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2014年2月

「大統領の執事の涙」

オバマ大統領も大絶賛されたという歴史ドラマ、「大統領の執事の涙」(Lee Daniels' The Butler)を見ました。

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ホワイトハウスで、7人の大統領に仕えたアフリカ系アメリカ人の執事、ユージン・アレン(映画ではセシル・ゲインズ)の半生を描いたヒューマンドラマ。リー・ダニエルズ監督、オプラ・ウィンフリー、マライヤ・キャリーなど、「プレシャス」のスタッフ、キャストが関わっています。主人公のセシルを演じるのはフォレスト・ウィテカー。

南部の農園で奴隷の息子として生まれたセシルが、農園を飛び出し、紆余曲折を経て、ホワイトハウスの執事に抜擢されるまでの道のりは決して平坦ではありませんが、シビアな描写は抑えられています。苦難の中を誇り高く生き抜くセシルの姿に、私は何度も涙してしまいました。

映画としては奇を衒わない正攻法の作りで、ごく自然に物語の世界に入ることができました。映画「42 ~世界を変えた男~」「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」に心打たれた方はきっと気に入られると思いますし、ティーンネイジャーをはじめ、多くの方に見ていただきたいすばらしい作品です。

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この作品で描かれているのは公民権運動、キング牧師暗殺、ケネディ大統領暗殺、ベトナム戦争、そしてオバマ大統領の誕生...というアメリカの近現代史であり、アフリカ系アメリカ人の苦難と戦いの歴史。そしてそれは、セシルの家族の歴史でもあります。

セシルの生き方は、たとえてみれば大リーガーのジャッキー・ロビンソンや、俳優のシドニー・ボアチエの生き方。誇りをもって仕事に従事し、責任を全うすることによって、白人社会で認められるよう、努力してきました。

しかし、そうした父親の生き方に反発を覚えていた長男は、キング牧師やマルコムXを支持し、あえて人種差別の激しい南部の大学に進学して、公民権運動へと身を投じていきます。一方、次男は国のために命を捧げるべく、ベトナム戦争に志願する道を選びます。

やがて父子がお互いを理解し、和解する場面は感動的でした。ホワイトハウスを退職した後のセシルが、息子とともに人権運動に参加して、数時間拘留された時のうれしそうな顔が忘れられません。

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セシルが仕えた7人の大統領も登場し、物語に華を添えています。ご本人にどことなく似ている人もあれば、そうでない人もいましたが、それぞれの個性が伝わってきて興味深かったです。誰が演じているか、すぐにわかる人もあれば、エンドクレジットを見て、あれっ?と驚いた人も。

特に印象に残ったのはケネディ大統領と、レーガン大統領夫妻。幼少期のキャロライン・ケネディちゃんもちょこっと登場しています。

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チョコレートトリュフと焼菓子いろいろ

最近作ったお菓子を、まとめてご紹介します。

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先日、バレンタインデー向けのお菓子をいくつかご紹介しましたが(コチラ)、当日はWilliams Sonomaのサイトに載っていたチョコレートトリュフを用意しました。レシピはコチラ。温めた生クリームにチョコレートとバターを溶かしてガナシェを作り、冷めたらころころ丸めます。

軽くトーストしたココナッツとココアパウダーをそれぞれまぶして仕上げました。私はサクサクした食感のココナツのトリュフが特に気に入りました。ココアの方には、ピンクペッパーや塩、砕いたプラリネを飾ってもすてきです。

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フランスのママンの焼き菓子レシピ」という本を見て作った、ガトーヤウー(Gateau Yaourt)というヨーグルトのケーキです。フランスのママたちが、ヨーグルトの容器を計量カップ代わりに、ヨーグルト、バター、小麦粉、砂糖、卵を同量づつ混ぜて生地を作る、という簡単ケーキです。

焼くとヨーグルトの酸味は感じなくなりますが、オレンジの皮のすりおろしを入れているので、さわやかな香りが広がります。レモンの皮を細く削ったものと、コストコで手に入れたラズベリーを飾って仕上げました。

