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2013年10月

銀座 「カンティーナ シチリアーナ」

ここのところ、私の中で「ゴッドファーザー」ブームが訪れていまして… ゴッドファーザーのルーツであるシチリアのことも気になっています。この日は映画を見たあと、近くでシチリア料理のランチを楽しみました。

泰明小学校前のイッタラの角を入った細い通りにある、「カンティーナ シチリアーナ」(CANTINA SICILIANA)というお店です。1階はカウンターのあるバールで、急な階段を上って2階がレストランになっていました。

私たちは、パスタ(orメイン)のコースと、パスタ+メインのコースをひとつずつオーダーし、シェアしていただきました。どちらにも前菜とパン、コーヒー(紅茶)、パスタ+メインのコースにはデザートがつきます。

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前菜。左は自家製鶏ハム、中はフリッタータ(具だくさんのイタリア風オムレツ)、右は海老といかのマリネです。その時々で組み合わせが変わるようで、あとから来たお隣の席の方はまた別のお料理でした。

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パスタは、揚げズッキーニととびこのブカティーニ(マカロニのような筒状の長いパスタ)です。シンプルながら、具材の組み合わせとパスタの形がユニークなので、目先が変わって楽しくいただけました。

奥の左に見えるのはお店の自家製パウダー。パンとにんにくとアーモンドをオリーブ油でていねいに煎って、細かく挽いたものだそうです。粉チーズの感覚で、いろいろなお料理にふりかけていただきました。

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カジキのグリル。バルサミコのソースがかかっています。ガーデンサラダには、スイスチャード(赤軸ほうれん草かも?)が入っていてカラフルできれいでした。

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牛すじ肉のトマト煮込み、上にルッコラがのっています。煮込み料理が好きなので、おいしくいただきました。圧力鍋を使っているのかな~?なんて想像しましたが、お肉がほろほろに崩れるほどに柔らかかく、しみじみとしたお味でした。

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デザートは、チョコレートケーキとブラッドオレンジのシャーベットです。焼き菓子と冷たいお菓子と両方楽しめるのがうれしい。コーヒーとともにおいしくいただきました。

シチリア料理といえば、魚介やハーブを使った地中海風の料理で、地理的にクスクスなど北アフリカの影響も見られるようです。ランチだったので、それほどローカル色が強く感じられたわけではないですが、たしかに魚介類は多かったかな?という気がしました。

パン粉をお料理によく使うとあったので(コチラを参照しました)、お店の自家製パウダーになるほど!と納得しました。

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「トランス」

ダニー・ボイル監督のクライム・サスペンス、「トランス」(Trance)を見ました。オークション会場から消えたゴヤの名画をめぐって、競売人とギャング、そして催眠療法士がかけひきを繰り広げます。

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オークション会場でゴヤの傑作が落札されたまさにその時、ギャングの一味が侵入。競売人のサイモン(ジェームス・マカヴォイ)は絵画を守って逃げようとしますが、ギャングのリーダー フランク(ヴァンサン・カッセル)に襲われ、絵画を持ち去られてしまいます。

しかしフランクが盗んだ絵画は額縁のみ、サイモンは頭を打ち、記憶を失ってしまいます。実はサイモンとフランクは、絵画を盗もうとしていた共犯者。サイモンはフランクの記憶を呼び戻して絵画のありかを探ろうと、催眠療法士エリザベス(ロザリオ・ドーソン)の力を借りますが…。

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映像センスと音楽使いに定評のあるダニー・ボイル監督。オープニングからキレのいい映像がテンポよく進み、一気にお話の世界に引きこまれました。冒頭 颯爽と登場したサイモンが、名画を守るために悪漢を煙に巻いたと思いきや、実は結託していたとは… いきなり最初からだまされました。^^

フランクはサイモンが裏切ったと思い込み、絵画の隠し場所をなんとしてでも吐かせようとしますが、サイモンは全く思い出せません。そこで、催眠療法士のエリザベスに(盗んだ絵のありかを思い出させるためとは言えないので)真相を偽ってサイモンの記憶を呼び起こそうとしますが、結局彼女にばれてしまいます。

絵のありかはサイモンの記憶が鍵となっていますが、彼の記憶を呼び覚ますのも、あるいは催眠術にかけるのも、すべてはエリザベス次第。虚実がからみあいながら進行していく中で、とんでもない事実が明らかになってきます…。

