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2012年12月

「シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~」

ジャン・レノと、フランスの人気コメディ俳優ミカエル・ユーンがおくるフレンチ・コメディ、「シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~」(Comme un Chef)を見に行きました。愛と美食をテーマにした、小粋でユーモアあふれるすてきな作品です。

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天才的な舌を持つがゆえに、お料理へのこだわりが強すぎてトラブルを起こし、レストランをクビになってばかりいる若きシェフ、ジャッキー(ミカエル・ユーン)。一方、三ツ星レストランの看板シェフ、アレクサンドル(ジャン・レノ)は、その伝統料理ゆえに時代遅れとささやかれるようになっていました。

「次回、星をひとつでも失ったらクビ」とオーナーから言い渡されたアレクサンドルは、試行錯誤するも虚しく、なかなかいいアイデアが浮かびません。そんな時、偶然出会ったジャッキーに才能を見出したアレクサンドルは、彼を助手としてスカウトし、新作料理にチャレンジしますが…。

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新宿に12月22日にオープンしたミニシアター、「シネマカリテ」に見に行きました。映画に登場するおいしそうなお料理の数々が実に魅力的でしたが、人生にはそれ以上に愛が大切というのも伝わってきました。ミニシアターのオープニングにふさわしい、小粒ながらセンスが光る作品でした。

20年間、星の数を守り続けるために働き、家庭をかえりみなかったアレクサンドル。そんな彼が人生に大切な何かに気づき、最愛の娘の大事な論文審査の朝に、大きなブリオッシュを焼いてエールを送る姿が心に響きました。

そしてアレクサンドルは、伝統と革新をみごとに融合させた新作料理で審査員をうならせたジャッキーを後継者に指名し、看板シェフの座をゆずることを決意します。この後アレクサンドルはどうなるのかと思ったら… 彼にぴったりのすてきな結末が用意されていたのが、心憎かったです。

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↑ お料理の香りだけで、何が使われているか当てるジャッキー。ジャッキーと美しい恋人とのやりとりが、ほほえましくてかわいかった。やっぱりフランスは愛の国と実感しました。

革新的なお料理として、最近注目されている分子料理(cuisine moléculaire)が強烈に皮肉られていたのがおかしかったです。分子料理のことは、以前「エル・ブリの秘密」というドキュメンタリー映画を見て知りました。

movie 「エルブリの秘密 世界一予約の取れないレストラン」

分子料理のレストランをこっそり視察するために、アレクサンドルとジャッキーがサムライとゲイシャの変装で訪れるのはいくらなんでもやりすぎ…と思いましたが、ジャン・レノのサムライ姿、意外と似合っていましたよ。

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映画の後はフランス料理ならぬ、天ぷらの「つな八」さんで日本の板前さんの技を堪能しました。カウンターごしにいただく揚げたての天ぷらがおいしかったです。この後、9月にオープンした「ビックロ」をのぞいて、初めてヒートテックを買いました。効果のほどが楽しみです。

さて、今日の東京は午後から晴れ間がのぞき、おだやかな大晦日となりました。今年も私の拙いブログにおつきあいくださり、心より感謝いたします。来年もどうぞよろしくお願いします。皆様、よい新年をお迎えください。

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「ニューヨークの恋人」 & いちごとチーズのトースト

少し前にBSで「ニューヨークの恋人」(Kate & Leopold)が放映されていたので、久しぶりに見たくなって録画しました。メグ・ライアンとヒュー・ジャックマンのロマンティック・コメディです。2001年公開。

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ヒュー演じるレオポルド公爵が、1876年のニューヨークから現代のニューヨークにタイムワープして、メグ演じるケイトと恋に落ちるという宝塚ばりの気恥ずかしいお話ですが、公爵を演じるヒューがとにかくすてきでロマンティックなんです。

ヒュー・ジャックマンというと、X-Menのウルヴァリンを思い浮かべる方が多いと思いますが、私が初めて見たのがこの作品だったので、今もこの役のイメージが強く焼きついています。

羽ペンで書くラブレター、ヴァイオリンの生演奏つきディナーなどすてきなシーンはたくさんありますが、一番好きなのはレオポルドが馬を駆って泥棒を追いかけるところ。泥棒を追い詰めた時の口上がまた決まってます。(高橋英樹さん風)

ひょんなことからTVCMに出ることになったものの、撮影の後、商品であるダイエットバターのあまりのまずさに「嘘をついて消費者をだますなんて!」と怒るところも好きな場面です。