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同じく「フランスのママン~」の本から。本ではブルーベリーを使ったガトー・オ・ミルティーユでしたが、私はラズベリーを使ってガトー・オ・フランボワーズにしました。材料をすべて半量にして15cmのスクエア型で焼きました。

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赤いラズベリーがひょこひょこのぞいてかわいい。上から粉砂糖をふるい、軽く泡立てた生クリームとラズベリーを飾りました。

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「アクアパッツァ」のシェフ 日高良実さんのレシピで、「ふだん着のチョコレートケーキ」です。材料を混ぜて焼くだけの簡単ケーキ。卵白を泡立ててメレンゲにして加えているので、表面がほろほろとくずれます。上に軽く粉砂糖をふるいました。

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チョコレートがたっぷりと入って濃厚な味わい。生クリームとラズベリーを添えて、おいしくいただきました。

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チョコレートは、コストコのプライベートブランドKIRKLAND(カークランド)のチョコレートチップを使っています。チョコレートチップとして使うのはもちろんですが、刻む必要がないので、そのまま溶かしてお菓子作りにぴったりです。

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ジャック・ライアン 4作品

昨年お亡くなりになったアメリカの人気作家、トム・クランシー。彼の代表作に、CIA分析官ジャック・ライアンが活躍する「ジャック・ライアン」シリーズがあります。過去に映画化された4作品をDVDで見たので、まとめて感想を残しておきます。

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レッド・オクトーバーを追え! (The Hunt for Red October)

冷戦時代。ソ連を出発してから不審な動きをみせる最新鋭の原子力潜水艦レッド・オクトーバーをめぐり、アメリカ、ソ連双方が駆け引きを繰り広げます。はたして艦長ラミウス(ショーン・コネリー)の目的は? ジャック・ライアンを演じるのはアレック・ボールドウィン。1990年公開。 

ラミウスの目的は、レッド・オクトーバーを手土産に、彼を支持する幹部士官ごとアメリカに亡命しよう、という大胆不敵な計画でした。ラミウスと面識があるライアンは、いくつかの手がかりからそのことを直観しますが、直接接触する術はなく真意のほどはわかりません。

ソ連がラミウスの裏切りを知り、レッド・オクトーバーを撃沈しようと追う中、ライアンは勘を頼りに大きな駆引きに出ます。暗中模索の攻防戦と、国家を超えた男と男の絆。壮大なドラマを堪能しました。

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パトリオット・ゲーム (Patriot Games)

家族とともにロンドンに出張していたライアンは、バッキンガム宮殿前でIRAのテロ事件に巻き込まれます。ホームズ卿を助けるために咄嗟にテロリストの若者を射殺したライアンは、復讐に燃えるその兄から執拗に追われることに...。ライアンを演じるのはハリソン・フォード。1992年公開。

4作中一番アクション色が強く、ストーリーはシンプル。衛星写真からテロリストの演習場を割り出す展開にわくわくしました。個人的には紳士でかっこいいハリソン・フォードのライアンが一番好きです。妻キャシー(アン・アーチャー)とのやりとりもすてきです。

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今そこにある危機 (Clear and Present Danger)

大統領の友人が惨殺され、彼がコロンビアの麻薬組織の一味であることが明らかになります。麻薬組織を撲滅すべく、CIAはコロンビアに特殊部隊を送りますが、大統領補佐官はひそかに麻薬組織と通じ、特殊部隊を見殺しにしようと画策します。ライアンを演じるのは前作に続きハリソン・フォード。1994年公開。

アクションが存分に楽しめ、駆け引きの部分も見応えがあって、私は4作中一番気に入りました。政府の陰謀に毅然と立ち向かうライアンがかっこいい。特殊部隊を率いるCIA諜報員のウイレム・デフォーがいい味出してます。

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トータル・フィアーズ (The Sum of All Fears)

