「トランス」
ダニー・ボイル監督のクライム・サスペンス、「トランス」(Trance)を見ました。オークション会場から消えたゴヤの名画をめぐって、競売人とギャング、そして催眠療法士がかけひきを繰り広げます。
オークション会場でゴヤの傑作が落札されたまさにその時、ギャングの一味が侵入。競売人のサイモン(ジェームス・マカヴォイ)は絵画を守って逃げようとしますが、ギャングのリーダー フランク(ヴァンサン・カッセル)に襲われ、絵画を持ち去られてしまいます。
しかしフランクが盗んだ絵画は額縁のみ、サイモンは頭を打ち、記憶を失ってしまいます。実はサイモンとフランクは、絵画を盗もうとしていた共犯者。サイモンはフランクの記憶を呼び戻して絵画のありかを探ろうと、催眠療法士エリザベス(ロザリオ・ドーソン)の力を借りますが…。
映像センスと音楽使いに定評のあるダニー・ボイル監督。オープニングからキレのいい映像がテンポよく進み、一気にお話の世界に引きこまれました。冒頭 颯爽と登場したサイモンが、名画を守るために悪漢を煙に巻いたと思いきや、実は結託していたとは… いきなり最初からだまされました。^^
フランクはサイモンが裏切ったと思い込み、絵画の隠し場所をなんとしてでも吐かせようとしますが、サイモンは全く思い出せません。そこで、催眠療法士のエリザベスに(盗んだ絵のありかを思い出させるためとは言えないので)真相を偽ってサイモンの記憶を呼び起こそうとしますが、結局彼女にばれてしまいます。
絵のありかはサイモンの記憶が鍵となっていますが、彼の記憶を呼び覚ますのも、あるいは催眠術にかけるのも、すべてはエリザベス次第。虚実がからみあいながら進行していく中で、とんでもない事実が明らかになってきます…。
詳細は語れませんが… 途中からはサイモンが大暴走。結構、悪趣味なシーンもありますが、ロンドンオリンピックの芸術監督を務めた巨匠らしからぬ(笑)肩の力を抜いたB級テイストが、この作品の魅力かもしれません。私の好みとは少々ずれますが、まあまあおもしろかったです。
盗まれた絵は、ゴヤの「魔女たちの飛翔」
そしてサイモンの記憶を呼び覚ます鍵となった、ゴヤの「裸のマハ」
| 固定リンク
「映画」カテゴリの記事
- ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2017.01.12)
- My Favorite Movies & Books in 2016(2017.01.06)
- クリスマスの食卓 2016(2016.12.25)
- ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016.11.28)
- ジャック・リーチャー NEVER GO BACK(2016.11.21)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
こんにちは。
この映画、予告編見てちょっと行きたいかな・・って思ったりしたけど、どうなんでしょうね?
マカボイが好きなんで見ても良いんだけど・・。
マカボイの暴走と記事に書かれてる衝撃の真実も気になる~~。∑(=゚ω゚=;)
そう言えばダニー・ボイル監督は「スラムドッグ」も「127時間」も未見だった!早くみなくちゃな~。
投稿: ごみつ | 2013年10月30日 (水) 16時51分
☆ ごみつさま ☆
こんにちは。
この作品、好き嫌いが分かれるかもしれません。
すご~くお勧めはできないけれど、まあまあかな…
個人的には、「グランド・イリュージョン」の方が
ずっとおもしろかったです♪
マカヴォイはある意味大活躍でしたよ。
今までにない新しい彼に出会えるかも…(笑)
「スラムドッグ」や「127時間」みたいな作品の方が私は好きです。
「トランス」は、監督が遊び心で作った作品なのかもしれませんね。
投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2013年10月30日 (水) 18時16分
私、B級映画もグルメも結構、好きなので(笑)
結構楽しめるかもしれません。
10月、11月とイベント関係撮影も多く、バタバタして
映画は12月に入って楽しみたいと思っています。
今年の年末映画は楽しめる作品がありそうですね^^
投稿: イザワ | 2013年10月31日 (木) 01時08分
☆ イザワさま ☆
こんにちは。
私もばかばかしくて楽しいB級映画、好きなのですが
グロいのはちょっと苦手なんですよね…。
(あ、でもそんなたいしたことはなかったのですが)
これから年末にかけては、イベントシーズンで
イザワさんはますますお忙しくなりますね。
お体、お大事になさってくださいね☆
投稿: ☆ イザワさま ☆ | 2013年10月31日 (木) 12時17分
こんばんわ☆
テンポのいい展開と酷い話でも軽快な音楽が印象的なダニー・ボイルらしい映画でしたねー
私は結構好きです♪
途中、エリザベスの行いがちょっと腑に落ちなくて、ラストもどうなの?でしたが、面白く観られました~
今、ダニーボイル作品をちょこちょこ見てます。
昨日は家族で「トレインスポッティング」見ましたが、うっかり15禁でした。(汗)
投稿: ノルウェーまだ~む | 2013年11月 3日 (日) 22時30分
☆ ノルウェーまだ~むさま ☆
こんにちは。
映像使いと音楽使いが、さすがはダニー・ボイル監督でしたね。
特にオープニングにしびれました。
結局、一番主導権を握っていたのはエリザベスだったような…
そんな意外性も楽しめましたね。
私も「トレインスポッティング」(ポッティトレーニングではないのね?(笑))
気になってました! 近いうちに見たいです☆
投稿: ☆ ノルウェーまだ~むさま ☆ | 2013年11月 4日 (月) 10時36分
こんばんは。
お返しが遅くなってごめんなさい。終末に帰ってきたのですが、家を空けていたため色々と忙しくて...。
さてスタイリッシュで素敵な映画でした。
おっしゃるようにわたしも一気に映画の世界に引き込まれました。でもサイモンの過去を暴くあの展開はスゴかったですね。とても面白かったです。
ダニー・ボイルはお気に入り監督の一人なので期待通りで良かったです。
ジェームス・マカヴォイもクールでナイスでした。
投稿: margot2005 | 2013年11月24日 (日) 19時51分
☆ margot2005さま ☆
こんにちは。
margotさん、お帰りなさい♪
ご旅行、すてきな時間をすごされたでしょうね。
早速のコメント、ありがとうございます。
冒頭のキレのある映像と音楽使いにぐぐっとハートをつかまれました。
途中からの二転三転… そして意外な着地点
というストーリー展開もみごとでした。
あんなジェームス・マカヴォイを見たのは初めてだったのでびっくり!!
意表をつかれました。
さすがはダニー・ボイル監督ですね☆
投稿: ☆ margot2005さま ☆ | 2013年11月25日 (月) 08時22分