さて、映画に登場した”いちごとチーズのトースト”がおいしそうだったので、まねして作ってみました。レオポルドが、カロリーを気にする現代人のケイトのために用意した朝食です。

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映画では、nine grain toast with strawberries and mascarpone(いちごとマスカルポーネをのせた9穀パンのトースト)でしたが、私は中力粉を混ぜて焼いた豆乳ブレッドをトーストし、ホイップしたクリームチーズといちごをのせました。

これに、ウォルドルフサラダをあわせました。ニューヨークのウォルドルフ・アストリア・ホテルで生まれたサラダですが、スーパーのデリの定番メニューでもあります。りんごとセロリをダイスに切ってマヨネーズであえ、くるみを散らしました。

どちらもさわやかに、おいしくいただきました。

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アクアラインを渡って木更津のアウトレットへ

先週、学校のお休みにあわせて三井アウトレットパーク木更津に行ってきました。今年の春にオープンしたアウトレットモールですが、さすがに今はオープン当初の混雑はなく落ち着いていました。平日ということもあって、ゆっくりお買い物できましたよ。

都内からは車でアクアラインを渡って約1時間。東京、新宿、横浜、川崎から直通バスも出ているそうです。アクアラインを通るのは久しぶりです。途中でパーキングエリアの海ほたるによって、ひと休みしました。

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一見エーゲ海?という風景ですが…^^ こちらは横浜方面。遠くにランドマークタワーがうっすらと見えました。この日は気温は低かったですが、よく晴れて気持ちよかったです。太陽の光に輝く青い海がとてもきれいでした。

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東京方面の風景。右の方にわずかに東京タワーが見えます。このさらに右の方には、スカイツリーがひときわ高く見えました。

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(左)ボードウォークを歩いて千葉方面へ…。 (右)アクアラインは、海ほたるより東京側は大きな船が通れるよう地下トンネルになっていますが、千葉側は橋になっています。立体交差する道路がまるで要塞のよう。

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千葉方面は、東京方面と違って高い建物がほとんどありません。工場地帯では、煙突から白い煙(水蒸気?)がもくもく上がっていました。

橋を渡ると、アウトレットはすぐそこです。まずはお昼をいただくことに。

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家族の希望で、ハワイアンハンバーガーのKUA 'AINA(クア・アイナ)に入りました。といっても私はハンバーガーではなく、BLTサンドウィッチを。^^ アメリカンなボリュームたっぷりのサンドウィッチがおいしい~。

右に見えるのはチーズバーガー。フレンチフライにハインツのトマトケチャップをディップしながらおいしくいただきました。

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ショッピングモールは、θ(シータ)の形にぐるりと回れるようになっていて、規模も手頃でお買い物しやすかったです。今回は、最近おしゃれに目覚めた家族のお買い物のおつきあい。私にはこれ!というのが見つからなかったのですが、あれこれ見るのは楽しかったです。いいお買い物ができて満足しました。

帰りにアクアラインを渡るときは、ちょうど夕陽が沈むところでオレンジ色に燃える空がとても美しかったです。遠くに富士山の薄紫色の大きなシルエットが見えて感激しました。

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「レ・ミゼラブル」 (2012)

トム・フーパー監督、ヒュー・ジャックマン主演のミュージカル映画、「レ・ミゼラブル」(Les Misérables)を見ました。ヴィクトル・ユゴーの同名の大河小説を原作に、世界43ヶ国で上演されてきた大ヒットミュージカルの完全映画化です。

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舞台版「レ・ミゼラブル」は、ずいぶん前にロンドンの劇場で見た思い出の作品です。ドラマティックな音楽と重厚なストーリー、迫力ある舞台が印象深く残っていたので、今回の映画化をとても楽しみにしていました。

予告で見たアン・ハサウェイの歌声に、既に心をわしづかみにされていましたが、映画が始まるや、銀の燭台のエピソードからもう涙、涙…。舞台特有の緊張感も好きですが、映画ではよく知っている俳優さんたちが演じ、表情まではっきり見えるので、なおのこと感情移入してしまったかもしれません。

セリフのかわりに全編歌でつなぐミュージカル映画といえば、私は「シェルブールの雨傘」を思い出しますが、「レ・ミゼラブル」は、歌が自然とストーリーに溶け込んでいて違和感を感じませんでした。どの歌声からも感情があふれるように伝わってきて、心を揺さぶられました。