ロシアに新大統領ネメロフが就任した後、テロリストがチェチェンを攻撃、さらにアメリカのボルチモアに核爆発を起こします。これにネメロフは関与していませんでしたが、アメリカはロシアからの宣戦布告と判断。両国は全面戦争の危機に直面します。2002年公開。

ライアンは、ハリソン・フォードからぐぐっと若返ってベン・アフレック。かなりチャラいライアンですが、CIA長官キャボット(モーガン・フリーマン)とのやりとりは楽しい。核で死の町と化したボルチモアを駆け回っても無傷...と相変わらず核の扱いの軽さは気になりますが、娯楽大作としておもしろかったです。

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さて、ちょうど今クリス・パイン主演で、シリーズ第5作「エージェント:ライアン」(Jack Ryan: Shadow Recruit)が公開されています。これはリブート版で特定の原作はなく、ジャック・ライアンをコンセプトとするオリジナル作品のようです。劇場は無理かもしれませんが、いつか機会があれば見てみたいです。

movie 「エージェント:ライアン」 公式サイト

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フェルディナント・フォン・シーラッハ 「コリーニ事件」

ドイツのミステリー作家、フェルディナント・フォン・シーラッハの第3作にて初めての長編小説、「コリーニ事件」(Der Fall Collini / The Collini Case)を読みました。

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シーラッハは、デビュー作の短編集、「犯罪」を読んでからの大ファン。今回は、初めての長編小説ということで、楽しみにしていました。

舞台は、2001年ベルリン。著名な実業家マイヤー氏が高級ホテルの一室で惨殺されます。逃げ隠れせず間もなく逮捕された犯人は、コリーニという名のイタリア系移民の工員、67歳。新米弁護士ライネンは事務所を開設して2日目に、ごく軽い気持ちでコリーニの国選弁護人を引き受けます。

凄惨な殺し方から、そこには強い殺意があったと思われますが、2人の接点は見つからず、またコリーニは決して動機を語ろうとしません。やがて被害者のマイヤー氏が少年時代の親友の祖父であることを知ったライネンは、いきなり初仕事で、公職と私情とのはざまで苦悩することになります...。

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はじめは比較的ゆるやかなテンポで、シーラッハはやはり短編向きの作家さんかな...?と思いながら読み進めましたが、法廷の場面に入ってからの緊迫した展開はさすが。現役の刑事弁護士でもあるシーラッハの筆は冴えわたり、ぐいぐいと引き込まれました。

コリーニは自らの凶行を認め、弁解せず、理由をすべて胸の中にしまいこんだまま、罪を潔く受け入れようとします。しかし動機を明らかにすることで、少しでも罪を軽くしようと奮闘するライネンは、ある手がかりをつかんだことで、この事件に秘められた哀しい過去を解き明かします。

コリーニが人知れず抱えてきた苦しみ、それがある法の改正によって絶望へと変わった時、おとなしい善良な市民であった彼を何かが突き動かしたのです。コリーニの行き場のない悲しみを思い、胸を衝かれました。

事件の謎そのものは、過去にもさまざまな小説が取り上げていることで、シーラッハのプロフィールを知る人にはそれほど意外性はないかもしれません。それでも、この作品が私の心をとらえてやまないのは、シーラッハが抱えているものの大きさに、思いを寄せてしまうから。

新米弁護士ライネンのまっすぐな情熱が、シーラッハの姿と重なり、重苦しい事件の中に、すがすがしい余韻を残しました。

過去に読んだシーラッハ作品の感想はこちら。
book 「犯罪」(デビュー作・短編集)
book 「罪悪」(第2作・短編集)

シーラッハのHPを見ると、すでにドイツでは5作品が出ているようです。日本でのあと2作の出版が待ち遠しいです。

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「ラッシュ/プライドと友情」

1976年のF1グランプリで壮絶なタイトル争いを繰り広げた2人のレーサー、ニキ・ラウダとジェームス・ハントのライバル関係を描いたヒューマンドラマ、「ラッシュ/プライドと友情」(Rush)を見ました。監督は「ビューティフル・マインド」「フロスト×ニクソン」のロン・ハワード。

