« カフェ・カイラ風パンケーキ &最近のあれこれ | トップページ | 東京都写真美術館 「世界報道写真展2014」 »

「欲望という名の電車」「セレブリティ」

公開中の「ブルージャスミン」に関連して、2つの作品を見ました。

A_streetcar_named_desire_3_2

欲望という名の電車」(A Streetcar Named Desire)

ウッディ・アレンは言及していませんが、批評家の間で「ブルージャスミン」がテネシー・ウィリアムスの戯曲「欲望という名の電車」と比較されていると知って見てみました。ヴィヴィアン・リー、マーロン・ブランドらが共演する1951年の映画です。

南部の大農園に生まれるも、その後落ちぶれて一文無しになったブランチ(ヴィヴィアン・リー)は、かつて家を飛び出し、今はニューオーリンズで粗野な工員の夫(マーロン・ブランド)と暮らす妹のステラ(キム・ハンター)をたよって、身を寄せます。

オープニングの不穏な音楽にサスペンスムードがかきたてられ、どきどき期待が高まりました。ニューオーリンズに着いたブランチが、欲望通り行きの路面電車に乗る場面で、アレンがブルージャスミンの舞台をサンフランシスコにした理由がはっきりわかりました。

この作品、ブルージャスミンと併せて見ると、おもしろさが倍増します。ウッディ・アレンとテネシー・ウィリアムス、2つの才能の競演を堪能しました。ブルージャスミンとの違いでいえば、ブランチとステラはほんとうの姉妹だいうこと。お互いを心から愛し、いたわりあう存在です。

そして、マーロン・ブランドの存在感に圧倒されました。この作品では汗じみのついたTシャツが、スタンリーの肉体的魅力と粗暴さをみごとに表現していますが、Wikipediaによると、この作品によって、それまで下着とされていたTシャツが普段着として定着し、若者たちの間で広まるきっかけとなったのだそうです。

「ブルージャスミン」は、アレンのシニカルな笑いが、ヒロインの深刻な状況をユーモアに包み、見る者の気持ちをやわらげてくれましたが、その点、「欲望という名の電車」には容赦がありません。ヒロインが抱える秘密の重さといい、より救いがない展開です。

これは女性が男性に頼らなければ生きていけなかった時代の悲劇なのかもしれない...と思いました。そういう意味では今を生きるジャスミンも、古いタイプの女性なのかもしれません。

Celebrity_6

セレブリティ」(Celebrity)

ウッディ・アレン監督が、ある離婚した夫婦を軸に、ニューヨークのセレブリティたちの姿をブラックユーモアたっぷりに描いたコメディ。1998年公開のモノクロ作品です。

高校の同窓会に出席して生き方を変えたくなった芸能記者のリー(ケネス・ブラナー)は長年連れ添ったロビン(ジュディ・デイヴィス)と離婚。脚本家、小説家として次々と有名人たちと接触するも、振り回されるだけで相手にされません。

一方、離婚されたロビンは最初は落ち込み精神を病みますが、ふとしたきっかけでTVレポーターに抜擢されて成功し、再婚して幸せを手にします...。

いつまでもふらふらと落ち着かず、新進のモデルや女優のあとを追いかけてばかりいる最低男のリー(ウッディ・アレンが自らを投影した役どころらしい)が、思い切りむかむかさせてくれたおかげで^^ 最後の結末にすっきりしました。

ウィノラ・ライダー、シャーリーズ・セロンら、豪華オールスターキャストが出演。タイタニックでブレイクして、連日のように乱痴気騒ぎを起こしていた頃のレオナルド・ディカプリオが、自身をモデルにしたお騒がせ俳優を演じ、楽しませてくれます。

|

« カフェ・カイラ風パンケーキ &最近のあれこれ | トップページ | 東京都写真美術館 「世界報道写真展2014」 »

映画」カテゴリの記事

コメント

セレンさん☆
うわー、どちらも面白そうですね!
私も「ブルージャスミン」のレビューに皆さんが書かれていたこの映画、気になっていました。
今度探して見てみますっ☆

投稿: ノルウェーまだ~む | 2014年6月16日 (月) 23時55分

こんばんは!

「欲望という名の電車」は残酷な作品ですよね・・。
狂気におちちゃったヴィヴィアン・リーの演技が忘れられません。

そうそう、マーロン・ブランドは、「ゴッドファーザー」以降のイメージが強いけど、昔の若い頃の作品見ると、男ぶりの良さとかっこ良さにびっくりします。
「波止場」のブランドも凄かったです。

「セレブリティ」は未見。面白そう!!happy01

投稿: ごみつ | 2014年6月17日 (火) 00時42分

比較して、関連性のある作品も観ていくというのが流石ですね。
欲望・・・しか、観たことがないので、セレブリティも
ブルージャスミンも観たいと思います。

投稿: イザワ | 2014年6月17日 (火) 02時32分

☆ ノルウェーまだ~むさま ☆
こんにちは。
どちらもおもしろかったです♪
「欲望という名の電車」は古い映画ですが、ネットレンタルで見つけました。
比べて見るとアレンとウィリアムス、両方の才能にうならされました。

投稿: ☆ ノルウェーまだ~むさま ☆ | 2014年6月17日 (火) 09時48分

☆ ごみつさま ☆
こんにちは。
「ブルージャスミン」は、アレンのユーモアに救われましたが
「欲望という名の電車」は容赦ない作品ですね。
今でしたら、誰も知らない町でひとり生きるという道もあったでしょうが
それもかなわない時代だったのでしょうね。

マーロン・ブランドがかっこよくてびっくりしました。
この頃の作品を追いかけてみようかな。(笑)

「セレブリティ」は例によってアレンらしい
くだらない話がぐだぐだ続きますが^^ おもしろかったですよ!

投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2014年6月17日 (火) 09時58分

☆ イザワさま ☆
こんにちは。
大人の”発展的学習”とよんでいます。^^
ひとつの作品をきっかけに
世界が広がっていくのは楽しいです☆

投稿: ☆ イザワさま ☆ | 2014年6月17日 (火) 10時05分

セレブリティ観ました。
セレンディピティさんの解説の通りでした。
上手いストーリーの纏め方で素晴らしいです。

レオナルド・ディカプリオ、確かに役と当時の私生活が
描かれているようで、笑えますね(笑)

投稿: イザワ | 2014年6月18日 (水) 02時34分

☆ イザワさま ☆
こんにちは。
「セレブリティ」早速ご覧になったのですね!
まあ、くだらないといえばくだらないのですが^^;
なかなかおもしろい作品ですよね。
アレンの描くニューヨークの空気が好きです。

レオナルド・ディカプリオ、自らをパロディにして
楽しませてくれました☆

投稿: ☆ イザワさま ☆ | 2014年6月18日 (水) 08時28分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1151970/56503791

この記事へのトラックバック一覧です: 「欲望という名の電車」「セレブリティ」:

« カフェ・カイラ風パンケーキ &最近のあれこれ | トップページ | 東京都写真美術館 「世界報道写真展2014」 »