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優しくて力持ちのジャン・バルジャンはヒュー・ジャックマンのイメージそのもの。バルジャンが歩んできた苦難の道、ジャベール警部への赦しの心、コゼットを包み込む大きな愛情… コゼットの幸せを願い、自ら身を引く最期にはイエスの姿が重なって見えました。

バルジャンを執拗に追い続けるジャベール警部を演じるラッセル・クロウ。憎々しい風貌とともに、苦悩に満ちた内面も伝わってきてすばらしかった。堂々とした体にふさわしいみごとな歌いっぷりもかっこよかったです。

悲劇の女性フォンテーヌを演じるアン・ハサウェイの体当たり演技にも圧倒されました。美しい長い髪をずたずたに切られるのはどんなに辛かったか。周囲の女性たちの悪意には、イタリア映画の「マレーナ」を思い出しました。ラストの場面の天使のような清らかさに息を呑みました。

コゼットを演じるアマンダ・セイフライドは愛らしかったですし、恋人マリウスを演じるエディ・レッドメインはそばかす顔がかわいかった。 そしてエポニーヌを演じるサマンサ・バークスも実に魅力的な女優さん。マリウスを思って歌う切ない恋心に、胸が痛みました。

全体に重苦しいストーリーの中、コゼットの強欲な養父母、テナルディエ夫妻を演じるサシャ・バロン・コーエンとヘレナ・ボナム=カーターが、コミカルなアクセントを添えていました。憎き悪役なのに、この二人を見るとおかしくて、おかしくて… いつの間にか顔がほころんでしまいました。

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バルジャンは神に召されますが、最後は民衆が力強く歌うThe People's Songによって締めくくられ、晴れ晴れとした余韻が残りました。一年の終わりを飾るのにふさわしい、すてきな作品でした。

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クリスマスの食卓 2012

23日のお昼に、家でクリスマスのお祝いをしました。24日は礼拝があるので、祝日でのんびりすごせる23日にお祝いするのが、我が家の恒例となっています。今年も家族そろってこの日を迎える喜びをかみしめながら、感謝の食事をいただきました。

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スパークリングワインとソーダで乾杯し、前菜とサラダを取り分けました。

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右上から時計回りに… たことトマトときゅうりのサラダ。それぞれ一口大にカットして、ドレッシング(白ワインビネガー、オリーブ油、しょうゆ少々)でマリネします。

ハムと長ねぎの皮なしキッシュ。キッシュは好きですが皮が意外と高カロリーなので、中身だけ四角いケーキ型に流してオーブンで焼きました。見た目はスパニッシュオムレツ風。^^

ピーマンのマリネ。赤と黄色の大きなピーマンをグリルで焼いて皮をむき、アンチョビ、ケイパー、にんにくみじんぎり各少々、白ワインビネガーとオリーブ油でマリネします。

ポテトサラダの生ハム包みは、デパートのお惣菜屋さんからアイデアをいただきました。雪の結晶のピックをさして。

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メインディッシュはローストターキーです。2日かけて解凍したターキーにスタッフィング(香味野菜、ハーブ、パン、バター)を詰め、全体に塩をすりこんで160℃のオーブンで焼きます。今年は約3kgと小ぶりのターキーが手に入ったので、3時間15分くらい、時々落ちた脂をかけながら照りよく焼き上げました。

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(左)ソースは2種類用意しました。右はグレービー(ターキーを焼く時に出る肉汁)、左はハニーマスタード(レシピはFood Networkから)。甘めのソースがよく合います。

(右)じゃがいもとごぼうのポタージュ。薄切りにしたたまねぎ、じゃがいも、ごぼうをブイヨンで柔らかく煮てミキサーにかけ、豆乳でのばします。

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ターキーの胸肉を取り分けてソースを添え、グリルした野菜(かぼちゃ・しいたけ・しめじ・プチトマト)とともにいただきました

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デザートは、ベリーの白いブッシュドノエルです。薄く焼いたスポンジに、チーズクリーム(クリームチーズ・生クリーム・砂糖)をぬってベリー(いちご・ブルーベリー)を散らして巻き、上にもチーズクリームをぬってベリーとミント、アラザンを飾りました。

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テーブルには、赤いブーケとキャンドルハウス

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クリスマスの灯り

我が家のクリスマスツリー用のライトは15年以上使っていて、電球が切れては買い足してきましたが、300球中半分くらいしか点灯していないので…>< 今年はいよいよLEDに切り替えることにしました。