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1970年代、F1黄金時代。フェラーリに乗るニキ・ラウダ(ダニエル・ブリュール)と、マクラーレンに乗るジェームス・ハント(クリス・ヘムズワース)は、性格もドライビングスタイルも全く違うことから何かと比較され、F3にいた頃から互いに意識し、競い合う間柄でした。

1976年のグランプリシリーズで首位を独走していたラウダは、ドイツ大会で悪天候の中コントロールを失い、炎に包まれる大事故に見舞われます。再起が危ぶまれる大怪我を負いながら、なんと42日後に復帰。入院中にじりじりと順位を上げていたハントを振り切るべく、最終戦に挑みますが...。

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予告を何度も見て楽しみにしていた作品。F1をほとんど知らない私も、ニキ・ラウダの名まえは憶えがありましたが、1976年にこんな壮絶なドラマがあったことをこの作品を見て初めて知りました。手に汗にぎる熱い戦いと、伝説の名レーサーの素顔に迫る人間ドラマを堪能しました。

オーストリア出身のラウダは、緻密な思考ととぎすまされた感覚でマシンを整備し、冷静沈着な試合運びをする職人のようなレーサー。走るコンピュータというニックネームも納得です。対するイギリス出身のハントは、天賦の才能と卓越した度胸でぐいぐいと攻める、まさに勝負師といったレーサー。

陽気で華やかで、いつも女性たちに囲まれているハントと、レーサーには珍しい、地味で物静かなラウダ。まるでタイプの違う2人ですが、ともに走ることに魅せられて、反対する家族のもとを飛び出してこの世界に入った熱血漢です。

映像ではどうしても、かっこよくて華のあるハントに目が行ってしまいますが、もの静かに見えて内に情熱を秘めた、ラウダのことばや行動の数々が不思議と心に響きました。

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ただでさえ20%の命の危険があるというF1レース。悪天候となったドイツ大会で、これ以上の危険は受け入れられないとレースの中止をよびかけるラウダに、この機にポイントを挽回したい勝負師のハントは続行を主張。結果、この大会でラウダは瀕死の重傷を負うことになります。

ラウダが入院している間に、次々と大会に出て首位のラウダを追い上げるハント。TV放映されているそのレースの模様を、ものすごい形相でにらみつけながら、苦しい治療を続けるラウダの姿は、鬼気迫るものがありました。

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ハントとラウダの関係は、友情というのとはちょっと違う気がしました。相手を徹底的にやっつけるべく、容赦をしない。時に相手を挑発し、心理的に揺さぶることも厭わない。相手が欠場すれば、それを好機と見てポイントをかせぐ...。ライバル心をむき出しにする2人は、格闘家のようにも見えました。

でも、命がけの真剣勝負をしていた2人は、誰よりもお互いを理解し、認め合っていたのだと思います。よいライバルは、自分を輝かせる鏡のような存在。交わす少ないことばの中に、百の思いを感じました。

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↑ ニキ・ラウダとジェームス・ハント (ご本人)

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オレンジアーモンドブラウニー & ハートのガトーショコラ

もうすぐバレンタインデー。最近作ったチョコレートのお菓子をご紹介します。

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大好きなWilliams Sonomaのサイトで見つけた、オレンジとアーモンドのブラウニーです。レシピはコチラ。全ての材料を半量にして15cmのスクエア型で焼きました。

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6等分して、アメリカンなミッキーのお皿でサーヴしました。見た目ではほとんどわかりませんが、オレンジの皮のすりおろしとオレンジジュース、軽くトーストして砕いたアーモンドスライスが入っています。オレンジは、国産のネーブルを使いました。

