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2014年6月

MOOCで学ぶ

MOOC(ムーク)をご存知ですか...? Massive Open Online Courses(大規模公開オンライン講座)の略で、大学の授業をインターネットを使って無料で受講することができるものです。もとはアメリカの大学ではじまった取り組みですが、この春から日本版のJMOOCがスタートしました。

おもしろそうだったので私も早速登録、スタート時の講座ラインナップから理系寄りの「インターネット」のクラスを受講しました。講師は日本におけるインターネットの第一人者、慶応大学の村井淳先生です。

10分ほどにまとめられた動画による講義を一週間に約10本視聴して、1週間ごとに課題(選択式のテスト)を提出。このほか、中間課題、最終課題があり、トータルで70%以上取ると修了証がもらえます。期間は約1ヶ月。(講座によってはレポートやディスカッションがあります)

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内容は、歴史にはじまり、技術的なロジック、組織、問題と解決、今後の課題など。わかったつもりになっていたインターネットについて、系統的に学ぶことができました。提出課題は選択式とはいえ意外と骨があるので、よく調べて熟考し、クリックする時には「黒ひげ危機一発」のようなスリルを味わいました。^^

中間課題でどうしても解き方がわからない問題があって困ったな...と何気なくクラスの掲示板をのぞいたら、私と同じところでつまづいた人たちが質問していて、それに対して他の方が手とり足とり、どう考えたらいいか、ていねいに説明してくださっていたのです。(答えそのものを書くことはNG)

それをもとに解いていくと、無事に答えを導くことができました。ヽ(´▽`)/ 頭の中で何かがカチッと音を立ててはまる快感を味わったのは、ほんとうに久しぶり。感動しました。(ある方はアハ体験と書かれていました。^^)

先日、最終課題をすべて終え、基準を無事クリアしました。楽しかったので、今度は別の講座を受けてみよう、と早速申し込んだところです。無理のないペースで続けられたらと思います。

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ちょうど先週の日経に、日本版MOOCに関する記事がありました。(コチラ) それによると、開設2ヶ月で受講登録は約6万人に達し、なかなか評判もよさそう。新たな学びの場として受講者のみならず、大学側にも刺激となっているようです。

(画像は内容と関係ないですが^^; Williams Sonomaのサイトから)

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GRILL BURGER CLUB SASA &T-SITEで遊ぶ

試験が終わった家族を誘って、お昼にグルメハンバーガーを食べに行きました。代官山駅から歩いて30秒、駅からも見える「GRILL BURGER CLUB SASA」(グリルバーガークラブ ササ)さんです。

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2組のお客様が待っていましたが、ほどなくして明るくてきぱきとした店員さんが案内してくださいました。クリーム色の壁にダークウッドのテーブルと椅子。趣のあるクラシックなアメリカンダイナーといった感じのインテリアに心が弾みます。

10種類ほどあるハンバーガーは、それぞれスモール、レギュラー、ラージと3つの大きさが選べます。私はふだんはアボカドバーガーにすることが多いですが、メニューを見たら、洋梨がのったラ・フランスバーガーというのが気になって...。

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迷いましたが、結局6月限定の「生ハムとパプリカマリネバーガー」にしました。^^ 肉汁があふれるのでこぼれないよう、紙のバッグにはさんで、かぷっといただきます。最初のひと口で、まずバンのおいしさに感動しました。弾力があって全粒粉のぷちぷちが香ばしい。

100%和牛パティと生ハム、2種類のお肉の旨みが複雑なコンビネーションを生み出して、とてもおいしかったです。ケチャップをつけていただくフレンチフライとピクルスも最高でした。

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(左)がっつりと定番のベーコンチーズバーガー。 (右)グリルドマッシュルームバーガーは、3種類のきのことゴーダチーズがのっています。どちらもおいしそう♪

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おなかがいっぱいになったところで、ぶらぶらと蔦屋書店のあるT-SITEへ。ここの書店は、人文系の本や専門書はそれほどありませんが、食、旅、音楽、アート、デザインなどの本が充実していて、見ていて楽しい。