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どこで買えるのかわからなかったので、結局ネットで注文しました。色は今まで使っていた白熱電球に近い、柔らかなシャンパンゴールドです。

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生活防水で屋内/屋外と使え、8種類の点灯パターンが楽しめます。コードが透明なのでツリーには目立つかと心配でしたが、思ったほどではなくてほっとしました。でも100球では少ないかな…? もう少し買い足した方がよさそうです。

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オーナメントは、アメリカにいた頃に旅先で記念に少しずつ集めたものです。今年は新しく、写真の丸いオーナメントが仲間入りしました。雑貨屋さんのMadu(マディ)で見てひと目で気に入ったもの。手描きの優しい模様に心惹かれました。

キャンドルホルダーも好きで、いつの間にか少しずつ増えています。

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これもやはりひと目見て気に入ったのですが、二度目に見てやっぱり欲しくて買ってしまいました。お家の形のキャンドルホルダーです。

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お家からもれる柔らかな灯りがなんともロマンティック。今年は、というより今年から、今まで毎年作っていたジンジャーブレッドハウスを作るのをやめようと思っているので、代わりにこちらのお家で楽しもうと思います。

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ドイツのRäderというショップのもの。HPもすてきです。

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CHEMEXコーヒーメーカー

今までコーヒーを入れるのにHARIOのドリッパー&ポットを使っていましたが、ポットにひびが入ってしまったので、この機会に以前から気になっていたCHEMEX(ケメックス)のコーヒーメーカーに買い替えました。

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フラスコとろうとが一体化したデザインは、1941年にドイツ系アメリカ人の化学者、ピーター・J・シュラムボーム博士が実験室で考案したもので、アメリカを代表するデザインとしてMoMA(ニューヨーク近代美術館)をはじめ、数々のミュージアムで永久展示されています。

3カップ用/6カップ用とありますが、これは3カップ用です。一般のペーパーフィルターも使えるようですが、今回は専用フィルターを購入しました。これは6カップ用のフィルターですが、うまく折ると3カップ用にも使えます。

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コーヒーコーナーに仲間入り。実用を重んじたシンプルで無骨な作りですが、持ち手に革のリボンがついているのがかわいくてほっとなごみます。隣のお店にCHEMEXにぴったりの赤い縁取りのドイリーを見つけたので、あわせて買ってしまいました。フィルターはナプキン立てにセットして。

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フィルターを折ってセットし、コーヒー粉を蒸らすようにゆっくりていねいに熱湯を注ぎます。専用フィルターは紙が厚手で目がつまっているので、ドリップするのに少し時間がかかりますが、これがおいしさの秘密でしょうか。この間に心も”ゆったり時間”にシフトしていくようです…。

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この日の朝食は、目玉焼きトーストをいただきました。映画「月の輝く夜に」で主人公のシェールが作っていたもので、厚切りのフレンチブレッドを円いクッキー型でくり抜き、熱したフライパンへ。穴に卵をおとしてふたをして焼き上げます。野菜のチャウダーとパイナップルのヨーグルトがけを添えて。

さて、肝心のコーヒーですが、たしかにいつものコーヒーに比べると、苦味や酸味が抑えられてまろやかな味になっているような気がしました?? ゆっくり入れるので、温度はやや低めになりますが、私にはすぐ飲めてちょうどよかったです。

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これからコーヒータイムが楽しくなりそうです。

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「カンパニーメン」

ベン・アフレック主演のヒューマンドラマ、「カンパニーメン」(The Company Men)を見ました。2008年のリーマンショックを機に大リストラを敢行することとなった大企業を舞台に、解雇された男たちの再起をかけての奮闘を描いた物語。2010年公開。

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ボストンのGTX社は造船業から出発し、今やさまざまな分野に進出している複合企業。しかし2008年のリーマンショックの影響を受けて業績は悪化。CEOのサリンジャー(クレイグ・T・ネルソン)は社の生き残りをかけて造船部門をたたみ、数千人を解雇する大リストラを敢行します。

まずは入社12年の営業部長ボビー(ベン・アフレック)が、そして工員として入社して以来地道に働き続け重役にまで上り詰めたフィル(クリス・フーパー)が、さらには創業時からサリンジャーの右腕として支えてきた副社長のジーン(トミー・リー・ジョーンズ)までもが解雇されます…。

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公開時には、ちょっときつそうなお話だな…と見るのを躊躇していましたが、演技派の俳優たちの名演もあって、地味ながら心に残る作品でした。窮地に立たされた主人公を支える家族愛や、希望が見出せるラストなど、見終わった時にはほっとした心地になりました。

