« 新丸ビル「Le REMOIS」 &KITTE | トップページ | 「Newsweek」歌舞伎特集 & 歌舞伎座のおみやげ »

歌舞伎座新開場 杮葺落五月大歌舞伎 第一部

歌舞伎座に、杮葺落五月大歌舞伎 第一部を見に行きました。4月に開場した歌舞伎座ですが、杮葺落公演は一年間続き、うち4~6月は3部制となっています。先月の大賑わいも、今月はだいぶ落ち着いてきたように思いました。「鶴亀」「菅原伝授手習鑑 寺子屋」「三人吉三巴白浪」の3作を楽しみました。

Kabukiza_201305

鶴亀 
能の「鶴亀」の詞章を長唄にした、お祝いの舞踏。杮落しにふさわしい、雅やかで格調高い舞台を堪能しました。

皇帝(中村梅玉)が出御する新年の節会で、鶴(中村翫雀)と亀(中村橋之助)が厳かに舞います。鶴と亀の冠をつけ、晴れやかな衣装で舞う姿はお人形のように凛々しくかわいらしく、うっとり見惚れました。

菅原伝授手習鑑 寺子屋
武部源蔵(坂東三津五郎)は寺子屋を開き、菅丞相の子 秀才をかくまって暮らしていました。しかしそれが発覚して秀才殺害の命がくだり、首実検に松王丸(松本幸四郎)がやってくることになりました。

困り果てた源蔵は秀才の代わりに、その日寺子屋に入門した子どもの首を討ち、松王丸に差し出します。松王丸はたしかに秀才であると認めますが、実はその子は松王丸の子 小太郎。わけあって丞相の政敵に仕えていた松王丸は、今こそ丞相の恩義に報いる時と、わが子を身代わりに送り込んだのでした…。

「すまじきものは宮仕え」の名台詞で知られる義太夫狂言の名作。忠義のために子どもを犠牲にするという設定は、わが身に置き換えればとうてい受け入れられるものではありませんが、物語の世界として日本人の琴線に触れるものがあり、心をゆさぶられました。

首実検にやってきた松王丸が、わが子の首を前にし「菅秀才に相違ない。相違な~い~~。」と宣言するところでは、松王丸の心の慟哭が聞こえてくるようで、涙があふれてしまいました。

首を討った子が松王丸の子とは知らない源蔵は、子を迎えにやってきた母 千代(中村魁春)をも討たなければならぬと機会をうかがいます。その時、千代の「わが子はお役に立てたでしょうか。」のひとことで、源蔵は全てを理解するのです。

源蔵と戸浪(中村福助)の夫婦のもとに、松王丸と千代がやってきて、小太郎のりっぱな最期を聞く場面でまた涙。理不尽と知りながら、物語の世界に酔ってしまいました。

三人吉三巴白浪 (さんにんきちさともえのしらなみ) 大川端庚申塚の場
和尚吉三、お嬢吉三、お坊吉三の三人の吉三(きちさ)を名乗る盗賊が、義兄弟の契りを交わす物語。「こいつは春から縁起がええわえ」の七五調の名台詞で知られる、河竹黙阿弥の名作です。

夜鷹のおとせ(中村梅枝)は、大川端で美しい娘姿の盗賊 お嬢吉三(尾上菊五郎)に百両を奪われ、大川に突き落とされます。それを見たお坊吉三(片岡仁左衛門)がその百両を奪おうとし、和尚吉三(幸四郎)が二人を止めに入ったことで、三人は意気投合し、義兄弟の契りを交わします。

菊五郎さん、仁左衛門さん、幸四郎さんという杮落しならではの豪華顔合わせ。長い物語の中のほんの一場面ですが、美しい立ち回りと名台詞、ハイライトというべき華やかな舞台に大満足でした。

|

« 新丸ビル「Le REMOIS」 &KITTE | トップページ | 「Newsweek」歌舞伎特集 & 歌舞伎座のおみやげ »

舞台」カテゴリの記事

コメント

最近、歌舞伎界の皆さんがテレビなどメディアに
多く出演されていると感じます。
歌舞伎界のスターが相次いで亡くなられた危機感と
新しい歌舞伎座ができた盛り上がり等々、色々と要因が
あると思いますが歌舞伎界の一体感が感じられます。
日本の伝統芸能の盛り上がりに期待ですね。
ご連絡ありがとうございました!

投稿: イザワ | 2013年5月24日 (金) 02時26分

☆ イザワさま ☆
こんにちは。
歌舞伎界は、伝統を大切にしながら新しい取り組みにも
果敢にチャレンジされていて、
伝統芸能を後世へと引き継ぐために努力されているなーと感じます。
新しい世代が次々と活躍しているのもうれしいですね。

ありがとうございます。
またご連絡させていただきますね。

投稿: ☆ イザワさま ☆ | 2013年5月24日 (金) 13時33分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1151970/51728495

この記事へのトラックバック一覧です: 歌舞伎座新開場 杮葺落五月大歌舞伎 第一部:

« 新丸ビル「Le REMOIS」 &KITTE | トップページ | 「Newsweek」歌舞伎特集 & 歌舞伎座のおみやげ »