軽く泡立てた生クリームとバナナ、オレンジの皮を細く削って飾りました。一口食べると、オレンジの風味とアーモンドの香ばしさが広がって、さわやかにおいしくいただきました。

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こちらは、「フランスのママンの焼き菓子レシピ」という本を見て作ったガトーショコラです。本では円型を使っていますが、私は無印のシリコンのフラワー型を使って焼きました。こちらもすべての材料を半量にして作っています。

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粉がほとんど入らない柔らかいケーキなので、型から出すのが難しい。私はいったん別の器に逆さまに出してから、このお皿に逆さまに移しました。底がはずせるスプリングフォームを使った方が簡単ですね。

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それでもどうしてもフラワー型を使いたかったのは...6等分にカットすると、ちょうどハート形になるから。上から軽く粉砂糖をふるって、生クリームとバナナを添えました。

粉がほとんど入らないのでかろうじて原型をとどめているといった感じで、中は生チョコのようにとろり~としています。チョコレートのおいしさがたっぷりと楽しめるケーキです。

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甘いのが苦手な方は、ヨーグルト・パンナコッタはいかがでしょうか。これもWilliams Sonomaのサイトから。レシピはコチラです。

生クリームの代わりにヨーグルトを使ったヘルシーなパンナコッタ。ゼラチンが少なく、とろとろに柔らかく仕上がります。上に刻んだいちごを飾りましたが、いちごをハート形にしてもいいですね。

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フラワーバレンタインはいかがでしょう。赤・ピンク・白のバレンタインカラーのお花を使って、ラウンドのアレンジメントを作ってみました。一足先に春を迎えるような、スイートな気分を楽しんでいます。

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「ウルフ・オブ・ウォールストリート」

レオナルド・ディカプリオ、マーティン・スコセッシ監督の5度目のタッグとなる映画、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」(The Wolf of Wall Street)を見ました。1980~90年代にウォール街で大暴れしていた実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートのセンセーショナルな半生を描きます。

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ジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)は22歳でウォール街の投資銀行に入るも、間もなく株価大暴落により倒産。その後転職したペニー株を扱う小さな投資会社で巧みな話術で人々を惹きつけ、たちまち頭角を現したジョーダンは、26歳で証券会社を設立します。

詐欺まがいのあこぎな商売で急成長し、年収4900万ドルを得るほどに成功したジョーダンは、浪費の限りを尽くした破天荒なふるまいに「ウォール街の狼」とよばれるようになりますが、数々の違法行為に、FBIに追われる身となり...。

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伝説の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの回想録を映像化した、実話に基づくドラマ。といっても、金融業界を舞台にしたシリアスな展開はなく、ジョーダンと彼を取り巻く人々の尋常ならざる狂乱が、3時間ノンストップで描かれます。

その徹底ぶりはあきれるほどで、R18+も納得のお下劣さですが^^; これほどひどい主人公であるにもかかわらず、ディカプリオが演じると人間味があって、魅力的に見えてしまうのが不思議。お勧めしにくい作品ですが、レオファンとしては大いに楽しめました。

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序盤で小さな投資会社に転職したジョーダンが、電話一本で客を丸め込み、ペニー株を大量に売りつけることに成功する場面から、もうノックアウトされました。その後 独立してから、ものすごい吸引力でまわりを惹きつけていくジョーダンは、まるで教祖のような存在に見えてきます。

ジョーダンにだまされ、損したお客も相当いたと思いますが、作品ではそうしたネガティブな面が描かれることはありません。監督もディカプリオも、これは拝金主義に警鐘を鳴らす作品とおっしゃっていた気がしますが、う~ん、はたしてそうでしょうか?(笑)

やっていることがめちゃくちゃで逮捕はされるものの、一向に懲りず、その後も自叙伝や講演でしたたかに生きるジョーダンを見ていると、決してそうとは思えないのですが、これは監督ならではのアンチテーゼの表現なのかもしれませんね。

