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原美術館 「ミヒャエル・ボレマンス: アドバンテージ」展

原美術館で開催中の「ミヒャエル・ボレマンス: アドバンテージ」展(~3月30日まで)を見に行きました。ベルギーを代表する現代美術家 ミヒャエル・ボレマンスの、日本での初めての個展です。

Borremans_1

ボレマンスの作品は、3年前のヨコハマトリエンナーレで見ているはずですが、その時の記憶はなく...先日、ネットのニュースで作品を見てひと目で惹かれ、この企画展を楽しみにしていました。

場所は品川・御殿山にある原美術館。バウハウスの流れをくむモダンな邸宅を改装して作られたこの美術館は、静謐で洗練されたボレマンスの作品を鑑賞するのにぴったりの空間でした。建築とアートのみごとなアンサンブルを堪能しました。

30数点の作品をひと通り見た後、ガイドツアーに参加し、美術館とボレマンスについてお話をうかがいました。

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1階、入口横のギャラリーに入って最初に目に入るのがこのMagnolias(モクレン)。ほとんど散ってしまった花びらをそのままに描いているのが印象的です。小さなサイズの作品が多いボレマンスとしては、縦横1m以上ある一番大きな作品です。

1963年生まれのボレマンスは、写真から油絵に転向したアーティスト。伝統的な手法に倣った絵画は、一見して何を描いているかわかる具象画に見えますが、その奥に別のテーマが隠れているように思えて、見る者の心をとまどわせます。

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(左)One(1) (右)Commutation(交換、転換)

タイトルもまた独特です。作品を見てからタイトルを確認すると、そこに違和感を覚えることも少なくありません。でもタイトルもまた、ボレマンスの作品の一部なのだと納得しました。

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(左)The Trees(木々) (右)The Racer(レーサー)

ガイドツアーでは、作品の解釈についてのお話はありませんでした。各々が見るままに、自由に感じればよいのだ、と受け止めました。しんと静まり返った世界が、ある時は心をふるわせ、ある時は心を突き刺す...作品を見ていくうちに、すっかりこの不思議な世界の虜になりました。

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映像作品も2点ありました。これはThe Bread(パン)という作品。ボレマンスの油絵をそのまま4次元にしたような、全く同じ世界観の作品でした。静かにたたずむ女性は、しばらくすると一片のパンをさっと口に運び、その後何もなかったかのように元にもどります。

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アートを鑑賞したあとは、中庭が見渡せるミュージアム・カフェ 「カフェ ダール」でひと休みしました。手前は企画展に合わせたイメージケーキ。ボレマンスのThe Marvel(驚異)という作品がそのままチョコレートムースになっています。^^ 奥はマロンのミルクレープ。

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ガイドツアーが始まるまでミュージアムショップをうろうろ...。アンティークデザインの、引き出しの取っ手を模したマグネットがかわいくて衝動買い。セットは5種類くらいあり、どれもすてきで迷いました。

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コメント

セレンさん☆
積極的にアートをご覧になってますねー
最初の作品はどきっとしてしまいました。

セレンさんのアートの感想が秀逸で、いつも感心させられます。
お土産のマグネットも、とってもキュートですね☆
ケーキもかわいい~

投稿: ノルウェーまだ~む | 2014年1月28日 (火) 17時25分

原美術館、独特な雰囲気が好きです。
あの中庭のカフェも素敵ですよね。
でもちょっと不便なところにあるので
一回行ったくらいかな…
この作品展も面白そうですね。
一枚目の絵、「モクレン」というと日本的ですが
「Magnolias」というと「マグノリアの花たち」を思い出します。

投稿: zooey | 2014年1月28日 (火) 17時31分

写真から油絵に転身されたんですか。
独特の雰囲気のある画風は、そのことも
影響しているのかもしれませんね。
油絵のことは良くはしりませんが、
影の使い方に写真家だったことが伺えるような
気がします。

投稿: イザワ | 2014年1月29日 (水) 01時39分

☆ ノルウェーまだ~むさま ☆
こんにちは。
ギャラリーに入って一番最初に目に入ったのがこの作品でしたが
独特の雰囲気に、一気にこのアーティストの世界に引き込まれました。
枯れゆく姿にどきっとさせられますね。

マグネットはアンティークテイストが好みで衝動買いでした。
ケーキはイメージを表現したものが出てくると思ったら...
絵そのものだったので、ちょっと笑ってしまいました。^^

投稿: ☆ ノルウェーまだ~むさま ☆ | 2014年1月29日 (水) 10時52分

☆ zooeyさま ☆
こんにちは。
原美術館、あの空間がすてきですよね。
ちょっと不便なところにありますが
この日は結構たくさんの方が、それも若い方が多くて驚きました。

Magnolias、ここで描かれているのはモクレンのようですが
アメリカではタイサンボクを指すことが多いと思います。
南部で愛されている花で、以前住んでいたバージニアでも
ポピュラーでした。私にも懐かしい、大好きな花です。

投稿: ☆ zooeyさま ☆ | 2014年1月29日 (水) 11時02分

☆ イザワさま ☆
こんにちは。
なるほど...写実的な画風は、写真の影響かもしれませんね。
コルクを描いた作品は、影もまた主役のように描かれていて
印象的な表現だな...と思いました。

投稿: ☆ イザワさま ☆ | 2014年1月29日 (水) 11時13分

こんばんは。
原美術館研ぎ澄まされた雰囲気で素敵ですよね。
光と影、奥行き、静けさの中でさながら息が吹き込まれているような
人や物に綺麗なだけでない奥深そうな作品世界に引き込まれます。
目線が外れた作品が多くみられますね。偶然でしょうか。
マグネット可愛らしいです☆

投稿: aki | 2014年1月30日 (木) 22時49分

☆ akiさま ☆
こんにちは。
ボレマンスの作品...静謐ということばがぴったりくる
とても印象的なアートでした。
原美術館のモダンで洗練された空間によくマッチしていましたよ。

人物はおっしゃるようにどれも目線をそらしていて
それがどこか見る者の心を不安にさせるような
心をふるわすような、不思議な味わいがありました。

マグネットは手仕事のアンティークテイストが気に入りました。
大切にしたいと思います♪

投稿: ☆ akiさま ☆ | 2014年1月31日 (金) 17時12分

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