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「ミッドナイト・イン・パリ」

ウディ・アレン監督がおくるファンタジー・コメディ、「ミッドナイト・イン・パリ」(Midnight in Paris)を見ました。ロマンティックで小粋で、アレンらしい皮肉とユーモアがぴりりと効いた、期待通りにすてきな作品でした。

Midnight_in_paris ← ポスターはゴッホとのコラボ ^^

2010年夏。ハリウッドで脚本家として成功しているギル(オーウェン・ウィルソン)は、作家への転身をめざし現在小説を執筆中。婚約者のイネズ(レイチェル・マクアダムス)と憧れのパリにやってきた彼は、ひとり夜の街を歩いているうちに道に迷ってしまいます。

すると深夜0時、どこからかクラシックカーがやってきて停まり、手招きされます。誘われるままに向かった先は、ギルが愛して止まない黄金期1920年代のパリ。パーティ会場ではコール・ポーターがピアノを弾き歌い、フィッツジェラルドやヘミングウェイたちが集っています。

さらには、ピカソやダリたちが集うサロンにも案内され、憧れの作家や芸術家たちと親しくことばを交わすようになったギルは、それから夜な夜な20年代のパリに通い詰めるようになります…。

Midnight_in_paris_2

冒頭、静かにジャズが流れる中、次々と映し出されるパリの魅惑的な風景に誘われるように、映画の世界に引き込まれました。

主人公のギルは、アレンの分身と思しきキャラクター。婚約者のイネズが俗物のアメリカ人として描かれていたり、イネズの男友達ポールという鼻持ちならないインテリが登場したり… いつもながらのアレン節に、やれやれと思いながらもうれしくて、くすりと笑ってしまいました。

そして登場する人物たちの豪華なこと。フィッツジェラルドやロートレックは想像していた通り。ヘミングウェイはもっと野生的な人をイメージしていたけど、どちらにしてもかっこいい。ピカソやダリは、思っていたほど変わり者じゃないな… と、ギルと同じくミーハー気分で楽しめました。^^

ギルが恋するアドリアナ(マリオン・コティヤール)は実在の人物ではないですが、当時の画家たちのミューズだった”モンパルナスのキキ”がモデルでしょうか。エレガントな佇まいと20年代のファッションに魅了されました。私も古いものが大好きなので、ギルがこの年代に惹かれるのには大いに共感できました。

Midnight_in_paris_3

登場する女性たちも皆、魅力的でした。レイチェル・マクアダムスは典型的なアメリカ人をコミカルに演じていましたし、美術ガイドを務めるのはカーラ・ブルーニ サルコジ元大統領夫人。アンティークショップの女の子(レア・セイドゥ)は、アレンの「マンハッタン」に登場した若い恋人を思い出しました…。

パリという魔法にかけられて、映画の後も、幸せな余韻に包まれました。

          eyeglass          eyeglass          eyeglass

アレンの40作目は「人生万歳!」(Whatever Works)、42作目はこの「ミッドナイト・イン・パリ」。順番は前後しますが、41作目の「恋のロンドン狂想曲」(You Will Meet a Tall Dark Stranger)がこの秋日本で公開されるそうです。こちらも楽しみ!(詳細はコチラ

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コメント

今晩は!

わ~、「ミッドナイト・イン・パリ」見に行かれたのですね~。
テーマ的には「それでも恋するバルセロナ」に似てるのかな?heart

ノスタルジーに溢れた映像になってそうですね~。ストーリーもとっても面白そうです。配役も魅力的ですね。

明日、友人たちと映画を見に行く予定でこれが見たかったのですが、一人が見ちゃってたので、結局打ち合わせの結果、T・バートンの「ダーク・シャドウ」になりました。

明日行ってきま~す。happy01

投稿: ごみつ | 2012年6月 1日 (金) 22時03分

自分の憧れる年代に行って、憧れの人物たちと
ご対面!
夜な夜な通い詰めてしまう気持ちわかりますね^^
本や情報から得る人物像と、実際の人物とのギャップは
ショックでもあり、楽しみでもあり・・・
行ってみたいな~^^