ボストン郊外の美しい住宅街に居を構え、ポルシェを乗りまわしゴルフ三昧…というエグゼクティブの生活を満喫していたボビー。突然の解雇にショックを受けながらも、当初は楽観的に構えていましたが、就職支援センターに通ってもなかなか職が決まりません。

今までの生活に未練を残しながらも、妻マギーに説得されて家やポルシェを手放し、ゴルフをやめ、両親の家に家族4人で転がり込みます。それでも職は見つからず、そりの合わない義兄のジャック(ケビン・コスナー)に頭を下げて、大工の仕事を手伝わせてもらうことに…。

プライドの高いボビーを支える妻マギーが実にいいんです。夫が失職するや自分は看護士の仕事にもどって家計を助け、家や車を売りに出す算段をします。それでいて女性としてのかわいらしさもあって、息子たちもほんとうにいい子に育っている…。古きよきアメリカンファミリーの姿がそこにありました。

それだけに、フィルの悲劇が身につまされました。長年家族のために働いてきたのに失職するや家庭での居場所がなくなり、齢が齢だけに就職も決まらない…。「自分は必要のない人間なんだ!」と荒れるフィルでしたが、家族から「あなたはかけがえのない人」という一言があればきっと救われたはず。

そしてジーンは、ともに会社を大きくしてきた盟友サリンジャーが、大リストラを敢行しながら自分は巨額の収入を得、新オフィスまで作ろうとする姿に、割り切れない思いを抱きます。自分がほんとうにやりたかったのは、造船という手ごたえのあるものを作る仕事だったはずなのに…。

右のものを左に動かしただけで莫大な利益を生むマジックボックスの存在を知ってしまうと、人は知恵をしぼり、汗をかいて働くことの尊さを忘れてしまうものかもしれません。ジーンが新しく興す会社で働く人たちは、希望を取り戻して大切な何かを見つけてくれたらいいなと思います。

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ジーン、ボビー、ジャック…とそれぞれの暮らしぶりから、アメリカのライフ・イズ・マネーの現実もさりげなく伝わってきました。就職支援センターの”タイガー”講座は、いかにもアメリカらしくておかしかったです。^^

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ホームベーカリーで作るパネトーネ

ホームベーカリーで、パネトーネを焼きました。

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卵黄を入れて作る少し甘めのブリオッシュ生地に、途中ミックスコールでドライフルーツを投入して焼き上げました。大きな山型パンは、見た目にもパネトーネ風。クリスマスラッピングしてプレゼントにもいいですね。

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ドライフルーツはこちらの2つを適当に混ぜて使いました。あらかじめ白ワインをふり入れて少しふやかしてから、キッチンペーパーにのせて水気をきっておきました。

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スライスすると、色とりどりのドライフルーツがひょこひょこのぞいてきれいです。ドライフルーツの量はお好みですが、私はたっぷり120gくらい入れました。

このまま食べてもふわふわ甘くておいしいですが…

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この日はサンドウィッチにしていただきました。パン屋さんのポンパドウルのサンドウィッチをまねして作りました。パンにクリームチーズをぬって、レタス、にんじんサラダ、鶏ハム、粒マスタードをのせましたが、甘めの生地ににんじんサラダと淡白なチキンがよく合います。

にんじんサラダは極細切りにして電子レンジで少ししんなりさせ、砂糖・白ワインビネガー・グレープシードオイル・塩少々でマリネしました。鶏ハムは、塩麹に漬け込んだ鶏胸肉2枚をたこ糸でぐるぐる巻きにして形を整え、香味野菜、ベイリーフ、ハーブとともに水からことことゆでて作りました。

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別の日には、フレンチトーストにしていただきました。いつもは卵液の甘さを控えめにして、上からたっぷりメイプルシロップをかけるのが好みですが、今回はパンが甘めなので、卵液にコンデンスミルクで甘みを加え、シンプルに粉砂糖をふるいました。ステムつきのいちごを添えて。

中までしっとり甘めの卵液がしみて、プディングのよう。おいしくいただきました。

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林真理子 「20代に読みたい名作」

作家の林真理子さんによる読書案内、「20代に読みたい名作」を読みました。雑誌「CREA」に1997年~2002年に連載されていたもので、林さんがセレクトされた、20代…といわず、いくつになっても読みたい54冊が紹介されています。

