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「ジェーン・エア」

キャリー・ジョージ・フクナガ監督、ミア・ワシコウスカ主演の19世紀のラブ・ストーリー、「ジェーン・エア」(Jane Eyre)を見ました。原作はシャーロット・ブロンテの同名小説で、過去に何度も映像化されている名作です。「闇の列車、光の旅」で鮮烈なデビューを飾ったフクナガ監督の第2作ということで、楽しみにしていました。

Jane_eyre

幼い頃に両親を亡くしたジェーン(ミア・ワシコウスカ)は、引き取られた親戚の家やその後の寄宿学校で、辛く過酷な少女時代を送ってきましたが、前向きな強い心で苦難を乗り越えてきました。

卒業後、由緒あるソーンフィールド館で住み込みの家庭教師を務めることになったジェーンは、数ヵ月後、留守がちな屋敷の主、ロチェスター(マイケル・ファスベンダー)と初めて顔を合わせます。

ロチェスターの不躾な質問にも、毅然とした姿勢で答えるジェーン。ジェーンの内なる強さに徐々に惹かれたロチェスターは、ジェーンに求婚し、彼女もそれを受け入れます。しかし、ジェーンにようやく幸せが訪れたかに見えた結婚式当日、ロチェスターの恐ろしい秘密が明らかになります…。

Jane_eyre_2

「プライドと偏見」のような古典的な恋愛ドラマに惹かれます。「ジェーン・エア」は原作も過去の映画作品も見ていなくて、新鮮な気持ちで楽しみました。幸せをつかみかけては、砂のように指の間からこぼれ落ちてしまう、主人公ジェーンの不遇な運命を嘆き、応援しながら、物語の展開に引き込まれました。

ロチェスターの秘密を知ったジェーンは屋敷を飛び出し、行き倒れ寸前になっていたところを、牧師のセント・ジョン(ジェイミー・ベル)に助けられます。信心深いセント・ジョンに守られ、ジェーンの生活もようやく落ち着いて、二人はこのまま惹かれ合っていくのかな?と思いましたが…。

私がはっとしたのは、吹雪の夜に、セント・ジョンがジェーンの家を訪れた場面です。ノックの音を聞いた時、ジェーンの心に浮かんだのは他でもないロチェスターの姿でした。このとき、ジェーンの心は、今もロチェスターのもとにあるのだ… とはっきりわかりました。

Jane_eyre_3

舞台となったイギリス・ダービーシャー州の荒涼とした自然は、ジェーンのこれまでの過酷な人生を表しているよう。でも薄墨色に彩られた映像は、ジェーンへの優しい眼差しにあふれていました。意志の強さを持つミア・ワシコウスカの、清らかな美しさが印象的でした。

天涯孤独なジェーンに母親のような親愛をよせる、フェアファクス夫人を演じるジュディ・デンチの圧倒的な存在感。「リトル・ダンサー」(Billy Elliot)のジェイミー・ベルは、立派な青年に成長していて驚きました。

フクナガ監督の次なる作品は、スティーブン・キング原作の「IT」だそうで、こちらも楽しみです。 (ニュースはコチラ

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映画」カテゴリの記事

コメント

私は、この映画を知りませんでしたが、
今日の記事を拝読していて、面白そうだと思いました。
二人の愛は、大きな障害も乗り越えて・・・
という感じがしますが^^;

フクナガ監督、今後の要チェック監督ですね。

投稿: イザワ | 2012年6月19日 (火) 03時34分

☆ イザワさま ☆
おはようございます♪
この作品、古典文学の恋愛ものなので、
どちらかという女性向きかもしれません。
都内でもひっそりと上映していますが、私が見に行った時は
女性ばかりほぼ満席で驚きました。@@
(レディースデイだったこともありますが^^)

社会派ドラマ、英国古典文学ときて、次はミステリー。
フクナガ監督の守備範囲の広さは、とても新人監督とは思えません@@
これからも注目しています♪

投稿: ☆ イザワさま ☆ | 2012年6月19日 (火) 08時24分

今晩は。

ふ~、東京も、雨と風が凄いですね~。rain

「ジェーン・エア」見にいかれたんですね!
今、ペーパーバックの表紙もこの映画の写真が使われてる版がありますよ。

私も実は「ジェーン・エア」映画も本も見た事なくって、記事を読ませていただくと面白そうだな~と興味が湧いてきました。

恐ろしい秘密があった夫がマイケル・ファスベンダーで、優しい牧師さんがジェイミー・ベルでしょう?これはもうその男性の持つ性的魅力がキャスティングにも現れてて、恐ろしい夫に魅かれ続けるジェーンの心は、女性の持つ一つの悲劇のかたちでもありますね。

素敵な女性映画なんだろうな~っと思わされました。

S・キングの「IT」は怖いよ~~。(笑)


投稿: ごみつ | 2012年6月19日 (火) 20時49分

こんばんは。TBありがとうございます。

さてこの時代の物語は大好きなので楽しみにしていた一作です。ミア&マイケルのカップルが適役でした。ロケされた景色も衣装も素晴らしかったです。

>吹雪の夜に、セント・ジョンがジェーンの家を訪れた場面です...
あのシーンはナイスでしたね。

投稿: margot2005 | 2012年6月19日 (火) 21時28分

☆ ごみつさま ☆
おはようございます。
風はまだ強いですが、雨はようやく止みましたね。typhoon

「ジェーン・エア」とてもよかったです♪
このポスターの写真、きれいですよね。
映画もこういう淡い色調のシーンが多く、美しかったです。

キャスティングもばっちりでした。
秘密を持つ夫と優しい牧師さん… と思いきや?
それぞれが意外な一面をもっていて、それがまた
登場人物に深みを与えていました。
思いがけない展開に、次はどうなるのだろう?と引き込まれました。
すてきな作品でしたよ。

「IT」も楽しみです~♪

投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2012年6月20日 (水) 09時53分

☆ margot2005さま ☆
おはようございます。
TB&コメント、ありがとうございます。

イギリスを舞台にした古典的な恋愛物語は、ロマンティックですね。
この時代のファッションやお屋敷のインテリア
そしてイギリスの田舎の風景がすばらしかったです。
主人公の二人は、作品の世界によく似合っていましたね。

あの吹雪の夜の場面で、私の中で物語の流れががらりと変わりました。
印象的な表現でした。

投稿: ☆ margot2005さま ☆ | 2012年6月20日 (水) 10時07分

こんばんは~。
セレンさんも英国の古典ドラマ(コスチュームものというのでしょうか)お好きなんですね。私も好きなんです。

風景にお屋敷、調度品に衣装なども楽しめますね。

投稿: ryoko | 2012年12月25日 (火) 23時33分

☆ ryokoさま ☆
こんにちは。
イギリスの古典文芸もの?はロマンティックな作品が多いですね!
古風な恋愛に、昔の女学生のように
どきどきときめいてしまいます。(笑)

風景や古風で重厚な調度、衣装がまたすてきですね☆

投稿: ☆ ryokoさま ☆ | 2012年12月26日 (水) 16時41分

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