投稿: イザワ | 2012年6月 2日 (土) 01時26分

わぁ~面白そうな映画ですね!
サルコジ元大統領夫人が映画に・・・ということは知っていましたが、
ストーリーに興味津津です!
先日フィラデルフィア美術館でゴッホやロートレックやピカソに思いをはせたばかりなので、ぜひ観に行きたいです。

セレンさんの映画セレクト、いつも素敵ですね。末っ子が幼稚園や学校に行く年になったら、私も映画を楽しみたいです。参考にさせていただきますね~!^^

投稿: ふゆさくら | 2012年6月 2日 (土) 02時59分

☆ ごみつさま ☆
こんにちは♪
「ミッドナイト・イン・パリ」楽しみにしていたので
早速見に行ってきました。期待通りにすてきな作品でしたよ。
テーマやストーリーは「それでも恋する~」とは似ていないのですが
どちらも街の魅力が伝わってくる、アレンらしい作品でした。
いつもながらのシニカルな笑いも顕在でうれしかったです。^^

ごみつさんは「ダーク・シャドウ」をご覧になるのですね。
こちらも別の意味でファンタジーで、T・バートンらしい
映像のマジックが楽しめそうですね☆
ご報告、楽しみにしています♪

投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2012年6月 2日 (土) 18時01分

☆ イザワさま ☆
車に乗って、ふら~っと好きな時代に行けて
憧れの人に会えたらすてきですね。
まさしくファンタジーの世界でした。
それにしても90年前と全く違和感のない
パリの街というのも、またすばらしいな~と思いました。

投稿: ☆ イザワさま ☆ | 2012年6月 2日 (土) 18時08分

☆ ふゆさくらさま ☆
「ミッドナイト・イン・パリ」おしゃれでロマンティックな
とてもすてきな作品でしたよ。
パリの魅力も堪能できますし、ふゆさくらさんも
きっと気に入られると思います♪

お子さんが小さいうちは、なかなか時間の余裕がないですよね。
私も最近になって、ようやく大人の映画を見に行けるように
なったような…。
でもまだ小さかった頃、いっしょによく子ども向けの映画を
見に行ったのも、今となっては懐かしい思い出です。^^

投稿: ☆ ふゆさくらさま ☆ | 2012年6月 2日 (土) 18時24分

こんにちは~。
1920年代、憧れますよね。
その上、舞台がパリとくれば・・・。
オーエン・ウィルソンが主演なのでどんな感じなのかしら?と興味がありました。レトロなパリに、どこから見ても今のアメリカ人のオーエンが不思議に調和して面白いストーリーでしたね。

投稿: ryoko | 2012年6月 6日 (水) 19時20分

☆ ryokoさま ☆
こんにちは。
まさにファンタジーとよぶのがぴったりの、すてきな作品でしたね。
オーエン・ウィルソンが演じるギル、
不思議と20年代のパリになじんでいましたね。
当時の作家やアーティストたちとも、
違和感なく会話しちゃったりして。^^
おもしろい設定でした。

投稿: ☆ ryokoさま ☆ | 2012年6月 7日 (木) 15時31分

こんばんは。いつもTBありがとうございます。
さてパリ好きにはたまらない映画でした。

オーウェン・ウイルソンて好きじゃなかったのですが、これでかなり高感度アップしました。先だってBSで放映中の”The Ellen DeGeneres Show”で素顔のオーウェンを見ました。彼は素顔が断然素敵でしたね。

セーヌに架かる橋の上でガブリエルと出会うギル...あのラストはホント素敵でした。彼がこだわる雨も降ってきたようですし...。
ウディ・アレンのロマンティックな想像力には脱帽です。

投稿: margot2005 | 2012年6月12日 (火) 23時18分

☆ margot2005さま ☆
おはようございます♪
コメント&TB、ありがとうございます。
パリの魅力がいっぱいのすてきな作品でしたね。
今すぐ飛んで行きたくなりました。confident

オーウェン・ウィルソン、ロマンティックなアメリカ人
という役どころがとてもよかったです。
気になる俳優さんになりました。

新しい恋のはじまりを予感させるラストシーン
さりげなさがパリの街に似合っていましたね。
幸せな余韻が残りました。

投稿: ☆ margot2005さま ☆ | 2012年6月13日 (水) 08時46分

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