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タイトルから、トルストイやドストエフスキーといった文豪の長編が紹介されているのか…と思いきや、比較的気軽に読める作品がリストアップされていて興味をもちました。実際、半分近くは私も読んだことのある作品で、林さんとは趣味が合うのかな…?とちょっとうれしくなりました。

それでも最初の一冊が、遠藤周作の「わたしが・棄てた・女」だったのには正直驚きました。林さんも書かれているように、この作品ものすごく後味が悪いので…。それだけに印象に残る作品でもありますが。この他にも、女性誌に連載されていたとあって、男女のあり方や女性の生き方をテーマにした作品が数多く紹介されています。

例えば、石原慎太郎の「太陽の季節」。これも後味の悪い作品ですが、林さんが三島由紀夫の「春の雪」と重ねていらしたのがおもしろかったです。主人公の、女性を愛することは自尊心が許さず、やがて相手の女性を憎むようになる…という屈折した男性心理の解説には、なるほどとうならされました。

純愛ものでは、三浦哲郎の「忍ぶ川」や武者小路実篤の「愛と死」など。「忍ぶ川」は私も大好きな作品で、読むといつも泣いてしまう場面がありますが、林さんがピックアップされたのは別の場面…。^^ こういう違った視点を発見するのも、書評を読む楽しみのひとつです。

女性の生き方をテーマにしたものでは、宮尾登美子の「櫂」が取り上げられていたのがうれしかったです。また、作家・岡本かの子の奔放な生涯を描いた、瀬戸内晴美の「かの子撩乱」や、林芙美子の自伝的小説、「放浪記」も読んでみたくなりました。

このほか、山本周五郎の「さぶ」は、きっと私好みの作品だろうなーと思いましたし、カポーティのノンフィクション、「冷血」は以前から読みたかった作品。本書がきっかけで、読みたい本がますます増えました。

それにしても書評だけで、これだけ楽しませてくれる林真理子さんはやっぱりすごい。今回の連載のために読み返されていて、年齢による読後感の変化に触れられていたのも興味深かったです。

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なお、「20代で読みたい名作」は今は絶版で、同じ内容が「林真理子の名作読本」という文庫に収録されているそうです。

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冬のパスタランチ

お昼を食べようと歩いていて、新しくオープンしたイタリアンのお店を見つけました。イタリア語でゴールドを意味するこちらのお店は、黒にゴールドを効かせたモダンテイストのインテリア。スタッフは穏やかで感じよく、店内はこじんまりとしていて落ち着けました。

私たちはパスタにサラダとフォカッチャ、コーヒーがつくパスタランチをいただきました。パスタは8種類ほどの中から選びますが、冬ならではの素材を組み合わせたパスタはどれもおいしそうで、迷いました…。

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最初に運ばれてきたサラダです。シンプルなガーデンサラダですが、彩りが美しく目でもおいしさが楽しめました。ほかほか温かいフォカッチャとともに。

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牡蠣とかぶ、サヴォイキャベツなどが入ったトマトソースのスパゲティ。牡蠣は殻つきで、見た目も華やかでした。サヴォイ(ちりめん)キャベツ、イタリアンパセリ、ルッコラと、緑の野菜もたっぷり。

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私は、ハムとキャベツ、ビーツのクリームスパゲティにしましたが… 運ばれてきたピンクのラブリーなスパゲティにびっくりしました。 ビーツの色がクリームにとけて、パスタまできれいなピンクに染まっていました

クリーミィなソースが今の季節にぴったりで、とてもおいしかったです。ダイスにカットしたロースハムとビーツの、ころころとした食感も楽しめました。

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街路樹の銀杏の黄葉は、そろそろピークを過ぎたかな…?といった感じですが、まだまだ目を楽しませてくれています。今年は秋に入って急激に寒くなったためか、いつもの年より色がきれいな気がします。

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黄色い絨毯もまた美しい。つむじ風に落ち葉がくるくると舞う姿も大好きです。

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新田次郎 「孤高の人」

山岳小説で知られる新田次郎さんの代表作、「孤高の人」を読みました。少し前に同氏の「八甲田山死の彷徨」を読んで、綿密に調査した事実をもとにドラマティックな物語を作り上げるという作風が私の好みだったので、ほかの作品も読んでみたくなったのです。

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この小説は、大正~昭和に活躍した実在の登山家、加藤文太郎をモデルにした作品です。加藤は、ずば抜けた脚力をもち日本アルプスの山々を次々と登攀しましたが、命の危険と常に隣り合わせにある冬山を、パーティを組まずに単独で登り続けた異色の登山家でした。