各テーマにあわせて、本だけでなく関連雑貨などもいっしょに展示、販売されているのが斬新。興味の幅が広がります。好奇心を刺激する大人の遊び空間です。

お買い物をしたら、DVDとCDの無料レンタルクーポンをいただいたので、中にあるレンタルショップで借りていきました。返却は専用バッグに入れて、郵便ポストに投函すればいいそうです。ソフトバンクのショップがあったのでついでに用事もすませて、満足、満足でした。

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この日買ったものいろいろ。手前のブッククリップはお料理の本用に。

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ブックスタンドのようにかさばらないし、人の形になっているのがユーモラス。早速キッチンで愛用しています。

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「ノボさん」「安部公房とわたし」

今月読んだ本から、作家に関する2冊をまとめて書き留めておきます。

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伊集院 静 「ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石

「坂の上の雲」を読んでから俳人・正岡子規の大らかでまっすぐな人柄に魅了され、これまでも企画展に足を運んだりして子規の人生を追いかけてきました。タイトルのノボさんは、子規の愛称。彼の幼名は升(のぼる)といい、家族や故郷松山の友人たちからノボさんとよばれ、愛されてきました。

子規の生涯については、「坂の上の雲」ですでに知っていることも多かったですが、この本では、「坂の上~」ではあまり触れられていなかった、東京大学予備門の同窓生 夏目漱石との友情を軸に書かれていて、子規の新たな魅力に触れることができました。

誰もが知る秀才で、近づきがたい雰囲気をまとった漱石と、文学とべーすぼーるに熱中し、食いしん坊でいつも友人たちに囲まれていた子規。タイプはまったく違うもののそれぞれに自分の世界を持っていた二人が、落語がきっかけで意気投合し、仲良くなったというのがおもしろい。

多くを語らなくとも、二人の何気ない会話や、手紙のやりとりから、お互いを認め、慕い、また何かと心にかける様子が伝わってきて、その友情に胸が熱くなりました。特にロンドンに留学することになった漱石が、結核で療養する子規を最後に見舞う場面は心に残りました。

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山口果林 「安部公房とわたし

今年一番衝撃を受けた本です。いわゆる暴露本ではありますが、それほど嫌悪を覚えなかったのは、著者があまり感情的にならずに、安部公房という昭和を代表する大作家の知られざる一面を淡々と描いていて、貴重な文学的資料として受け止められたからかもしれません。

また、この本は山口果林という女優の自伝でもあり、女性の生き方、女優という仕事を知る上でも興味深く読めました。努力家で勉強家でもある果林さんの文章は、内容の衝撃もさることながら、読み手を惹きつける魅力がありました。かなりのメモ魔でもあったようで、記録の正確さ、細密さには凄みも感じました。

2年前に、安倍公房氏の娘、ねりさんが「安部公房伝」という手記を出されたそうですが、そこでは、果林さんのことにはまったく触れられていないそうです。そんないきさつから、果林さんはご自身が生きた証として、この本を出されたのかもしれません。ねりさんの本とあわせて読むと、おもしろいかも...。

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鎌倉野菜を楽しむ

世界報道写真展を見たあと、この日はとっても暑かったので、ビヤステーション恵比寿で軽くビールを飲んでいくことに。^^

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恵比寿ガーデンプレイスはヱビスビール誕生の地。こちらのお店にはブリューワリーの設備があり、できたてほやほやのビールが楽しめます。ヴァイスブルスト(白ソーセージ)とサラダをつまみながら、ぐぐっとおいしくいただきました。

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この日はマルシェもあったので、のぞいてきました。カラフルな野菜に惹かれて、鎌倉野菜の農家さんから、スイスチャード、なす、にんじん、4色のプチトマトを買いました。

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最近よく耳にする鎌倉野菜。京野菜のように特別な品種があるわけでなく、鎌倉の農家さんが育て、直売する野菜をいうそうです。ひとつの畑で、多くの種類の野菜を少しずついろいろ、手をかけて育てているのが特徴で、めずらしい野菜も多いとか。シェフたちも注目しているブランド野菜です。

