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「欲望のバージニア」

シャイア・ラブーフ、トム・ハーディ、ジェシカ・チャステインらが共演するクライムドラマ、「欲望のバージニア」(Lawless)を見ました。アメリカの禁酒法時代、密造酒作りで名を馳せたボンデュラント3兄弟を描いた、実話に基づく物語です。監督は、「ザ・ロード」のジョン・ヒルコート監督。

Lawless

1931年、バージニア州フランクリン。密造酒作りの盛んなこの地で、ハワード(ジェイソン・クラーク)、フォレスト(トム・ハーディ)、ジャック(シャイア・ラブーフ)のボンデュラント3兄弟は確かな仕事ぶりで、その道で一目置かれる存在となっていました。

しかし、新しく着任した取締官レイクス(ガイ・ピアーズ)は、密造酒作りを黙認する見返りに高額の賄賂を要求。他の者たちが次々と屈する中、要求を拒否した3兄弟に対して、非道な脅迫で追い詰めていきます。その手はやがて、彼らの大切な人たちにも及ぶようになり…。

Lawless_1

かつて住んでいたバージニアが舞台で、大好きなジェシカ・チャステインが出演しているので、楽しみにしていた作品。予告を見た時は、シリアスなドラマかと思いましたが、意外と軽妙な展開で、くすりとさせる場面も多々あり、楽しかったです。キャストがひと癖ある演技派揃いで、ドラマとしても見応えがありました。

まずもって、3兄弟のキャラクターが魅力的。どっしりと貫禄ある長男ハワード、強固な意志とリーダーシップを持つ次男フォレスト、そしてお調子者の三男ジャック。ハワードとフォレストはけんかが強く、それぞれ戦争や疫病に奇跡的に生き残ってきた強者で、不死身の3兄弟とよばれています。

実際、映画でも描かれるフォレストの不死身ぶりは、あり得な~い!というレベルでおかしかったです。原作を書いたのは、ジャックの孫にあたる人だそうですが、この不死身伝説、代々語り継がれるうちにどんどん話が大きくなったに違いありません。^^

Lawless_2

荒くれ者の3兄弟ですが、女性に対してはまるで奥手で、シャイなところが微笑ましい。シカゴからやってきたワケありの女性マギー(ジェシカ・チャステイン)は、フォレストと次第に惹かれ合うようになりますが、いつまでも煮え切らないフォレストに、やきもきしてしまいます。

ジェシカ・チャステインの演技には、今回も胸がしめつけられました。彼女が一粒涙をこぼすと、それだけで心情がぐっと伝わってきて、もらい泣きしてしまいます…。

Lawless_5

兄2人に比べて気の弱いジャックは、車好きで運転担当。しかしある日、牧師の娘バーサ(ミア・ワシコウスカ)に一目惚れしてから、彼女にいいところを見せたくて、兄たちに内緒でギャングのボス(ゲイリー・オールドマン)相手に危険な取引にも手を出すようになります。

事業が順調に成長し、ひそかに工場を大きくして密造酒作りを続ける兄弟。しかし、ジャックの不注意で、その場所がレイクスの知るところとなります…。

Lawless_3

大切な親友(デイン・デハーン)を失ったジャックは怒り心頭、最後は村を巻き込んでの大決闘に発展します。作品は、やられたらやり返すの抗争シーンも多かったですが、昔の西部劇のようなレトロな味わいがあって、(バイオレンスが苦手な私も)意外とだいじょうぶでした。男くさいドラマに、胸が熱くなりました。

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コメント

こちらでも今晩は。

この映画、予告編は見ましたが、思いのほか良さそうな作品ですね。
キャスティングが魅力的だし、なによりゲイリー・オールドマンが出てるので、ちょっと気になっていました。

けっこう重たい作品かな?って思ってたので、記事を読ませていただいて、コミカルな描写もあるみたいだし、面白そうです。
劇場はちょっとムリだと思いますが、DVDになったら見てみますね!happy01

投稿: ごみつ | 2013年7月 8日 (月) 18時45分

☆ ごみつさま ☆
こんにちは。こちらにもコメント、ありがとうございます☆

「欲望のバージニア」想像していたよりも、ずっとおもしろかったです。
ザ・ロードの監督さんですし、私も重い作品かな~?と思っていたのですが
軽妙な展開で、いわゆる勧善懲悪もの(まあ、3兄弟も法を犯している
わけですから、善では決してないのですが^^;)で楽しめました。
何気に豪華キャストで、ドラマとしても見応えありましたよ。
ゲイリー・オールドマンはちょい役でしたが(なんて贅沢な使い方)
さすがに存在感がありました。

DVDになったら、是非ご覧になってみてください☆

投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2013年7月 9日 (火) 12時47分

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» 欲望のバージニア (試写会) [風に吹かれて]
不死身のボンデュラント兄弟公式サイト http://yokubou.gaga.ne.jp6月29日公開実話の映画化 原作: 欲望のバージニア (マット・ボンデュラント/集英社文庫)監督: ジョン・ヒル [続きを読む]

受信: 2013年7月10日 (水) 12時44分

» 「欲望のバージニア」 [ここなつ映画レビュー]
私の中では2013年公開作品で五本の指に入る傑作。何がどう良かったかを上手く伝える事がレビューの一つの在り方だから、それをきちんと自分の中で咀嚼できずここに至るまで書けなかった。どうしてこんなにいいと思ったのか、今でも上手く伝える事ができないかもしれない。 何故この作品にこんなに心惹かれたのか…? それは、実話を元にした物語が、まるでフィクションのように壮大なロマンのハーモニーを奏でたから。 物語の登場人物が、全員その役柄を研究し尽くし、尚且つ自身のオリジナリティを加えて細部までも役に... [続きを読む]

受信: 2014年1月15日 (水) 16時32分

» 欲望のバージニア [ごみつ通信]
Lawless2012年/アメリカ (監)ジョン・ヒルコート(演)シャイア・ラブ [続きを読む]

受信: 2014年1月16日 (木) 03時49分

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