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「スティーブ・ジョブズ」

アップル社の創始者、スティーブ・ジョブズの半生を描いた伝記映画、「スティーブ・ジョブズ」(Jobs)を見ました。ジョブズが1976年に自宅ガレージで最初のコンピュータを作ってから、1985年に自らの会社を追われるまで。ジョブズを演じるアシュトン・カッチャーの熱演にも注目です。

Jobs_9

大学を中退してゲーム制作会社で働いていたジョブズ(アシュトン・カッチャー)は、ヒューレット・パッカードのエンジニア ウォズに出会い、意気投合。自宅ガレージで、仲間たちと記念すべき第1号のコンピュータを生み出します。

その後アップル社を設立して、斬新なアイデアで新製品を発表、成功を収めますが、己の信念を曲げず冷酷な人事も厭わない彼は、組織の中で孤立していきます。その後、ビジネス面を強化すべく、ペプシコーラからジョン・スカリー氏をCEOに迎えると、後にジョブズ自身が組織を追われることに…。

Jobs_3

私自身、かつてジョブズの会社と仕事で関わっていたので、さまざまな記憶がよみがえってきて感慨深く見ました。シリコンバレーのオフィスを訪れたのも、今となっては懐かしい思い出。当時のあれこれが、今につながっているともいえるので、私もジョブズによって人生が変わった末端の一人なのかもしれません…。

かつてコンピュータは、事務処理用の大型コンピュータか、研究開発用のワークステーションしかなく、コンピュータ言語を知らないと使うことができませんでした。そんな時代にジョブズが考えたのは、電源を入れるだけで、誰もが電化製品のように使える”パーソナル”コンピュータを作り出すこと。

彼のガレージで最初に生み出されたコンピュータが、基盤だけ…というのはおかしかったですが、「これじゃ売れない」と文句を言うコンピュータショップのおじさんに、ジョブズは「君がモニターとキーボードをつけて売れば、もうけになるだろう」と記念すべき最初の50台を納品します。

アップルの最初のヒット商品、Macintosh。私が初めて触れたアップル製品でもあります。ちなみにマッキントッシュとはりんごの品種です。

Macintosh_3

それまで武骨なワークステーションしか使ったことがなかったので、初めてMacintoshを見た時は「なんてかわいいの!」と感動しました。当時は英語版のみで値段も高く、電化製品とはいえませんでしたが、一般ユーザをターゲットにした見た目のわかりやすさと使いやすさが画期的でした。

会社名をアップルにしたのは諸説あるようですが、映画では、誰もが知っている食べ物だから、(ジョブズがクビになったゲーム会社の)アタリより電話帳で前になるから、と言ってました。

Apple_rainbow_logo_3

レインボーカラーの初代アップルロゴも懐かしい。サイケなカラーリングが70年代風です。大学を中退してヒッピーになったジョブズが、ヨガに傾倒してインドを旅したり、ジョブズが好きだったボブ・ディランが音楽として使われていたり、70年代の自由な空気が伝わってきました。

映画ではジョブズの性格破綻ぶりも描かれていました。彼は自分は天才であり、そのために誰かが出資し、周囲が動くのも当然だと思っていたのでしょうね。彼の才能とわがままに周囲が振り回され、無駄にお金が費やされていくのも見ていたので、驚きはありませんでしたが…。

1997年にアップルに復帰してからの彼は、私生活も落ち着いて、人間的にもだいぶ丸くなっていたように、映像では見受けられました。イノベーター、クリエーターとして天才だったジョブズ。彼のようなカリスマを失ったアップルが今後どこに向かうのか、気になるところです。

Jobs_8

ジョブズの実家ガレージ。全てはここから始まりました。映画の撮影もここで行われ、今後は歴史的資産として市に保存されるそうです。

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映画」カテゴリの記事

コメント

こんばんは☆
てっきりご主人様の駐在か何かでアメリカに住んでいらしたのかと思ったら、ご自身のお仕事でだったのですね!?
凄いです~

やはり革命的な歴史を作り出すのは、天才というか、どこかイッチャってる人でないとできないのでしょうね。
最初の一歩を作り出す人っていうのは、ハチャメチャであってもやはりどこか魅力がある人が多いですよね。

投稿: ノルウェーまだ~む | 2013年11月11日 (月) 23時47分

こんばんは!