この日買った鎌倉野菜は、早速あれこれ作っておいしくいただきました。

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かじきと新じゃがいも、カラフルプチトマトのハーブ焼き マリネしたかじきと新じゃがいも、プチトマトを耐熱の器に重ねて塩こしょう、オリーブ油をかけてタイムの枝をのせてオーブンで焼きました。

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(左)なすの揚げびたし ピリ辛しっかりした味付けで、暑い夏にもごはんが進みます。細切りの大葉をたっぷりのせて。 (右)キャロットラペ にんじんのマリネです。常備菜にぴったり。

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この日は鶏胸肉のハーブグリルを作りました。焼きあがったお肉を裂いてスイスチャードにのせ、上からドレッシングをかけます。キャロットラペを添えていただきました。

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シーザーサラダ 水に放ってぱりっとさせたスイスチャードと、ガーリックソテーにしたエリンギを、粒マスタード、すりおろしたチーズを混ぜたドレッシングであえました。

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東京都写真美術館 「世界報道写真展2014」

東京都写真美術館で開催されている「世界報道写真展2014」(~8月3日まで)を見に行きました。昨年一年間に撮影された写真を対象とする「世界報道写真コンテスト」の受賞作品から、9部門約140点が展示されています。

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毎年、紛争地域や、世界各地の深刻な問題をテーマにした写真が多く取り上げられる本展。衝撃的な写真も多いですが、私にとっては世界で今、何が起こっているのか、視覚的に知り得る貴重な機会となっています。

今年もそうした作品と向き合うべく覚悟していましたが、例年に比べると、いくぶんマイルドだったように思いました。だからといって昨年が平和だったわけではなく、写真の奥に見える背景について、考えさせられる作品が多かったです。

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大賞となったのは、アメリカの写真家ジョン・スタンマイヤー氏の作品です。アフリカ、ジブチの夜の海岸で、隣国ソマリアの安価な電波をとらえて、母国の家族と携帯電話で連絡を取ろうとする出稼ぎ労働者たちの姿を写しています。

一見、過去の大賞作品のような衝撃はありませんが、貧困、グローバリゼーション、テクノロジーと、現代を読み解くさまざまなテーマが見えてきます。ジブチは、アフリカからヨーロッパ、中東に出稼ぎに出る人たちの中継地となっているそうです。

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昨年亡くなった南アフリカのマンデラ元大統領。首都プレトリアの大統領府に遺体が安置され、最後のお別れに訪れる市民たちが長い列を作りました。写真は最終日になっても間に合わず、落胆している女性の姿です。

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シリア紛争によって国外に追われた難民の数は実に240万人にのぼりますが、そのうち18000人分の定住先しか確保できていない状況です。写真は、ブルガリアの廃校の体育館に設けられた、仮設避難所の様子です。

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テクノロジーの発達で世界はますますグローバルになっているといわれます。その一方で、(ジャングルの奥地や孤島に住む特定の部族ではなく)外界と接触を持たず、静かに暮らす人々を追った作品が目立ち、印象に残りました。

写真はロシアやウクライナで隠遁生活を送っている人々を写した一連の作品のひとつです。この他にも、ルーマニアで何世紀も変わらない自給自足の生活を送っている人々、オーストリアの孤立した小さな集落で生きる人々がそれぞれ紹介されていて、意外な発見がありました。

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自然やスポーツをテーマにした作品は、安らぎと感動を与えてくれました。写真はコンゴの森に住むボノボという動物。チンパンジーの仲間で、知性が高く、人間にもっとも近い猿といわれているそうです。愛くるしい表情の数々に心和みました。

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フランスで行われる犬ぞりレースの世界大会を空から写した作品。報道写真というよりアートのような美しさに心奪われました。

今年の受賞作品は、こちらのサイトで見ることができます。
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また、過去の感想はこちら。
pencil 世界報道写真展2013
pencil 世界報道写真展2012
pencil 世界報道写真展2011

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「欲望という名の電車」「セレブリティ」

公開中の「ブルージャスミン」に関連して、2つの作品を見ました。

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欲望という名の電車」(A Streetcar Named Desire)