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詳細は語れませんが… 途中からはサイモンが大暴走。結構、悪趣味なシーンもありますが、ロンドンオリンピックの芸術監督を務めた巨匠らしからぬ(笑)肩の力を抜いたB級テイストが、この作品の魅力かもしれません。私の好みとは少々ずれますが、まあまあおもしろかったです。

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盗まれた絵は、ゴヤの「魔女たちの飛翔」

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そしてサイモンの記憶を呼び覚ます鍵となった、ゴヤの「裸のマハ」

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かぼちゃのカップケーキ & かぼちゃのキャンドルホルダー

かぼちゃのお菓子やクラフトで、ほんのりハロウィーン気分を楽しんでいます。

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maple かぼちゃとメイプルシロップのカップケーキ maple

いつもこの時期になると作るお菓子。稲田多佳子さんのレシピです。

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電子レンジでチンして柔らかくしたかぼちゃにメイプルシロップを混ぜて作ったマッシュが入ったカップケーキ。お砂糖はグラニュー糖と三温糖を混ぜて、素朴な風合いにしています。上から粉砂糖をふるってシンプルに仕上げました。

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かぼちゃのマッシュがたくさん入っているので、ほくほくとした食感。さつまいもでも同様に作れそうですね。朝食にもよく合います。

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アメリカのおみやげでいただいたハロウィーン柄のマフィンカップ。この時期にしか使わないので意外と減らなくて、毎年のように楽しんでいます。手前の黒いカップはゴシック風のデザインが大人っぽくて特に気に入っています。

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この時期になると出回る小さいおもちゃかぼちゃを使って、キャンドルホルダーを作りました。

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かぼちゃの上にティーキャンドルをおいて印をつけ、ふたをナイフで切り取ります。中のわたと種をスプーンを使って取り除きます。

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maple かぼちゃのキャンドルホルダー maple

ティーキャンドルを入れてできあがり。

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ジャック・オー・ランタン用のカービング・キット。といっても今回使ったのは、右端の小さいのこぎりのみです。

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玄関前にはガーデンマムとかぼちゃをディスプレイ。ガーデンマムは赤(バーガンディに近い色)、オレンジ(濃淡のグラデーション)、黄色とあって迷いましたが、うまくいけばクリスマスシーズンまで使えるかな…と赤にしました。かぼちゃとの相性もばっちり。冬越しもできるそうですが、うまくいくかな?

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【 おまけ 】 秋のハロウィーン・セットアップ。黒いワンピースにオレンジ色のカーディガンを合わせてみました。黒い三角帽子をかぶれば、魔女に変身です。^^

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本屋さんでうろうろ & 自由が丘でひと休み

ル・シネマで映画を見た後に、隣の東急本店に入っているMARUZEN&ジュンク堂をうろうろしました。最近は、書評をチェックして気になった本を、図書館でオンライン予約して借りることが多いので、目的もなく本屋さんをうろうろするのはほんとうに久しぶり。贅沢な時間です。

ここは駅からは少々遠いですが、たぶんこのエリアでは一番大きい本屋さんかな…? 理工系の専門書も充実していて圧倒されます。この日は美術書をあれこれ見ていて、こんな本を買ってみました。

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アートを見るのが好きですが、背景となる知識があったらもっと楽しめるのでは… とかねがね思っていたところ、最近になって美術検定のことを知りました。2003年から始まった検定で、毎年11月に開催されているそうです。

今年は申込期間が過ぎてしまったので、来年にでも受けてみようかな…と、とりあえず入門書を買ってみました。^^ クイズ感覚で楽しく学べたら、と思います。

帰りは、自由が丘のケーキ屋さん、「モンサンクレール」でひと休みしました。

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夕方のことで、ショーケースの中はだいぶ少なくなっていましたが、季節感あふれるケーキはどれもおいしそう。私は手前の「紅玉のシブースト」をいただきました。クリームの中にキャラメリゼしたアップルがたっぷり入って濃厚なおいしさ。表面のカラメルぱりぱりも絶品です。

ジャルダンルージュという華やかな香りのハーブティとともにいただきました。奥は洋梨のコンポートをサンドしたセゾンドガトー(季節のケーキ)。こちらはさっぱりとしたおいしさでした。

モンサンクレールに入る前に、同じ通りにある割りチョコ専門店「チュベ・ド・ショコラ」でおみやげを買いました。小さなお店ですが、何十種類ものクーベルチュールチョコレートが所せましと並んでいます。