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ジョーダンが声をかけていっしょに証券会社を立ち上げたメンバーは、もともと社会のはみだし者といっていい人たち。しかしジョーダンは成功したのちも彼らを重用し、彼らもまたその期待に応えます。

義理人情に厚く、強い絆で結ばれた彼らを見ているうちに、同じスコセッシ監督の「グッドフェローズ」を思い出しました。彼らのつながりはまさしくファミリーであり、なるほどマフィアのようなものなのかもしれないな...と思いました。

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それにしても、おいくつになられても、こういう映画が撮れるスコセッシ監督はほんとうにすごい。そしてその期待に応えられるディカプリオもすばらしい。

相棒のジョナ・ヒル、妻役のマーゴット・ロビー、小さな役ながら圧倒的な存在感を示すマシュー・マコノヒー、スイスのにやけたバンカーに「アーティスト」のジャン・ディジャルジャン、また3人もの映画監督が俳優として出演し、このお祭り映画を盛り上げていました。

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お茶の水散策

神保町で映画を見た後、久しぶりにお茶の水界隈をぶらぶらしました。

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まずは、クラシックな佇まいがすてきな山の上ホテルの天ぷらの名店、「山の上」でお昼をいただくことに。ビールでのどを潤しつつ、自家製の梅ちりめんをつまんでいると、ほどなく揚げたての香ばしい天丼が運ばれてきました。海老やきすのほか、小海老がたっぷり入ったかきあげものっています。

さくさくと軽やかな口当たり、甘辛だれがほどよくからみ、とてもおいしかったです。このほか、珍しいうにの天ぷらを追加でお願いしました。外はさくっ、中はとろり。生うにの食感を残しながらほの温かく、至福のおいしさでした。

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食事のあとは、小道を抜けながら御茶ノ水駅の方へぶらぶらと。このあたりの明治大学も駿台予備校も、ピカピカの新校舎になっていてびっくり。時の流れを感じました。お茶の水橋を渡って東京医科歯科大の横を通り、神田明神を訪れました。

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少し遅めの初もうででしょうか。参拝の方たちがおおぜいいらして、それはそれはにぎわっていました。1300年の歴史があるという神田明神。江戸時代に江戸総鎮守となり、現在は、神田、日本橋をはじめ、このあたりの108の町々の総氏神様となっているそうです。

人々の熱気に押されるようにして境内を出て、次に向かいの湯島聖堂を訪れました。

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(左)大成殿 (右)孔子像

もとは徳川5代将軍綱吉によって建てられた孔子廟で、後に幕府直轄の昌平坂学問所となりました。日本の近代教育の礎となった場所です。現在は湯島天神とならぶ学問の神様として祀られ、また伝統をくんで、論語や漢文など中国古典文学の講座が開かれているようです。

この後、聖橋を渡って、ニコライ堂に向かいました。ちなみに聖橋とは、湯島聖堂とニコライ堂という2つの聖堂を結ぶ橋というところから名付けられています。

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ここはロシアから伝わった正教会の、日本最大の聖堂です。ロシアの建築家シチュールポフの原案をもとにジョサイア・コンドルが設計して建てられた、日本で初めてのビザンチン様式の教会建築です。内部は金が施され、正教会らしい重々しい装飾でした。

最後に、御茶ノ水駅前に昨年オープンしたオフィスビル、ソラシティワテラスをのぞいてみました。(上の写真で、ニコライ堂の背後にそびえる2つのビルです)

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前は何だったっけ...?と思ったら、日立本社の跡地なのですね。オフィスビルということで、店舗はレストランやカフェ、コンビニ...といったところですが、ソラシティの中にあるお茶ナビゲートというインフォメーションセンターがなかなか楽しかったです。

ワテラスの広場にはマルシェがオープンしていました。

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ジャムは自分でも作るのに、おいしいとつい買ってしまいます。ジャム屋さんが、最後だからと即席漬けの素をおまけにくださいました。このほか、お味噌やお豆、乾物...と楽しいお買いものになりました。

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