ウッディ・アレンは言及していませんが、批評家の間で「ブルージャスミン」がテネシー・ウィリアムスの戯曲「欲望という名の電車」と比較されていると知って見てみました。ヴィヴィアン・リー、マーロン・ブランドらが共演する1951年の映画です。

南部の大農園に生まれるも、その後落ちぶれて一文無しになったブランチ(ヴィヴィアン・リー)は、かつて家を飛び出し、今はニューオーリンズで粗野な工員の夫(マーロン・ブランド)と暮らす妹のステラ(キム・ハンター)をたよって、身を寄せます。

オープニングの不穏な音楽にサスペンスムードがかきたてられ、どきどき期待が高まりました。ニューオーリンズに着いたブランチが、欲望通り行きの路面電車に乗る場面で、アレンがブルージャスミンの舞台をサンフランシスコにした理由がはっきりわかりました。

この作品、ブルージャスミンと併せて見ると、おもしろさが倍増します。ウッディ・アレンとテネシー・ウィリアムス、2つの才能の競演を堪能しました。ブルージャスミンとの違いでいえば、ブランチとステラはほんとうの姉妹だいうこと。お互いを心から愛し、いたわりあう存在です。

そして、マーロン・ブランドの存在感に圧倒されました。この作品では汗じみのついたTシャツが、スタンリーの肉体的魅力と粗暴さをみごとに表現していますが、Wikipediaによると、この作品によって、それまで下着とされていたTシャツが普段着として定着し、若者たちの間で広まるきっかけとなったのだそうです。

「ブルージャスミン」は、アレンのシニカルな笑いが、ヒロインの深刻な状況をユーモアに包み、見る者の気持ちをやわらげてくれましたが、その点、「欲望という名の電車」には容赦がありません。ヒロインが抱える秘密の重さといい、より救いがない展開です。

これは女性が男性に頼らなければ生きていけなかった時代の悲劇なのかもしれない...と思いました。そういう意味では今を生きるジャスミンも、古いタイプの女性なのかもしれません。

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セレブリティ」(Celebrity)

ウッディ・アレン監督が、ある離婚した夫婦を軸に、ニューヨークのセレブリティたちの姿をブラックユーモアたっぷりに描いたコメディ。1998年公開のモノクロ作品です。

高校の同窓会に出席して生き方を変えたくなった芸能記者のリー(ケネス・ブラナー)は長年連れ添ったロビン(ジュディ・デイヴィス)と離婚。脚本家、小説家として次々と有名人たちと接触するも、振り回されるだけで相手にされません。

一方、離婚されたロビンは最初は落ち込み精神を病みますが、ふとしたきっかけでTVレポーターに抜擢されて成功し、再婚して幸せを手にします...。

いつまでもふらふらと落ち着かず、新進のモデルや女優のあとを追いかけてばかりいる最低男のリー(ウッディ・アレンが自らを投影した役どころらしい)が、思い切りむかむかさせてくれたおかげで^^ 最後の結末にすっきりしました。

ウィノラ・ライダー、シャーリーズ・セロンら、豪華オールスターキャストが出演。タイタニックでブレイクして、連日のように乱痴気騒ぎを起こしていた頃のレオナルド・ディカプリオが、自身をモデルにしたお騒がせ俳優を演じ、楽しませてくれます。

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カフェ・カイラ風パンケーキ &最近のあれこれ

先日、ノルウェーまだ~むさんがご紹介されていた「カフェ・カイラ」のハワイアン・パンケーキ。食べた~い!でも並ぶのはたいへんそう...ということで、せめて気分だけでも味わいたくて、家でまねして作ってみました。

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パンケーキを焼いたら2枚を少し重ねて並べ、上にバナナ、いちご、ブルーベリーをたっぷりのせて、軽く泡立てた生クリームを添えました。上から粉砂糖をふるい、メイプルシロップをかけていただきます。

お写真の記憶をたよりに作りましたが、まあまあそれらしくできた...かな? ほんとうはお店みたいに、ランの花があるといいですが。^^ フルーツたっぷりで、おなかもいっぱいになりましたが、とてもおいしくいただきました。お店のパンケーキもいつか食べてみたいです。