この映画では、ジョブスがアップルを追われるまでが描かれてるんですね。
公開を楽しみにしてたので、私も早く見たいです。明日、休みなので行けそうなら行ってこようかな・・。pc

セレンさん、昔、お仕事で関わられていた事もあって、思い入れもひとしおでしょうね・・。
彼が亡くなった事で、ひとつの時代が終わったっていう感慨もありますね。

ところで、先日、Wikiを見てたら、アップルの社名は、ビートルズの社名から名付けたみたいな事が書いてありましたが、定説じゃないんですね・・っていうか全然違うのかな?apple

とにかく見るのが楽しみです~。

投稿: ごみつ | 2013年11月11日 (月) 23時50分

☆ ノルウェーまだ~むさま ☆
こんにちは。
いえいえ、誤解を招いた書き方ですみません。(本文少し直しました)
住んでいたのは夫の駐在です。
赴任の時に私は仕事をやめているので、その前のことです。
でもこれがアメリカとの縁の始まりかな…と思っています。

言ってみれば無職の状態から、巨人IBMに戦いを挑んで
今までにない新しいコンピュータを生み出しちゃうんですから
すごいですよね…
自分の理想を追求するあまり、エキセントリックにもなりますが
周りを気にして、コストとか、トレンドとか言ってたら
新しいものなんて生み出せないのかも…
アメリカの自由な風土が、彼のような天才を生み出したのかも
しれないな…とも思いました。

投稿: ☆ ノルウェーまだ~むさま ☆ | 2013年11月12日 (火) 08時36分

☆ ごみつさま ☆
こんにちは。
iMac以降のジョブズはわりと知られていますが
この映画ではビギニングが描かれています。
お時間があったら是非ご覧になってみてください♪

「ソーシャルネットワーク」もですが、この手の映画を見ると
どうしても昔の血が騒いでしまうんですよね… ^^;
特にジョブズとは実際に仕事に関わっていたので
なおさら感慨深かったです。

Wikiを見ると、諸説あるが定説はない…とありますね。
映画では、「僕はビートルズよりボブ・ディランが好きだ」
って言ってましたよ。^^

投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2013年11月12日 (火) 09時04分

ジョブズのことは本で読みました。
私もコンピュータ業界に長くいたのですが、
あのころ、MACはじめ、Winが出始めた頃の
進歩は目をみはるばかりでした。
天才と○○は紙一重と言いますが、まさしくジョブズは
その一重の一人ですね。
個人的にはアップルが勢い無くなった後、iphoneを
世に送り出すまでの話も興味がありました。
しかし、良くここまで復帰できたものです!

投稿: イザワ | 2013年11月13日 (水) 02時39分

☆ イザワさま ☆
こんにちは。
イザワさんはジョブズの本をお読みになったのですね。
Macintoshは画期的でしたが、その後Windowsが出てから
一気に私たちの日常生活の中に、PCが入ってきましたよね。
映画の中で、ジョブズがビル・ゲイツのことを
「マネしやがって!」と激怒する場面もありました。^^

実は、私が仕事で関わっていたのは、ジョブズがアップルを追われ
その後、復帰するまでの冬の時代だったのですが
その頃の技術が、復帰後のiMacに活かされているんですよね…。
あの冬の時代は決して無駄ではなかったんだな…と思いました。

投稿: ☆ イザワさま ☆ | 2013年11月13日 (水) 08時20分

私はまだdosⅡの頃のコマンド入力でコンピューターを覚えたので、マッキントッシュは実に斬新でしたね。ただ値段が高すぎて手が出せませんでした。当時はパーソナルコンピューターとは言わず、マイコンと呼んでいた小型のPCが個人が買える限度でした。
特に日本ではNECの98が人気でしたが、横目でマックを眺めていたことはよく覚えています。
余談ですが、マックの売りのアイコン操作は、アップル社のオリジナルではなく、ジョブズは模倣して商業化に成功したのが実情であったはず。ゲイツを批難するのは筋違いだと思いますね。

投稿: ヌマンタ | 2013年11月13日 (水) 13時08分

☆ ヌマンタさま ☆
こんにちは。
NECの98、懐かしいですね。
私は全く関心がありませんでしたが、コンピュータ好きは
アルバイトでお金をためて買ったりしていました。
Macintoshは操作性は一般ユーザ向けでしたが
価格からいっても、当時はオフィスや教育機関を対象にした
ものだったと思います。やっぱりWindowsが出てからですよね…
一般家庭で買えるようになったのは。

アップルは今はサムスンともめてますが…
こういう世界(に限らずでしょうが)知的所有権の問題は
なかなか難しいですね。

投稿: ☆ ヌマンタさま ☆ | 2013年11月14日 (木) 08時16分

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