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100gずつ、こんなパーッケージに入っています。お店の名前も、割りチョコ風。

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左は「ミルクマーブル」、右は「ビターアーモンド」。割りチョコながら味は本格的。どちらもおいしくいただきました。

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「危険なプロット」

フランソワ・オゾン監督の新作、「危険なプロット」(Dans la Maison / In the House)を見ました。かつて作家になる夢を持っていた高校の国語教師が、文才あふれる少年に翻弄されていく、サスペンス仕立てのひと癖あるコメディです。

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高校の国語教師ジェルマン(ファブリス・ルキーニ)は、生徒のクロード(エルンスト・エンハウワー)の作文に目を留めます。それは、クラスメート ラファの家族を観察し、シニカルな筆致でつづったものでした。

クロードに才能のきらめきを感じ、また彼の作文を通して人の家庭を覗きこむことにひそやかな楽しみを見つけたたジェルマンは、続きが読みたいがために、クロードに作文の個人指導を申し出ますが…。

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「危険なプロット」という邦題と、国語教師が文才のある少年に翻弄されるというストーリーに、センセーショナルな展開を想像してしまいましたが、いい意味で裏切られました。この映画、サスペンスだとばかり思っていましたが、どうやらコメディらしい? のです。

コメディといっても、フランスらしいシニカルで一筋縄ではいかない笑いです。それでも私は、ジェルマンと妻ジャンヌ(クリスティン・スコット・トーマス)のエスプリの効いたおしゃれな大人の会話に魅了されました。

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K・S・トーマスは男前ながらゴージャスな雰囲気があって大好きな女優さん。今回のコメディエンヌぶりも実にチャーミングでした。彼女演じるジャンヌのアート・ギャラリーがまた、ぶっとんでいて最高です。一方、ソファに横たわっているシーンでは、ただならぬ色香があって、どぎまぎしてしまいました。

クロードはジェルマンに作文の続きが読みたいと催促され、ラファに数学を教えるという名目で、彼の家庭に入り込みます。ラファの家庭は”ごく普通”という設定ですが、クロードの筆にかかると、どこかユーモラスに見えてきます。

中国びいきの父、アンニュイで魅惑的な母、素直でちょっぴり間抜けなラファ…とそれぞれが個性的で、いい味を出していました。クロードにとっては愛すべき存在で、心のどこかでこの家族をうらやましく思っていたのかもしれません。

ジェルマンは、クロードの作文の続きが読みたいがために、ある不正を働きます。そこまでするかな~?と思いましたが、それもコメディなればこそ、でしょうか。原作はスペインの戯曲だそうで、舞台でのジェルマンとクロードのかけひきも見応えありそうです。

ラストはジェルマンが破滅するか、はたまたラファの家族が崩壊するか…と思いきや、少々意外な着地点でした。夢で結ばれる男の友情。クロードの作文同様、「続き」が気になります。

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乾燥の季節に & あつあつ焼きりんご

肌が乾燥しやすいので、これからの季節は悩みの種…。初秋の頃、大好きな雑誌 Country Living のオンライン版で紹介されていた保湿クリームが気になったので、いくつか試してみました。

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クヴォン・デ・ミニム(Le Couvent des Minimes)のハンドクリーム。フランスのミニム修道院が始めたボタニカル・ケアのブランドで、日本にも取扱い店舗があります。 雑誌で紹介されていたラベンダー&アカシアは日本では手に入らないので、代わりにハニー&シアのハンドクリームを購入しました。

しっかり練って作ったような濃厚なクリームで、マッサージを兼ねてていねいに塗り込むと効果がありそう。はちみつの優しい香りに心が和みます。ハンドクリームはロクシタンやキールズも好きですが、こちらもお気に入りに加わりそうです。

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キールズ(Kiehl's)のアイクリーム。キールズは、ニューヨークの薬局が始めたスキンケアのブランドで、日本には5年前に上陸。実店舗のほか、オンラインショップがあります。

アイクリームは、私が今回買ったミッドナイトボタニカルアイの他にもありますが、これはラベンダーの香りが気に入りました。夜用のクリームですが、昼夜問わず、乾燥が気になった時に使っています。さらっとした使用感ながら、目元にたちまち浸透し、うるおいが長続きします。

