« 国立西洋美術館 「ル・コルビュジエと20世紀美術」 | トップページ | 国立新美術館 「アンドレアス・グルスキー展」 »

「タイピスト!」

フランス発のノスタルジックなロマンティック・コメディ、「タイピスト!」(Populaire)を見に行きました。1950年代のフランスを舞台に、タイプライター世界大会に挑む女の子の奮闘を描きます。カラフルでポップな映像が魅力的でした。

Populaire_6

1950年代のフランス。憧れの秘書になるために故郷の田舎町を飛び出したローズ(デボラ・フランソワ)は、保険会社に採用されるも、仕事は失敗してばかり。そんな彼女の唯一の特技であるタイプの早打ちに目をつけた上司のルイ(ロマン・デュリス)は、大会に出るよう提案します…。

Populaire_3_9

ピンクのキュートなスティール写真に惹かれ、楽しみにしていた作品。「オーケストラ!」「アーティスト」のスタッフが制作に関わっているということで期待していました。古くてかわいいものが好きな私には、50年代のファッションやインテリア、車、音楽…とわくわくしながら楽しめました。

映画としては、「アーティスト」のレトロさと、「マリー・アントワネット」のカラフルさと、「アメリ」のガーリーさを合わせたような感じでしょうか。ドジな女の子が、厳しいコーチとともに夢に向かって奮闘していく姿は、どことなく昔の少女まんがを思い出さなくもなく、ありがちな展開ながらほっこりと楽しめました。

女性が社会進出しはじめた50年代、女性にとって秘書が憧れの職業であり、タイプライターの早打ちができることが、ひとつのステイタスだったそうです。ローズは自己流の一本指打法?ですさまじい速さでタイプしていましたが、地方大会ではあえなく敗退。それからルイによる厳しい特訓が始まります。

それも、体力をつけるためにジョギング、姿勢をよくするためにピアノ…という基礎能力からの徹底ぶり。一本指打法を直すために、タイプライターのキーを使う指ごとに色分けして練習。そんな努力が実り、ローズはついに全国大会、さらに世界大会へと勝ち進みます。

大会は、参加する女性たちがみんなドレスアップしていて、実に華やか。大会を勝ち進むごとに、自信にあふれ、どんどんきれいになっていくローズがまぶしかったです。世界大会の時での、ピンクのタイプライターにローズピンクのドレスをコーディネイトさせた装いもかわいかった♪

Japy_4

昔、まだ家庭用のPCもワープロもなかった時代に、私もオリベッティのタイプライターを持っていたな~と、懐かしく思い出しました。映画に登場し、ローズのスポンサーにもなっていたのがフランスのJapyというメーカー。これは実在した会社で、映画の原題のPopulaireはJapyの機種名から来ているそうです。

Typewriter_3

それから世界大会で、ルイの親友のボブが、アメリカ人にゴルフボールを使って印字するタイプライターのアイデアを授ける場面があるのですが、これはのちにIBMで商品化されていると知りました。思いがけずタイプライターの歴史がいろいろわかって楽しかったです。

Populaire_7

ヒロインのデボラ・フランソワは、イノセントな中に小悪魔的な一面ものぞかせ、ミア・ワシコウスカに似ているな~と思いました。相手役のロマン・デュリスは王子様としては少々物足りなく思いましたが、フランスでは人気の俳優さんだそうです。「アーティスト」のベレニス・ベジョが、すてきなマダムを演じています。

|

« 国立西洋美術館 「ル・コルビュジエと20世紀美術」 | トップページ | 国立新美術館 「アンドレアス・グルスキー展」 »

映画」カテゴリの記事

コメント

こんばんは~。
ご覧になったのですね。
レトロでカラフルでキュートな、スポ根恋愛ドラマ。
楽しかったですよね。
デボラがとってもキュートでこの役にピッタリですね。
私もロマン・デュリスどうなのよ?と思いましたが、フランスでは女性に人気らしいです。本作の後、彼が主演の「ルパン」見ましたが、やっぱり日本人好みじゃないなぁっと思いました。

投稿: ryoko | 2013年9月 3日 (火) 22時17分

☆ ryokoさま ☆
こんにちは。
「タイピスト!」、あの翌週に見に行ったのですが
記事にするのが遅くなりました。^^;
かわいくて、すてきな作品でしたね!
セオリー通りのストーリー展開ながら、安心して楽しめました。
デボラはじめ、女性たちがみな魅力的でしたね。

「ルパン」ご覧になったのですね!
ロマン・デュリス、画像をチェックしてたら
スキンヘッド、ひげもじゃ、ルパン…といろいろ出てきましたが
どれも好みじゃないな~と思いました。^^
でもフランスではなぜか人気なんですよね??

