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「戦火の馬」

スティーブン・スピルバーグ監督の最新作、「戦火の馬」(War Horse)を見に行きました。第一次世界大戦を舞台に、イギリス軍の軍馬として戦場に送られた美しい馬ジョーイが、過酷な運命をくぐり抜けながら、飼い主のアルバートと奇跡的な再会をするまでの物語。スピルバーグ監督らしい、愛あふれるすてきな作品でした。

  War_horse

イギリスの貧しい農家にひきとられた一頭の美しい馬は、この家の少年アルバートによってジョーイと名づけられて育てられ、やがて家族のようなかけがえのない絆で結ばれていきます。しかし第一世界大戦が始まり、ジョーイはイギリス軍に軍馬として売られることとなります。

アルバートにジョーイを託されたイギリス軍将校が戦死し、ジョーイは仲良しの黒馬とともに、ドイツ軍の手にわたります。その後、運命に導かれるように、ドイツの少年脱走兵、フランスの風車小屋の少女… 多くの人々と出会い、そして別れながら、ジョーイは戦火の中を生き抜いていきます…。

          horse          horse          horse

原作は、マイケル・モーパーゴによる児童小説で、ロンドンで舞台化してヒットしたそうです。次々と展開していく物語に引き込まれて、おばあちゃんのお膝の上で童話を読んでもらっているような、どこか懐かしい気持ちを思い出させてくれる作品でした。

美しいヨーロッパの田園風景、映像を引き立てる音楽もまたドラマティックで、巨匠スピルバーグ監督の手の中で、安心してただ酔いしれながら物語の世界に入り込むことができました。

ジョーイの眼差しによって描かれる戦場の過酷さには胸が痛みましたが、その中で仲良しの黒馬に荷車の引き方を教えてあげたり、脚の弱った黒馬の代わりを買って出たり… ジョーイが黒馬をいたわり、助ける姿が愛おしく、心を打たれました。

アルバートがジョーイに注いだ愛が、ジョーイという存在を通して、人間が本来もっている優しい心を、出会う人たちに気づかせてあげていたのかもしれない。それが結果としてジョーイを、さまざまな困難から救うことになったのかもしれないな、と思いました。

War_horse_2

アルバートを演じたジェレミー・アーヴァインは、この作品がデビュー作ということですが、ジョーイへのまっすぐな愛情が伝わってきて、何度も胸がしめつけられました。すてきな俳優さんです。

このほか、ドイツの少年兵役が、「愛を読むひと」に出ていたデヴィッド・クロスだったり、アルバートのお母さん役が、以前チェリストのジャクリーヌ・デュ・プレを演じていたエミリー・ワトソンだったり、大好きなイギリスのコツウォルズの村が撮影に使われていたり、うれしい発見がありました。

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映画」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。

今日、通院日でお休みだったので、帰りがけにこの映画見に行こうかな~(レディーズデーだし)と思ってたのですが、病院が混んでて待ち時間が長く疲れ果てたので、今日はギブアップしました。coldsweats01

スピルバーグだから、ストーリー構築とか、映画としての見せ方に、絶対はずれはないと思うし、予告編の映像もステキだったので、是非見たいと思ってる作品です。

セレンディピティさんのレビューでますます見たくなってきました~。horseshine

投稿: ごみつ | 2012年3月 7日 (水) 16時47分

☆ ごみつさま ☆
おはようございます♪
ごみつさん、昨日はお休みだったのですね。
私も先日、健康診断に行ったところですが
病院って気も張りますし、なんだか疲れちゃいますよね...。

「戦火の馬」、期待通りにすてきな映画でした。
ハッピーエンディングというのはわかっているし
刺激的な場面や、サプライズがあるわけではないのですが
お話の展開が気になって、ぐいぐい物語の世界に引き込まれました。
最新の技術を使っているのでしょうが、それを感じさせない
どこか古典的なテイストもあって...
映画って本来こういうもの、と気づかされた思いがします。
私はとっても気に入りました。

お時間があったら、是非ご覧になってみてください☆

投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2012年3月 8日 (木) 09時49分

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

投稿: 添え状 | 2012年4月 7日 (土) 16時10分

☆ 添え状さま ☆
はじめまして。
コメント、ありがとうございます。
機会がありましたら、またのぞいてみてください☆

投稿: ☆ 添え状さま ☆ | 2012年4月 8日 (日) 09時40分

こんばんは。TBとコメントいただきありがとうございました。

>スピルバーグ監督らしい、愛あふれるすてきな作品でした..
には同感ですね。

USA映画ながらヨーロッパで撮影された景色が美しく、全く期待しないで観に行ったわりには感動しました。映画を観て感動したのは久方ぶりでしたね。

Musicも素晴らしかったですが、でもなんと言ってもやはりジョーイが素晴らしかったです。特別に馬が好きってわけではないのですが、馬って素晴らしい動物かと再確認した次第です。

エミリー・ワトソンは素敵な女優ですね。

投稿: margot2005 | 2012年4月21日 (土) 22時14分

☆ margot2005さま ☆
こんにちは。
早速コメント&TBをいただいて、ありがとうございました。

映画の舞台となったヨーロッパの田園風景は
ほんとうに美しかったですね。
正統派ともいえる作りで、素直に感動できる作品でした。

私もこの作品で、馬ってほんとうに美しい動物だな…と思いました。
さまざまな感情表現に心を動かされました。

エミリー・ワトソンはすてきな女優さんですね。
先日ちょうど「オレンジと太陽」を見てきたところですが
こちらもすばらしい作品でした。
(記事にするのはもう少し先になりますが…)

またお邪魔させていただきますね。

投稿: ☆ margot2005 ☆ | 2012年4月22日 (日) 10時52分

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