スキンケアは長年アルビオンを愛用していますが、しばらくこちらのアイクリームを併用して使ってみようと思います。

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肌の乾燥も悩ましいですが、これからの静電気の季節は、髪の乾燥も気になるところ。これは雑誌に載っていたのではないですが、今とても気に入っているヘアケア製品。フランスのスキンケア・ブランド、ロクシタン(L'OCCITANE)から出ているリペアリングヘアオイルです。

同じシリーズのリペアリングヘアセラム(洗い流さないトリートメント)も気に入っていましたが、オイルの方が伸びがよく少量ですむのが魅力。洗い上がりの髪に全体にゆきわたらせるだけで、しっとりきれいにまとまります。

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気になる新製品は、まずはサンプルから試してみるのもいいですね。

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「あかね」という小さくてかわいいりんごを見つけたので、おやつに焼きりんごを作ってみました。あとから知ったのですが、あかねは紅玉とウスターベアメンの勾配種で、紅玉に代わるお菓子用として注目されているとか。(コチラを参照しました)

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りんごの芯をティースプーンを使って取り除き、穴の半分くらいまで小さく切ったバター、残りの半分にグラニュー糖を入れます。お好みでラムレーズンやシナモンを入れても。皮がやぶけないよう、全体にフォークでつつき、200℃のオーブンで25分くらい焼きました。りんごが柔らかくなったらできあがり。

上にバニラアイスクリームをのせて♪ あつあつひえひえのコンビネーションを楽しみながら、おいしくいただきました。

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ミュージカル 「ロミオ&ジュリエット」

東急シアターオーブに、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」を見に行きました。フランスで大ヒットしたミュージカルの日本版で、城田優さん他が出演しています。東京公演は終了しましたが、現在大阪の梅田芸術劇場で上演中です。

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ロミオとジュリエットは、これまで演劇、バレエ、オペラ、ミュージカル、映画…と数々の舞台、映像で演じられてきた不朽の名作であり、許されざる愛と悲劇を描いた永遠のラブストーリー。「ウエストサイド物語」をはじめ、さまざまなアレンジも存在します。

それだけに、今回はどんな舞台になるのかな?と不安と期待が入り混じっての観劇となりましたが、結果的にはとっても楽しめました。若さあふれるエネルギッシュな舞台を堪能しました。

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幕が上がると、イタリアの遺跡を思わせる柱と、ウエストサイドストーリーを思い出す黒い鉄骨を組み合わせた大胆な舞台装置に、まず圧倒されました。舞台装置、衣装、小道具…と、どれも新旧の時代を経て違和感なく組み合わせてあるのが新鮮。時空を超えた普遍的な物語を表現しているように思いました。

衣装は、黒を基調にわに革柄のモンタギュー家と、赤を基調にひょう柄のキャピレット家と分かれていて、ジュリエットだけは純白のドレス。メインキャストのドレッシーな装いに対して、バックダンサーズはシャープなストリート系のファッションで決めています。

音楽はメロディラインの美しいフレンチポップス。テーマソングとなる「エメ」(Aimer=愛)は、甘く切ない濃厚なラブソングで、特に印象深く耳に残りました。これは是非フランス語で聴いてみたいな~と、あとでYou Tubeで探してしまいました。^^

登場人物がメールやフェイスブックでやりとりする演出には、う~ん…と思いながらも、生ものである舞台ならではのおもしろさを、物語に添えていたように思います。ジュリエットがロミオにメッセージを伝える場面は、オリジナルにならって乳母を使いに出していたのでほっとしました。

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今回、ロミオやジュリエットなどの主要な役どころが、ダブルキャスト、トリプルキャストとなっていて、組み合わせの違いを楽しめるようになっていました。私が見た回では、城田優さんが主役のロミオではなく、ティボルト(ジュリエットのいとこ)を演じていましたが、長身で華があって、すごくかっこよかったです。

でも私は、それ以上に「死」のダンサーに強く引きつけられました。これは、このミュージカルに特有の役どころで、セリフはなく、ロミオとジュリエットの背後で、ある時は見守るように、またある時には寄り添うように踊るバレエダンサーです。(私の回では、中島周さんが演じていました。)

黒いシースルーの衣装を着て舞うコンテンポラリーバレエは、アーティスティックな動きと妖しい魅力があって目が釘付けでした。私はシルク・ドゥ・ソレイユの舞台を思い出しましたが、なるほどこれはフランスのミュージカルらしい演出だなあと感動しました。