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これは別の日、バナナ・チョコチップパンケーキを作りました。写真ではわかりませんが、パンケーキの生地をフライパンに流したらチョコチップを散らして片面を焼き、そのあとひっくり返してもう片面を焼いています。お皿にのせてバナナのスライスと粉砂糖で飾り、メイプルシロップをかけていただきました。

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この日はココナッツスコーンを焼きました。生地にココナッツパウダーを混ぜて焼き、さくさくした食感とトロピカルな風合いを楽しみました。クロテッドクリームの代わりにクリームチーズ、そしてオレンジマーマレードを添えて。出始めのスイカとともにいただきました。

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しばらく梅雨寒の日が続いていたので、半袖/袖なしの上にはおれるカーディガンを買いました。

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色は何にでも合わせやすい白で、ボレロ丈、七分袖とコンパクト。

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暑くなったら、くるくる~と小さくたたんで、バッグの中にしまえます。最近は一日の間で暑くなったり、寒くなったり、晴れたり、雷雨がきたり、とめまぐるしく天候が変わるので、レインコートも傘も、たたんでバッグにしまえるものを愛用しています。

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紫陽花のきれいな季節ですが、芍薬の季節でもありますね。華やかさがあって大好きなお花のひとつです。もとはアジアのお花ですが、最近はピオニーとよばれ、洋花と相性のいい品種も増えてきました。ピンク&オレンジで鮮やかに、梅雨の気分を吹き飛ばしています。

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「グランド・ブダペスト・ホテル」

ウェス・アンダーソン監督の最新作、「グランド・ブダペスト・ホテル」(The Grand Budapest Hotel)を見ました。東欧のゴージャスなホテルを舞台に繰り広げられるコミカルなミステリー。ヨーロッパテイストあふれるアートな映像が魅力です。

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1968年、東欧の(架空の国)ズブロフカ共和国にある寂れたホテルを訪れた若き作家(ジュード・ロウ)は、オーナーのゼロ・ムスタファ(F・マーレイ・エイブラハム)から驚きの冒険譚を聞きます。

このグランド・ブダペスト・ホテルが栄華を極めた1932年、客から絶大な人気を誇るムッシュ・グスタヴ(レイフ・ファインズ)というコンシェルジュがいました。しかし常連客のマダムD(ティルダ・スウィントン)が殺され、遺言で貴重な絵画を贈られたグスタヴは容疑者となってしまいます。

グスタヴと、彼を師と仰ぐベルボーイのゼロ(トニー・レヴォロリ)は、ゼロのフィアンセ(シアーシャ・ローナン)やコンシェルジュの秘密結社の力を借りて、汚名を晴らすべく真相解明に乗り出します...。

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スチールや予告映像で見たビジュアルがなんとも魅力的で、大好きなレイフ・ファインズが主演...ということで気になっていた作品。冒頭、登場人物が観客に向かって話しかけるのはウッディ・アレンの作品によくあるスタイルですが、真正面を向いているのが目を引きました。

気がつけば、どのシーンも正面から撮られていて、舞台作品を見ているような、ドールハウスを横から見ているような、不思議な感覚にとらわれます。あえて視点を固定することで、紙芝居や人形劇で見る昔々の物語といった雰囲気を表現しているのかな?と思いながら見ました。

カメラワークだけでなく、色彩も独特の感性にあふれています。砂糖菓子のようなホテルのピンクの外観、時代がかったゴージャスなインテリア、真っ赤なエレベーターにパープルの制服、おもちゃのようなケーブルカー。

パステルカラーのお菓子屋さんに、雪がしんしんと降り積もる冬山。色彩に乏しい刑務所さえもアンダーソン監督の手にかかるとおしゃれな空間に見えてきます。チロル風あり、ロシア民謡風ありの音楽は、ヨーロッパのどこか、という無国籍な雰囲気を盛り上げます。

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お話もかわいらしいですが、時々どきっとするような残酷な描写があるところがヨーロッパの童話のようでもあります。「アメリ」や「マリー・アントワネット」、「タイピスト!」を思い出すガールズ・テイスト。パティシエのアガサの作るお菓子や、グスタヴ愛用のコロンなど、小道具のひとつひとつにわくわくしました。

