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吉例顔見世大歌舞伎 「寿式三番叟」「井伊大老」「熊谷陣屋」

歌舞伎座に、吉例顔見世大歌舞伎 昼の部を見に行きました。初世松本白鸚三十三回忌追善でもある本公演。白鸚さんゆかりの演目をゆかりの俳優さんが演じます。華やかな舞踏に重厚な歴史ドラマ、歌舞伎ならではの伝統の舞台を堪能しました。

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寿式三番叟 (ことぶきしきさんばそう)
能楽の「翁」を題材とした、天下泰平、五穀豊穣を祈る、お祝いの舞踏。昨年のお正月に見て、格調高い舞に厳粛な、それでいて晴れやかな気持ちに包まれたことを思い出します。

翁(片岡我當)が3人の千歳を従えて舞台をせり上がり、厳かに舞ったあとは、お揃いの黒い衣装をつけた2人の三番叟(市川染五郎・尾上松録)が元気よく登場。アップテンポの奏楽にのせて、跳んだと思えばくるりとまわり、鮮やかなステップに魅了されました。

涼やかな染五郎さんとお目々ぱっちりの松緑さん、踊りもそれぞれすばらしく、二人の個性がみごとに調和して見ごたえがありました。華やかでエキサイティングな舞台に気持ちがわくわくと浮き立ちました。

井伊大老 (いいたいろう)
井伊大老邸の奥書院より桜田門外まで

中村吉右衛門さんの井伊大老を楽しみにしていました。

井伊直弼は歴史的には評価が分かれるところでしょうが、横浜開港に貢献したとして紅葉坂の掃部山公園に銅像があって、子どもの頃から親しみを覚えていました。(未見ですが)今公開中の映画「柘榴坂の仇討」も桜田門外を題材にした作品で、吉右衛門さんが井伊大老を演じていらっしゃいますね。

舞台では、幼馴染の水無部六臣(中村錦之助)、そして側室のお静の方(中村芝雀)とのやりとりなど、吉右衛門さんのしみじみと味わい深い語り口から、直弼の苦悩と決意、覚悟が伝わってきて、引き込まれるように聞き入りました。

直弼の運命を知っているだけに、仙英禅師(中村歌六)が書き残していった一期一会ということばも、華やかなお雛飾りも、お静の方とすごす最後の穏やかな夜も、すべてがのちの悲劇につながっているように思え、胸苦しさを覚えました。ラストのお濠端の雪景色の白さが心に残りました。

一谷嫩軍記 熊谷陣屋 (くまがいじんや)
源平争乱の時代を舞台に世の無常を描いた時代物の名作です。

源氏の武将 熊谷直実(松本幸四郎)は須磨の浦で平敦盛を討ちとったとし、源義経(尾上菊五郎)が首実検をします。しかし実は、義経の意を汲み、後白河院の血を引く敦盛を助けるために、熊谷は身代わりに我が子 小次郎を犠牲にしたのでした...。

忠義のために我が子を犠牲にするという状況は、我が身に置き換えればとうてい受け入れられるものではありませんが、それゆえに幸四郎さんはどんな思いで演じていらっしゃるのだろうと思うと、なおのこと辛さが身にしみました。

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帰りに銀座によったら、ミキモトさんの前にクリスマスツリーが飾られていました。来年、本店を建て替えるのにともない、今年が最後のツリーとなるそうです。毎年楽しみにしていたので寂しくなります...。なお、ツリーの展示は12月25日まで。詳細はコチラ

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コメント

セレンさん☆
えー!?
ミキモトのツリーは今年で最後になっちゃうのですか?
まだ銀座に行く機会がなくて、今年は見れてないですが…
銀座もあちこちでビルが建て替わりますね。

投稿: ノルウェーまだ~む | 2014年11月20日 (木) 13時48分

セレンディピティ様こんばんわ。
歌舞伎座はずっと外から見るだけでした。日本人なら入るべきかな。
ところで「一谷嫩軍記」ってそういう話だったのですか?
敦盛は助かった?とすると「青葉の笛」の歌詞もまるで違ってきますね。

投稿: Bianca | 2014年11月20日 (木) 19時18分

☆ ノルウェーまだ~むさま ☆
こんにちは。
ミキモトさん、来年本店を建て替えるそうですが
新しいお店はツリーを飾るスペースがないので
今年で最後なのだそうです。(12月25日まで)

4丁目交差点の日産のショールームもなくなってたし
松坂屋跡の工事もはじまりましたし...
銀座もこれからだいぶ変わりそうですね。

投稿: ☆ ノルウェーまだ~むさま ☆ | 2014年11月20日 (木) 22時43分

☆ Biancaさま ☆
こんにちは。
歌舞伎座...そうですね。
機会がありましたら是非。
劇場の華やいだ雰囲気や、舞台ならではの緊張感は大好きです。

平家物語では、敦盛は熊谷に討たれることに
なっているのですよね...
一谷嫩軍記は、歌舞伎向けに盛り上げるために
アレンジしているのでしょうが
なんだか悪趣味のような気もしますね??

投稿: ☆ Biancaさま ☆ | 2014年11月20日 (木) 22時58分

昨日、歌舞伎座の近くで来年に向けての
打ち合わせをしました。
打ち合わせメンバーの中に久々に東銀座に足を
運んだ某社長がいて、東銀座の変わりように驚いていました^^

歌舞伎座には入ったことがありませんが、
今付き合いのあるディレクターの一人がたびたび、チケットが
手に入るそうで、今度誘われたら行ってみたいと思っています^^

投稿: イザワ | 2014年11月21日 (金) 01時08分

☆ イザワさま ☆
こんにちは。
都内は今どこも再開発中ですねー。
オリンピックの影響もあるのでしょうか。

機会がありましたら是非足を運ばれてみてください☆

投稿: ☆ イザワさま ☆ | 2014年11月21日 (金) 07時21分

昼の部に行かれたのですね。
この演目の中では、私は「一谷嫩軍記 熊谷陣屋」が
一番気になっていました。
>忠義のために我が子を犠牲にする
というのは、外国人には中々理解できないだろうなあとも思いました。

投稿: zooey | 2014年11月22日 (土) 23時16分

☆ zooeyさま ☆
こんにちは。
熊谷陣屋、よかったですが
「寺子屋」といい、こういう設定は私はどうも苦手なのです。
ほんとうはよよと泣くところなのでしょうが
なかなか受け入れられなくて。
でもお芝居はすばらしく、堪能できました。

投稿: ☆ zooeyさま ☆ | 2014年11月23日 (日) 01時52分

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