舞台では、十字架が印象的なモチーフとしてたびたび登場しますが、特にフィナーレの場面で、建物のシルエットに切り取られて赤い十字架が浮かび上がったのは圧巻。はっとしました。

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「チェコの映画ポスター」展 &東京駅グランルーフ

東京国立近代美術館フィルムセンターで開催中の「チェコの映画ポスター」展(~12月1日まで)を見に行きました。チェコスロヴァキア時代の1950年代後半から1980年代までに制作された映画ポスター82点が展示されている、ちょっぴり異色の展覧会です。

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チェコのモダンデザインに興味があって、以前チェコ大使館で開催された企画展を見に行ったことがあります。今回は、東欧時代のグラフィックデザインに触れられる貴重な機会で、しかも映画ポスターがテーマということで楽しみにしていました。

本展は、チェコスロヴァキア映画、日本映画、そして世界各国の映画という3つのパートに分けて紹介されています。当時のチェコスロヴァキアでは、海外の映画配給会社が宣伝に関わる権利を持たなかったため、独自のポスターが制作されたそうです。

そのため、多くの個性的なポスターが誕生することになりました。どれも映画から独立した、ひとつのアートの作品として見応えがありました。

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どちらも日本未公開の、チェコスロヴァキアの映画です。(左)は「まわり道」という’67年のコメディ映画。女性の胸元のアップが大胆にデザインされています。 (右)は’87年の「美しい鹿の死」という作品。マグリットを思わせるデザインがシュール!

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こちらは日本映画のポスターから。日本映画は、社会派の作品、黒澤作品、そして怪獣映画が好んで公開されたそうです。 (左)は’54年の「ゴジラ」。ゴジラの表情がどことなくユーモラスでかわいい。 (右)は黒澤明監督の「羅生門」。なぜか羅生門は下の方に小さく、口が中央に大きく描かれています???

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(左)はジャン=リュック・ゴダール監督のフランス映画、「女は女である」。独特のセンスがあって、とってもおしゃれ! (右)アメリカのコメディ映画、「ピンクの豹」。ピンクパンサーがスフィンクスになってます。^^

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(左)ジェーン・フォンダ主演のSF映画、「バーバレラ」。コミック風のイラストが楽しい。 (右)アーノルド・シュワルツェネッガー主演の「ターミネーター」。こちらはぐっとクールなイメージ。

このほかにも、60~70年代の名作の数々がいろいろありました。知らない映画も、あれこれ想像しながら楽しく見ました。

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フィルムセンターは、本館のある竹橋ではなく、京橋にあります。ここから八重洲方面にぶらぶら歩いて、先月東京駅八重洲口にオープンしたグランルーフをのぞいてみました。

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地下はレストラン街、2階は大きな帆の屋根のついた広々とした通路になっていました。駅前は今も工事中で、ここからの眺めもまた変わっていくのかもしれません。

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この日は肌寒かったので、地下の浅草今半さんで、今年初めてのすき焼きをいただきました。テーブルのサイズに合わせた、小さな鉄なべがかわいかったです。甘辛いたれがしっかりしみて、ぐつぐつおいしくいただきました。

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「クロニクル」

デイン・デハーン主演のSF映画、「クロニクル」(Chronicle)を見ました。超能力を身に着けてしまったことで、思いがけない事態に巻き込まれていく高校生3人の姿を描きます。監督は、これが長編デビュー作となるジョシュ・トランク。

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孤独な高校生アンドリュー(デイン・デハーン)の唯一の楽しみは、中古のビデオカメラを使って自分の日常を撮影、記録すること。ある日、同級生のマット(アレックス・ラッセル)、スティーブ(マイケル・B・ジョーダン)とともに近くの洞窟に忍び込むと、不思議な物体を発見。それに触れた3人は、超能力に目覚めます。

車を動かしたり、雲の上に飛び上がってみたり… 仲良くいたずらを楽しむ3人。しかしアンドリューは、後ろから煽ってきた車をスピンさせて池に落としたことを機に、超能力を悪用するようになり…。

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新人監督による低予算の作品ながら全米で予想外の大ヒット、注目している若手俳優のデイン・デハーンくんが主演ということで見に行きました。当初、首都圏のみの2週間限定公開ということでしたが、好評につき今週から地域拡大、期間延長で上映されることになったようです。