また、当時の登山は特別な装備や同行するガイドが必要で、富裕層のスポーツとされていましたが、加藤は地下足袋をはき、自らの経験をもとに研究、工夫を重ねた手作りの装備とノウハウで山に登ったのが画期的で、それまでの登山界に風穴をあけたと言われています。

この小説は、加藤が残した「単独行」という登山記録をもとに、新田氏が物語をふくらませたものです。加藤以外の人物に関してはモデルとなる人はあっても、事実と異なる部分があるようですが、それを理解したうえで、個性豊かな登場人物たちが作りだすドラマティックな展開を楽しみました。

…とはいえ、上巻の半ばまで、加藤はなかなか山に登りません。>< 大正から昭和にかけての暗い時代背景や、加藤の生い立ち、神戸の造船所で働くようになり、登山をはじめるまでの経緯が延々と綴られていて、少々じれてしまいました。^^;

しかしここで描かれる人間関係が、後半に進むにつれて大きなうねりとなって物語を動かし、悲劇のラストへと一気に加速していきます。加藤はなぜ独りで山に登ったのか。そしてなぜ最後にたった一度のパーティを組んだのか。そこには抗えない運命の力が働いたとしか思えませんでした。

人とのつきあいに不器用な加藤を見ていると、どうにも歯がゆくてならないのですが、自分に厳しく、どこまでも追い込む姿は、まさに孤高の名にふさわしい。なぜ山に登るのか。その答えを探すために山に登る加藤にとって、山は自分と向き合う鍛錬の場だったのかもしれません。

そんな加藤が妻を迎え、人生には山に求めるのとは違う形の、穏やかな幸せがあることを知ります。しかし、運命の悪魔はそばでじっと彼を見つめていたようです…。彼の最後の山行きは、遭難するとわかっているので読むのが辛かったです。読みながら何度も彼を引き止めていました。

それにしても新田文学は、山の描写が息を呑むほどに美しい。それは一方では恐ろしくもあるのだけれど。雲ひとつない青い空に凛とそびえる雪の槍ヶ岳。一度見た人は、その魅力から決して逃れることができないのだろうな…と思いました。

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アップルロールのクリスマスリース

アップルロールを円く並べて、食べられるクリスマスリースを作りました。(先に食べてしまったので、一箇所欠けています。^^;)

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レシピは「ホームベーカリーのパンとお菓子」という本を参考にしました。本ではスクエア型を使っていますが、かわりに蛇の目型を使って作りました。生地作りまでは、ホームベーカリー(HB)におまかせです。

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(左)久しぶりに大理石ボードの登場。^^ 作業しやすいよう、25cm角にマスキングテープで印をつけて…。

(右)生地をHBにセットしたら、具の準備。皮ごと一口大にカットしたりんごとレーズンをフライパンにとかしたバターで炒め、グラニュー糖をふり入れてキャラメリゼし、冷ましておきます。

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(左)生地ができたら打ち粉したボードに取り出し、25cm角にのばし… (右)キャラメリゼしたりんごとレーズンを全体に散らします。

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(左)ロールケーキの要領でくるくる手前から巻き込みます。 (右)6等分にカットして、蛇の目型に並べます。型はショートニングをぬり、後で取り出しやすいよう、短冊に切ったオーブン用のペーパーを渡しておきました。表面に水で薄めた卵黄をぬって、オーブンで焼き上げます。

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焼き上がり♪ 型から出して冷ましたら、粉砂糖と水少量でアイシングを作り、上からたっぷりかけました。

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ふわふわしたパンの中に、キャラメリゼしたりんごとレーズンがぎっしり。手をべたべたにしながらおいしくいただきました。

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東京都交響楽団 プレミアムコンサート

チケットをいただいて、東京都交響楽団プレミアムコンサートを聴きに行ってきました。場所は武蔵野市民文化会館。東京文化発信プロジェクトの一環として、無料で招待されるコンサートで、年間を通じて都内各所で開催されているそうです。

指揮は梅田俊明さんで、スーパー・コーラス・トーキョーというプロの合唱団が共演しました。曲目は、エルガーの「威風堂々」にはじまり、イギリスの歌曲メドレー、オペラの名曲の抜粋、と親しみのある曲がセレクトされたプログラム。リラックスした気分で楽しみました。

