サミュエルとサルテがいっしょに行動するうちに、少しずつ奇妙な連帯感で結ばれていくところもよかったです。サルテは犯罪組織の一員ですが、決してサミュエルを傷つけません。一方、サルテは犯人から弟をひどく侮辱されますが、それがあの後日譚につながっているのだな…と納得しました。

A_bout_portant_3

この作品は、フレッド・カヴァイエ監督による第2作。デビュー作の「すべて彼女のために」も大ヒットして、のちにハリウッドで、ラッセル・クロウ主演の「スリーデイズ」としてリメイクされました。「すべて~」と「スリーデイズ」もそのうちに見てみたいです。

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映画」カテゴリの記事

コメント

スリーデイズのリメイクなんですね。
究極に追い詰められた相反する者同士が
惹かれあっていく・・・
というストーリーは結構あるとは思いますが、
そこは演出で全く違った作品になっていくのかと思います。
見比べは、楽しそうですね!

投稿: イザワ | 2012年2月27日 (月) 20時18分

こんばんは~。
この映画、面白かったですよね。
全く期待せずに見たのですが、引き込まれました。
「すべて彼女のために」私もまだ見ていませんが、見てみたいと思ってます。

投稿: ryoko | 2012年2月27日 (月) 23時17分

今晩は。cherry

フランス映画は、最近、こういうノワール系の作品が多いですよね。
アメリカ映画とはまた違った味わいがあるのが魅力ですね。

私も幾つかDVDの予告編で見て気になっていた作品もあったのですが、この作品は知りませんでした。
それに、「スリーデイズ」がフランス映画のリメイクだったのもはじめて知りました~。
こういうのは見比べて見るのも面白そうですね。happy01

投稿: ごみつ | 2012年2月28日 (火) 00時55分

☆ イザワさま ☆
ちょっと書き方がわかりにくかったですが、
「スリーデイズ」の方が、「すべて彼女のために」という作品の
リメイクです。
最近ハリウッドも、リメイクばやりですね…。^^

サルテは、(ギャングではない)一般市民のサミュエルが、
妻をなんとしてでも助けようとして奮闘する気迫に
突き動かされたのかもしれませんね…。
だから助けとなる鍵も、彼に託したのだと思いました。
脚本もちゃんと練れていて、おもしろかったです。

投稿: ☆ イザワさま ☆ | 2012年2月28日 (火) 09時59分

☆ ryokoさま ☆
ryokoさんもご覧になったのですね♪
TBしてくださった記事、拝見しました。

この作品、実は知らなかったのですが、先日たまたま借りて見たら
すごくおもしろくて、思わぬ掘り出し物でした。
劇場で見なかったことを後悔しました。^^
「すべて彼女のために」も見てみたいですね。

投稿: ☆ ryokoさま ☆ | 2012年2月28日 (火) 10時05分

☆ ごみつさま ☆
こんにちは♪
フランス系ノワール、ハリウッドとはまた違った味わいがあって
いいですね。先入観がそうさせてしまうのかもしれませんが
映像や人物描写も独特で、惹かれるものを感じます。

この作品、昨年公開されたようですが、私も知らなくて…
先日偶然TSUTAYAで見つけて借りてきました。
私も「スリーデイズ」がフランス映画のリメイクだったと
今回初めて知って驚きました。
ラッセル・クロウはちょっと苦手ですが^^;
急に興味が沸いてきましたよ。もとの作品と見比べてみたいです☆

投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2012年2月28日 (火) 10時20分

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