インディペンデント系ならではのチャレンジ精神が感じられる佳作で、おもしろかったですが、心に痛みを覚える青春映画でもありました。撮影の多くはアンドリューのビデオカメラを通じて、という設定なので、ぶれぶれの映像もあり、あえて素人っぽくしているのが新鮮に感じられました。

家庭でも学校でも居場所がなかったアンドリューは、ともに超能力を得たことがきっかけで、初めて共感し合える仲間ができ、毎日が楽しくてたまらなくなります。しかし、「力で相手をねじ伏せる」という一線を越えてしまったことで、自分は捕食者の頂点に立つ存在だと勘違いし、暴走する悪魔へと変貌します…。

私は映画を見ていて、最近見たばかりの「マン・オブ・スティール」とどうしても比べてしまいました。スーパーマンことクラーク・ケントには、義父という最愛の理解者がいて、持てる力をコントロールすること、どのように使うかは自分次第であることを学びます。

アンドリューの過ちをすべて家庭環境のせいにはできないけれど、もし身近に信頼できて正しく導いてくれる大人がいたら、彼はどこかで踏みとどまることができたのではないか、と思わずにはいられませんでした。アンドリューの行き場のない悲しみ、怒りが、切なく心に響きました。

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クライマックスではこれでもかの破壊っぷりで迫力がありました。悲劇ではあるけれど、希望が持てるラストに救われました。繊細で、若さゆえの屈折した若者をデイン・デハーンが好演。あとの2人もとてもよかったです。

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「ラー・エ・ミクニ」 @東京国立近代美術館

竹橋の東京国立近代美術館内に昨年オープンしたレストラン、「ラー・エ・ミクニ」(L'art et Mikuni)でお昼をいただきました。三國清三シェフがプロデュースするフランス料理を、緑豊かな皇居のお堀端、開放感あふれる空間で楽しみました。

お昼のコースは3種類あり、私たちはお魚料理とお肉料理が両方楽しめる季節のランチコースをいただきました。先月のことでメニューがうろ覚えですが^^; おつきあいくだされば幸いです。

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アミューズ・ブーシュ。前菜の前に出される軽いおつまみです。枝豆ほか数種の野菜とコンソメのジュレが小さなガラスのグラスに入っていました。白いレリーフのお皿を重ねるのが私好み。ワインは白のミュスカデをいただきました。

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前菜です。バルサミコソースのかかった穴子を、10種類以上もの東京季節野菜とともにいただきました。ガラスの器に点々と配置された色とりどりの野菜が、まるで絵具をのせたパレットのよう。ラー・エ・ミクニ(アートと三國)というお店の名前に納得です。

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(左)お魚料理は、スズキのポワレ(だったかな?)ダッシュしたグリーンのソースに、日本画のエッセンスを感じます。 (右)お口直しの冷たいかぼちゃのスープ。クミンほかスパイスがいろいろ入った複雑なお味でした。

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お肉料理はラム(仔羊)でした。3本もあってボリュームたっぷり。クセがなく、柔らかく、とってもおいしかったです。そろそろおなかがいっぱいになってきたので、半分手伝ってもらいました…。

奥に見える付け合せはラタトゥイユ。家庭料理でもおなじみですが、セルクルで円く型抜きしてあり、洗練された盛り付けでした。上に刺さっているのは素揚げしたバジルです。

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デザートその1。甘いヨーグルトソースの中に、ぶどうのコンポートが入っています。下の器に入った(飲用ではない)ピンク色のハーブティにドライアイスが落としてあり、上下の器の間から冷たい蒸気がふわふわと立ち上っています。わくわくする演出でした。

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デザートその2。大好きないちじく!といちじくのタルト、ラズベリー、ブルーベリー、そしてシャーベット。赤いドットのソースもかわいらしく、まるで宇宙空間みたい。それまでが白い器で統一されていたので、ミステリアスなブルーのお皿が鮮烈な印象でした。

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(左)最後に深煎りのコーヒーとプチフール(小菓子)。 (右)外のテーブル席も、気持ちよさそうでした。目の前は桜並木で、桜の季節は外のお席から埋まっていくそうです。アートな空間でいただく、美しくおいしいお料理に大満足でした。

帰りはあまりにおなかがいっぱいだったので、大手町を通って丸の内まで歩くことにしました。すると途中、平川門の前で警備員の方に手招きされ、思いがけず皇居東御苑の中を散策することになりました。閉園までの30分ほどでしたが、美しいお庭に大感激。今度改めてゆっくり歩いてみようと思います。

