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「ノボさん」「安部公房とわたし」

今月読んだ本から、作家に関する2冊をまとめて書き留めておきます。

Book_4_2

伊集院 静 「ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石

「坂の上の雲」を読んでから俳人・正岡子規の大らかでまっすぐな人柄に魅了され、これまでも企画展に足を運んだりして子規の人生を追いかけてきました。タイトルのノボさんは、子規の愛称。彼の幼名は升(のぼる)といい、家族や故郷松山の友人たちからノボさんとよばれ、愛されてきました。

子規の生涯については、「坂の上の雲」ですでに知っていることも多かったですが、この本では、「坂の上~」ではあまり触れられていなかった、東京大学予備門の同窓生 夏目漱石との友情を軸に書かれていて、子規の新たな魅力に触れることができました。

誰もが知る秀才で、近づきがたい雰囲気をまとった漱石と、文学とべーすぼーるに熱中し、食いしん坊でいつも友人たちに囲まれていた子規。タイプはまったく違うもののそれぞれに自分の世界を持っていた二人が、落語がきっかけで意気投合し、仲良くなったというのがおもしろい。

多くを語らなくとも、二人の何気ない会話や、手紙のやりとりから、お互いを認め、慕い、また何かと心にかける様子が伝わってきて、その友情に胸が熱くなりました。特にロンドンに留学することになった漱石が、結核で療養する子規を最後に見舞う場面は心に残りました。

Book_5

山口果林 「安部公房とわたし

今年一番衝撃を受けた本です。いわゆる暴露本ではありますが、それほど嫌悪を覚えなかったのは、著者があまり感情的にならずに、安部公房という昭和を代表する大作家の知られざる一面を淡々と描いていて、貴重な文学的資料として受け止められたからかもしれません。

また、この本は山口果林という女優の自伝でもあり、女性の生き方、女優という仕事を知る上でも興味深く読めました。努力家で勉強家でもある果林さんの文章は、内容の衝撃もさることながら、読み手を惹きつける魅力がありました。かなりのメモ魔でもあったようで、記録の正確さ、細密さには凄みも感じました。

2年前に、安倍公房氏の娘、ねりさんが「安部公房伝」という手記を出されたそうですが、そこでは、果林さんのことにはまったく触れられていないそうです。そんないきさつから、果林さんはご自身が生きた証として、この本を出されたのかもしれません。ねりさんの本とあわせて読むと、おもしろいかも...。

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コメント

初めまして。

ノルウェー暮らし・イン・原宿 様のブログから来ました。

私も映画ブログをやっておりまして、よろしければ相互リンクしませんか?^^
よろしくお願い致します。

◆サイト名:映画の感想.com
◆URL:http://eigakansou.com/

投稿: 牧本 遥 | 2014年6月27日 (金) 01時54分

☆ 牧本遥さま ☆
はじめまして。
まだ~むさんのところから来てくださったのですね。
コメントありがとうございます。

リンクの件、了解しました。
これからもよろしくお願いします。

投稿: ☆ 牧本遥さま ☆ | 2014年6月27日 (金) 16時58分

管理人様

相互リンクの件、ありがとうございます^^
こちらもリンクのほう以下に載せておきました。

http://eigakansou.com/sogolink


今後共よろしくお願い致します

投稿: 牧本 遥 | 2014年6月27日 (金) 21時33分

☆ 牧本 遥さま ☆
こんにちは。
素早いご対応、ありがとうございます。

これからもどうぞよろしくお願いします☆

投稿: ☆ 牧本 遥さま ☆ | 2014年6月28日 (土) 17時38分

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