Concert

アマチュアの演奏はよく聴く機会があるのですが、プロのコンサートは久しぶり…。演奏がはじまってすぐに、音の一粒一粒がきっちりと立っているのに新鮮な衝撃を受けました。やはりたまにはプロの生の演奏を聴いて、耳をリセットしなければいけないな…と痛感しました。

最初の2曲は今年開催されたロンドンオリンピックを覚えての選曲でしたが、私はちょうど前日に007の映画を見たばかりだったので、「威風堂々」を聴きながら、ダニエル・クレイグがエリザベス女王をエスコートした、ドラマティックな開会式の模様が蘇ってきました…。

最後に演奏された、ヴェルディの歌劇「アイーダ」からの「凱旋の場」という曲では、アイーダ・トランペットという珍しい楽器が紹介されました。

Aida_trumpet

これはまさにアイーダの”凱旋の場”を演奏するために、ヴェルディが特注で作らせた楽器だそうです。トランペットはもともと存在感のある音ですが、普通は曲げてある管を伸ばすことによって、遠くまで音を飛ばすことができるのだとか。

今回のコンサートでは、舞台の左右の袖に、演奏者が2人ずつ立って演奏しましたが、高らかに響くファンファーレの音が、とてもかっこよかったです。多くの戦利品とともに練り歩く、エジプト軍の華やかな凱旋パレードの様子が目に浮かびました。

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さて、2日からアドヴェント(待降節)が始まりました。クリスマスを待ち望み、我が家でもドアにクリスマスリースを飾りました。

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いつもお世話になっているお花屋さんに、スタンダードなデザインでおまかせしています。今年はリボンが透ける素材で軽やかな雰囲気になりました。

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年賀状の印刷も上がりましたし、一足先に出すクリスマスカードも用意しました。これはそれとは別に自分用に気に入って買ったクリスマスカード。文具の伊東屋さんで見つけました。

Fujimoto Susumu(藤本将)さんというイラストレーターのデザインですが、なんともいえない優しく繊細なタッチに心を奪われました。うっとり眺めては心癒されています。

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「007 スカイフォール」

ダニエル・クレイグ主演の007シリーズ最新作、「007 スカイフォール」(Skyfall)を見ました。シリーズ50周年(第23作)を飾るのにふさわしい、最高のアクションと重厚なドラマ。上質なエンターテイメントに、快い満足感を味わいました。監督は、「アメリカン・ビューティ」のサム・メンデス。

Skyfall

トルコ・イスタンブール。諜報員のリストを奪った男を追い、走る列車の上に追い詰めるジェームス・ボンド(ダニエル・クレイグ)。しかし上司M(ジュディ・デンチ)の命令でイヴ(ナオミ・ハリス)が発砲した弾が誤ってボンドに当たり、彼は川に落下、そのまま消息を絶ちます。

殉職したとされていたボンドは、実は生きていて、気ままに休暇をすごしていましたが、MI6本部が爆破されたと知るや、直ちにロンドンに舞い戻ります。そして一連の事件を起こしたのは元MI6の諜報員で、目的はMへの復讐にあると知ったボンドは、敵と対決するため上海へと向かいます…。

Skyfall_5

何度か見た予告映像はイメージを重視したものでしたし、私自身なるべく事前の情報を入れないようにしていたので、サプライズがいろいろあって楽しめました。冒頭からいきなりのノンストップ・アクション。それに続くアデルの主題歌に、一気に作品の世界に引き込まれました。

今回の敵は、MI6の元諜報員シルヴァ。演じるハビエル・バルデムは、「ノーカントリー」のシガーとはひと味違う気持ち悪さがあってさすがでした。組織における諜報員の使命を理解し、Mの非情を毒づきながらも任務に徹する大人のボンドに対し、シルヴァの逆恨みはあまりに幼い…。

でも決戦の舞台、スコットランドでのシルヴァの倒錯した言動を見ると、これはMに対する愛ゆえの憎しみだったのだな、と理解しました。MはmotherのMだったのだな…とも。

大好きなレイフ・ファインズが登場したのもうれしいサプライズでした。技術担当のQ(ベン・ウィショー)はコンピュータオタク系。ボンドとのファーストコンタクトが、ナショナル・ギャラリーのターナーの絵の前、という設定が心憎かったです。

ダニエル=ボンドの前2作に比べると、ストーリーもしかけもすっきりしていて、昔TVでシリーズを見ていた頃のわくわく感を懐かしく思い出しました。アクションシーンはもちろん、トムフォードのスーツに身を包み、アストンマーティンでMをエスコートするダニエル・クレイグは最高にかっこよかったです。

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