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KILO SHOP TOKYO

駒沢通りの五本木交差点近く、東横線の高架下にオープンしたパリ発の古着屋さん、「KILO SHOP TOKYO」(キロショップ東京)をのぞいてきました。ヴィンテージの量り売りというユニークなアイデアで、ヨーロッパで人気を集めた古着屋さんの日本一号店です。

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(画像お借りしました)

大人になってからファッションはすっかりコンサバティブになりましたが、学生時代は古着やアンティークが好きで、よく同じ古着好きの友人と、渋谷~原宿~青山と古着屋さんめぐりをしていました。

実際には、アクセサリーなどにちょこっと取り入れる程度でしたが見るのは大好き。その友人とロンドンで古着屋めぐりをしたのも懐かしい思い出です。今は古着屋さんに行くことはなくなりましたが、インテリアや雑貨など、アンティークが好きなのは、当時の名残かもしれません。

そんなわけでちょっと触手が動いて足を運んでみましたが、一歩入ったとたんに学生時代にタイムスリップしたような懐かしい気持ちでいっぱいになりました。入口にはトリコロールに色分けされたヴィンテージのTシャツが山積みにディスプレイされていて、パリの空気を運んできます。

店内は左右に男女別、さらにテイストごとに分類されていて見やすかったです。開店したばかりというのもあるのでしょうが、品揃えが豊富で状態もパーフェクトでした。おもしろいのは洋服に値札はなく、代わりに売り場に置かれた秤で重さを量ると、値段がわかるというしくみです。

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昔の血が騒いで?つい買ってしまいました。試着しませんでしたがサイズぴったり。2点でなんと約1000円です。フランスらしくどちらもウエストをしぼったデザインで、シルエットがきれいでした。右は私には初めての色で、写真よりグリーンがかっていますが、肌の色がきれいに見えて気に入りました。

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1階はSTREAMER COFFEE COMPANY(ストリーマーコーヒーカンパニー)。ラテアートの世界チャンピオン、澤田洋史さんがプロデュースするカフェです。20人くらい並んでいたのでこの日はあきらめましたが、そのうちトライしてみようと思います。

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おまけ...きれいな紫陽花にパチリ。

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「X-MEN: フューチャー&パスト」

映画の日と重なった週末、アメコミ好きの家族とシリーズ最新作、「XーMEN: フューチャー&パスト」(X-Men: Days of Future Past)を見てきました。

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2023年、かつてトラスク博士が開発したロボット センチネルが暴走し、地球は壊滅へと向かっていました。そこで、プロフェッサーXは宿敵マグニートーと協力し、透過能力のあるキティの力を借りて、ウルヴァリンの精神を1973年に送り込みます。

ウルヴァリンの使命は、ことの発端となったミスティークによるトラスク暗殺を食い止め、センチネル開発を阻止すること。ベトナム戦争で多くの仲間を失い、失意の底にいたプロフェッサーXに会ったウルヴァリンは、囚われの身となっていたマグニートーを救い出し...。

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X-MENシリーズのファンではないですが、アメイジング・スパイダーマン2のエンドロールのあとに見た予告映像がかっこよかったので、ちょっと興味がわいてきて鑑賞。コアなファンではないので、???という展開もあり、正直ノリきれないところもありましたが、アクションと映像は大迫力で、それなりに楽しめました。

2023年と1973年が複雑に絡み合うストーリー展開はスリリングですが、過去と未来とで名前が変わるし、演じる人も変わるしで、頭の中はこんがらがるし、おまけに笑いどころもよくわからなくて...(´・ω・`)ショボーン

あとから家族に教えてもらって、ようやくなんとなくキャッチアップしましたが、映画を見ている時に笑えなかったのがくやしい~。これは改めてリベンジしなくては。(笑)

一応、「X-MEN: ファースト・ジェネレーション」は見ているので、その時のキャストはわかるのですが、「X-MEN: ファイナル・ディシジョン」の続編でもあるので(2023年と1973年が同時進行するので)知らないミュータントもたくさん出ていました。