投稿: ☆ ryokoさま ☆ | 2013年9月 4日 (水) 14時24分

こんばんは。

ロマンティック・コメディって大好きなのですが、公開されるヨーロッパ映画には少なくて中々観る機会に恵まれません。
これは非常にロマンティックってほどの代モノではなかったですが、ストーリーも素敵でしたし、俳優陣も良かったです。とても満足しました。

>映画としては、「アーティスト」のレトロさと、「マリー・アントワネット」のカラフルさと、「アメリ」のガーリーさを合わせたような感じでしょうか...
大いに同感です!!

投稿: margot2005 | 2013年9月17日 (火) 23時40分

☆ margot2005さま ☆
こんにちは♪
ロマコメ、私は最近すっかり見なくなってしまいましたが…
これはちょっぴり古めかしいところが魅力で
かわいらしい作品でしたね。
ローズのサクセスストーリーとしても楽しめました☆

投稿: ☆ margot2005さま ☆ | 2013年9月18日 (水) 09時42分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1151970/53104657

この記事へのトラックバック一覧です: 「タイピスト!」:

» タイピスト! [映画の話でコーヒーブレイク]
この映画、前々から見たかったんです〜。 先週末、やっと封切り。早速、行ってきました。 期待に違わぬ面白さ!カラフルでポップでキュート。 ほんわかラブコメかと思ったら…何と!スポ根ラブコメでした 「アイスポッケー」は「氷上の格闘技」。 「バスケットボール」は...... [続きを読む]

受信: 2013年9月 3日 (火) 22時19分

» 『タイピスト!』 金髪の理由 [映画のブログ]
 「『麗しのサブリナ』、『昼下がりの情事』、『パリの恋人』、『マイ・フェア・レディ』を見て参考にするように。」  『タイピスト!』の公式サイトによれば、レジス・ロワンサル監督は主演のデボラ・フラ...... [続きを読む]

受信: 2013年9月 6日 (金) 22時58分

» [映画『タイピスト!』を観た(傑作!)] [『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭]
      ☆先日の自衛隊の総合火力演習は、美少女アニメ『ガールズ&パンツァー』ファンの観覧応募が多く、プラチナチケットになったようだ。  その『ガールズ&パンツァー』は、「戦車道」と言う架空の競技にまい進する女学生の物語で、やっていることは架空の競技...... [続きを読む]

受信: 2013年9月 8日 (日) 11時08分

» タイピスト! [にきログ]
さて、こちらはフランス映画で評判が高かった作品 系統としては一人の女性の成功物語ですね フランス映画ですが話のすじとしては王道スポ根ラブコメで安心してみることが出来る作品ですね 明るく楽しく見...... [続きを読む]

受信: 2013年9月16日 (月) 23時48分

» 「タイピスト!」 [ヨーロッパ映画を観よう!]
「Populaire」…aka「Typist!」2012 フランス 1958年、春。21歳のローズには雑貨屋を営む父親が決めたフィアンセがいたが、彼と結婚し、つまらない主婦で一生を終えるなんてあり得ないことだった。ある日、ローズは家を飛び出しノルマンディのリジューへ行く。そして保険会社を経営するルイ・エシャールの秘書に応募する。秘書に採用されたローズは有頂天だったが、ルイは彼女が秘書向きではないと判断し、解雇しようとする。しかしローズにはタイプの早打ちという隠れた才能があった。そこでルイがロー... [続きを読む]

受信: 2013年9月17日 (火) 23時34分

« 国立西洋美術館 「ル・コルビュジエと20世紀美術」 | トップページ | 国立新美術館 「アンドレアス・グルスキー展」 »