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歌舞伎座新開場 柿葺落四月大歌舞伎 第二部

第二部の演目は、「弁天娘女男白浪」と「忍夜恋曲者」。前者は盗賊、後者は妖怪が大暴れするアクション活劇で、最新鋭の舞台装置をフルに生かした華やかな舞台でした。杮落し公演ならではの豪華キャストを堪能しました。

Kabuki_april_2013

弁天娘女男白浪 (べんてんむすめめおのしらなみ)
浜松屋見世先の場~滑川土橋の場

河竹黙阿弥の名作、盗賊団 白浪五人男のお話です。

鎌倉・雪ノ下の呉服屋 浜松屋に、美しい武家の娘と供侍が婚礼の品を選びにやってきますが、実はこの娘は女装した弁天小僧(尾上菊五郎)、供侍は南郷力丸(市川左團次)。二人は万引き騒ぎを起こして浜松屋をゆすり、まんまと百両を手に入れようとしますが、居合わせた侍に、娘が男だと見破られます。

しかしこの侍こそ盗賊の首領、日本駄右衛門(中村吉右衛門)。弁天小僧、南郷力丸と共謀し、浜松屋を油断させて金をごっそりいただこうという企みでしたが…。

浜松屋での弁天小僧のゆすりの手口は、善良な市民の私には感心することしかり。^^ 貫禄たっぷりの菊五郎さんが、弁天小僧が化けた若い娘を演じるというのもおもしろい。「知らざぁ言って聞かせやしょう」の名台詞も聞けてうれしかったです。

揃いの傘を手にした白浪五人男が稲瀬川にずらりと勢揃いし、それぞれが滔々と名乗りを上げる場面は圧巻で、七五調の台詞が耳に心地よく響きました。着物の柄から着こなしまで、五人のキャラクターがそれぞれ個性的に表現されていたのが興味深かったです。

通常は、この「稲瀬川勢揃いの場」で終わるそうですが、今回はこの後、「極楽寺屋根上の場」、「極楽寺山門の場」、「滑川土橋の場」と続き、新しい舞台装置のお披露目ともいうべき大掛かりな仕掛けが楽しめました。

舞台中央に設えた大屋根の上で、弁天小僧と捕り手が大立ち回りを演じ、捕り手がくるりと回転しながら(とんぼ返り)屋根から次々と落ちていきます。弁天小僧が切腹したところで、大屋根が回転しながら向こう側に倒れ、場面が変わるがんどう返しは大迫力。興奮しました。

忍夜恋曲者 (しのびよるこいはくせもの) 将門
大宅太郎光圀(尾上松緑)が平将門の残党探しに古御所を訪れると、傾城如月と名乗る妖艶な美女が現われます。しかしこの女の正体は、将門の娘 滝夜叉姫(坂東玉三郎)。蝦蟇の妖術を使い、光圀に対峙します…。

真っ暗な中、わずかな照明(面明り)に照らされて、花道途中のすっぽんから玉三郎さん演じる傾城如月が現われると、それだけで周りの空気が変わった気がしました。玉三郎さんは以前シネマ歌舞伎で高野聖を拝見しましたが、こういう妖艶怪奇、幻想的な美人がよく似合います。

タイトルはロマンティックですが、こちらも立ち回りのあるアクション活劇。とはいえ、常磐津の名曲にのせた舞踏劇で、滝夜叉姫と光圀の戦いも、ひとつひとつの動きが美しい形になっていて、うっとり見惚れました。古御所ががらがらと崩れ落ちる屋台崩しも大迫力。ダイナミックな舞台に圧倒されました。

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コメント

こんばんは!

新歌舞伎座のこけら落とし公演、楽しまれたみたいで本当に良かったですね!お連れの方と席が離れちゃったのは残念でしたが、とても素敵な時間を楽しまれた事と思います。shine

セレンディピティさん、すっかり歌舞伎の魅力にはまってるみたいですね~。私はまだ体験もした事ないのですが、生の舞台を見る、感動と素晴らしさはいつも伝わってきます。

記事を読ませていただくとどれも面白そうですが、やっぱり最後の「忍夜恋曲者・将門」が良さそう。私もいつかは歌舞伎、見に行きたいです。happy01


投稿: ごみつ | 2013年4月21日 (日) 00時41分

☆ ごみつさま ☆
こんばんは。
歌舞伎座のこけら落とし、会場全体がお祝いムードに包まれていて
和やかな雰囲気の中、楽しく観劇できました。
歌舞伎は何分にもまだ初心者でわからないことも多いですが
見る度に新しい発見があって楽しいです。
やはり生の舞台は魅力がありますね。
玉三郎さんは歌舞伎座が休場していた間は
いわゆる歌舞伎の舞台はお休みされていたので
今回舞台を見ることができて感激しました。
今は混雑していてなかなかチケットも取りにくいですが
機会がありましたら是非ご覧になってみてください。
私はいつか京劇の舞台を見てみたいです。^^

投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2013年4月21日 (日) 22時44分

おはようございます。
私は、歌舞伎を観に行ったことが殆どありませんが、
セレンディピティさんの解説を読ませて頂いていると
面白そうですね^^
歌舞伎界は、大きな星が相次いでお亡くなりになり残念ですが、
盛り上がっていくといいですね。
日本の伝統、残っていってほしいものです。

投稿: イザワ | 2013年4月22日 (月) 09時38分

☆ イザワさま ☆
こんにちは。
こけら落としならではの、華やかで贅沢な舞台を楽しんできました。
白浪五人男の盗賊の首領役は、ほんとうは團十郎さんの予定でしたが…
吉右衛門さんがしっかりと舞台を引き締めていらっしゃいました。
若手の役者さん方もがんばっていらっしゃいますし
歌舞伎座新開場をきっかけに歌舞伎の世界が
ますます盛り上がっていくといいなと思います。

投稿: ☆ イザワさま ☆ | 2013年4月22日 (月) 23時05分

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