新旧作のミュータントがずらり勢揃いというのも、旧作を監督したシンガー監督だからこそ実現したのかもしれませんね。ミュータントがそれぞれの能力を使って入り乱れて戦う場面は、まさにビデオゲームの世界みたい。

主役はウルヴァリンですが、今回なんといってもジェニファー・ローレンス演じるミスティークが大活躍でした。アクションが決まって、かっこよかった! 体にぴったりしたブルーのラバースーツ?は、セクシーというより格闘技の選手みたいで迫力ありました。

エンドロールのあとには、2016年公開の次回作Apocalypseの予告。まだまだ先ですが、気になります。

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目黒区美術館「マルク・シャガール」展 &ミュージアム・コンサート

目黒区美術館で開催中の「マルク・シャガール 版画の奇跡 ∞ 無限大の色彩」展(~6月8日まで)を見に行きました。20世紀を代表するフランスの画家シャガールの、版画の魅力にせまる作品展です。

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シャガールが描くファンタジーの世界が大好きなので、楽しみにしていた本展。目黒川沿いの青葉茂れる桜並木の下を、ぶらり歩いて訪れました。

今回展示されているのは、「ダフニスとクロエ」の挿絵として制作された多色刷りのリトグラフ全42点、自作の詩を添えたカラーとモノクロのリトグラフ作品集「サーカス」の全38点、そして初期に制作されたエッチングの傑作「死せる魂」全96点など。どれもシャガールの代表的な版画作品です。

シャガールの「サーカス」はいつ見ても心踊る大好きなモチーフですし、ロシアの文豪ゴーゴリの「死せる魂」の挿絵はロシア出身のシャガールならではの視点が感じられ興味深く見ましたが、今回は特に「ダフニスとクロエ」に描かれる物語の世界に魅了されました。

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「フィレーターズの果樹園」(「ダフニスとクロエ」より)

「ダフニスとクロエ」は古代ギリシアの詩人ロンゴスが書いた恋愛物語。ラヴェルのバレエ音楽をはじめ、美術、文学など、さまざまな分野にテーマを与えていますが、シャガールは出版者テリアードからの依頼で、この物語にリトグラフによる世にも美しい挿絵を提供しました。

水彩画で描かれた下絵をもとに、20色もの版を重ねて作ったという作品は、色の濃淡やデリケートな重なり合いによって、無限の色彩が生み出されています。奥行や陰影までみごとに表現されていて、その精巧なタッチと色彩の美しさに息を呑みました。

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「ニンフたちの洞穴での婚礼の祝宴」(「ダフニスとクロエ」より)

そして、作品の中に表現される物語の豊かさに引き込まれました。私は、三島由紀夫が「ダフニスとクロエ」に着想を得て書いたという「潮騒」を思い浮かべながら鑑賞しましたが、牧歌的な美しさや愛することの喜び、そして生命讃歌が伝わってきました。

擬人化された動物の姿や、異なる時間のできごとがいっしょに描かれている様子は、子供の絵本のようでもあるし、ちょっぴり漫画チックにも感じられます。愛らしいイラストに、思わず顔がほころびました。

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この日はシャガールをイメージしたミュージアム・コンサートもあると知り、事前にチケットをとって楽しみにしていました。ピアノ(江藤直子さん)、アコーディオン(大口俊輔さん)、タップダンス(村田正樹さん)というちょっと風変わりな組み合わせに、わくわく期待が高まります。

アコーディオンと聞いて、なんとなくミュゼット(パリのカフェ音楽)を想像していましたが、ちょっと違いました。シャガールと同時代に生き、親交もあったというプーランクやエリック・サティ、それからフランス6人組のひとりミヨーの音楽や、ヨーロピアン・ジャズのジャンゴ・ラインハルトなど。

江藤さんと大口さんのオリジナル曲も絵画的な雰囲気があってすてきでした。ピアノとアコーディオンに、おもちゃのピアノまで飛び出して。タップダンスやパントマイム、はたまたサティの作った詩の朗読を組み合わせたコンサートは、実験的おもしろさがあって楽しかったです。

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