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「ウルヴァリン:SAMURAI」

「X-MEN」シリーズの人気キャラクター、ウルヴァリンを主人公にしたスピンオフシリーズ第2弾、「ウルヴァリン:SAMURAI」(The Wolverine)を見ました。ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンが日本を舞台に大活躍します。監督は「ナイト&デイ」のジェームズ・マンゴールド。

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カナダの洞窟で隠遁生活を送っていたウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)のもとに、ユキオ(福島リラ)と名乗る女性が訪れます。彼女は、ウルヴァリンがかつて命を救い今は大物実業家となっている矢志田の使者で、病に侵され死期が迫る矢志田がウルヴァリンにひと目会いたがっている、と伝えます。

ユキオとともに日本にやって来たウルヴァリンは矢志田を見舞いますが、矢志田は家督を孫娘マリコ(TAO)に譲り、間もなく亡くなってしまいます。矢志田の葬儀が執り行われる中、謎の組織に襲撃され、マリコが連れ去られそうになります。ウルヴァリンはマリコを救い、そのままいっしょに逃亡の旅に出ますが…。

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X-MENにもウルヴァリンにもあまり思い入れがなかったので、見ようかどうしようか迷っていましたが、結局アメコミ好きの家族といっしょに見に行ってしまいました。そうしたら、すご~くおもしろかったです!今時こんなのあり?のトンデモ日本を堪能しました。

まさに1967年の日本を舞台にした「007は二度死ぬ」(感想はコチラ)のウルヴァリン版といった感じでした。67年ならともかく、21世紀の今、ニンジャが暴れる日本って…^^; と思いましたが、スタッフやキャストに多くの日本人が関わっているので、これは確信犯に違いありません。^^

ボンドガールならぬ、ウルヴァリンガールは2人。どちらも知らない女優さんだなーと思ったら、世界で活躍しているトップモデルだそうです。TAOさんは楚々とした雰囲気のジャパニーズ・ビューティ。真っ赤な髪が印象的な福島リラさんは、アクションも決まってました。マリコの父親を真田広之さんが演じています。

見慣れた東京の風景も映像で見ると新鮮に映ります。矢志田の葬儀が行われた芝の増上寺は、今まで後ろの東京タワーがミスマッチだな~と思っていましたが、映像で見ると、これぞ日本を象徴する最強コンビといった感じで、しっくりくるのが不思議でした。

一番おもしろかったのは新幹線でのバトル。ウルヴァリンが追手のヤクザをぶっとばすと、壁を突き破って飛んで行きます。そして疾走する新幹線の上では、長い3本爪をたてたウルヴァリンと、短刀を突き立てたヤクザとの攻防戦。看板をよけつつ、相手を振り落そうとするのがスリル満点で楽しかったです。

先読みしないで見ていたので、ラストの黒幕にもびっくり。最後まで楽しめました。

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それにしてもウルヴァリンを演じている時のヒュー・ジャックマンは、ツンツンヘアが動物っぽくてかわいい。怪我をして獣医さんに診てもらっていたのには大笑いしました。

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六本木 「リラ・ダーラナ」の北欧料理

映画を見る前に、六本木ヒルズのすぐ近くにある北欧料理のお店、「リラ・ダーラナ」でお昼をいただきました。ダーラナとはスウェーデンにある地方の名前。ビルの2階にあるこちらのお店は、ダークウッドの家具にザリガニの紙飾りや馬の置物…とアットホームな雰囲気でくつろげました。

ランチメニューは6種類ほどあるメインディッシュからひとつ選び、パン(ライス)、サラダ、食後のコーヒー(紅茶)がつきます。ウィークエンドランチは、これに前菜をプラスすることができました。どれもスウェーデンの伝統的な家庭料理ということで、わくわくしながらいただきました。

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前菜の、ニシンの酢漬け3種です。ニシンはくさみがあって苦手…と思っていたのでちょっぴり心配でしたが、とんでもない! お酢の効果でさっぱりと風味よく、とてもおいしかったです。私のニシンに対するイメージががらりと変わりました。白ワインが欲しくなりました…。

右から、マスタード風味、ディル(ハーブ)風味、チリ風味です。私は特に右の2つが気に入りました。ほろほろに崩れていますが、たたいているわけではなく、お酢に漬けているうちにだんだん身がほぐれてくるのだそうです。

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私は前菜にノルウェー産サーモンのマリネ ディル風味をいただきました。定番のお料理ですが、サーモン好きなのでおいしくいただきました。

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メインのお料理です。こちらは日替わりランチで、この日はチキンのバーベキューソース?でした。チキンは胸肉ですが、ボリュームたっぷりで野菜もたっぷり。家庭的な盛り付けがペルゴラのお皿にぴったり合って、心なごみました。

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私はメインに「オバジン」というお料理をいただきました。オバジンとは、米ナスのアンチョビグラタンのこと。見た目はシンプルですが、とろ~りと柔らかく揚がったナスにアンチョビの塩気がアクセントになってとってもおいしかった!

ナスのグラタンといえば、私はトマトソースを合わせることが多いので、ホワイトソースもよく合うんだな~というのが発見でした。とても気に入りました。

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(画像はお店のHPよりお借りしました)

お店のシンボルにもなっているダーラヘスト(ダーラナ馬)が、店内のあちこちに飾ってありました。日本の北欧雑貨のお店では白木のものが多い気がしますが、本来は赤色に鮮やかな模様を施したものだそうです。日本の赤べこにも通じる気がして、親しみを感じました。

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「エリジウム」

マット・デイモン主演のSFアクション、「エリジウム」(Elysium)を見ました。貧困層が住む荒廃した未来の地球と、富裕層が住むスペースコロニーに二分された世界を舞台に、生き延びるために戦う男を描きます。監督は、「第9地区」のニール・ブロムカンプ監督。

Elysium_1

2154年。環境破壊した地球に見切りをつけ、富裕層たちは衛星軌道上に建造されたエリジウムとよばれるスペースコロニーに移住し、理想の生活を送っていましたが、荒廃した地球に残された貧困層たちは、劣悪な環境の中、まともな医療も受けられず、過酷な労働に従事していました。

地球に住む工場労働者のマックス(マット・デイモン)は、作業中の事故で被曝、余命5日間と宣告されます。マックスは最新医療を受けるため、エリジウムに潜入することを決意しますが、そこにはデラコート防衛長官(ジョディ・フォスター)が移民の侵入を防ぐべく、目を光らせていました…。

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マット・デイモンとジョディ・フォスターが共演ということで、期待して見ました。「第9地区」(未見)と同じく格差社会を描いたエンターテイメントで、南アフリカ共和国出身のプロムカンプ監督ならではの視点が感じられる作品。好みではありませんが、後からあれこれ考えさせられました。

格差社会を描いた作品といえば、少し前の「TIME」やリメイクされた「トータル・リコール」、公開中の「アップサイドダウン」…といろいろありますが、いずれもSFというのが興味深い。深刻な問題もフィクションというオブラートに包むことで、少し気楽に見れるからかもしれません。

若い頃は仲間といっしょに車泥棒など悪いことばかりしていたマックス。今は堅気になって工場で働いていますが、警察には何かと目をつけられるし、労働環境は最悪。ある日、工場でトラブルが起こり、上司の無茶な命令を聞いたために、多量の放射線を浴びてしまいます。

余命5日を宣告された上に工場から放り出されたマックスは、どんな病気や怪我もたちどころに直すという(!)医療ポッドがあるエリジウムに潜入することを決意しますが、それは命がけの危険な旅。さらに密航組織からは交換条件に、エリジウムからあるプログラムを盗むという使命を与えられます。

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被曝し衰弱していたマックスが、特殊なギプスを体に埋め込み、サイボーグのように戦う姿は痛々しかったです。人間社会にある程度格差があるのはしかたがないですが、命の価値がこれほどまでに違っていいものか、と反発を感じてしまいました。

地球vsエリジウムの激しいバトルがあるのかと思いきや、エリジウムの人々は戦ったりしません。描かれるのは地球でもがき、苦しむ人たちです。病気や怪我を瞬時に直し、不老長寿を約束する医療ポッドがあるのなら、地球とシェアすればいいのに、そんなことは思いつきもしないのでしょう。

富を独占し、永遠の命を得ようとする人たち。そこに監督のメッセージが込められているように思いました。エリジウムの人工的で生活感のない美しさに比べ、エリジウムから見る青い地球の神々しいばかりの美しさが、かけがえのないものに思えました。

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