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「ハリウッドと日本をつなぐ」

キャスティング・ディレクターとして、数々の日本人俳優をハリウッド映画に送り出してきた奈良橋陽子さんの著書、「ハリウッドと日本をつなぐ」を読みました。

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私が奈良橋陽子さんを初めて知ったのは、たしか「終戦のエンペラー」が公開された時だったでしょうか。公式サイトを見て、なるほどハリウッド映画に日本人俳優が出演する時、役柄にふさわしい俳優を日本で見つけ、橋渡しするお仕事があるのだなあと納得したのです。

とはいえハリウッドと日本では映画作りが違いますし、文化の違い、ことばの壁もあります。奈良橋さんの仕事はキャスティングに留まらず、俳優の英語の特訓、オーディションの準備、そして出演が決まると契約から撮影中のサポートまで、多岐にわたることを本書を読んで知りました。

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奈良橋さんは少女時代をカナダで過ごし、日本の大学卒業後にニューヨークの演劇学校で学ばれました。帰国後は、英語学校や演劇学校を設立され、70年代に人気ロックグループ ゴダイゴの作詞で、その名を広く知られるようになったそうです。

ハリウッド映画の日本人キャスティングとして初めて手がけた仕事は、スピルバーグ監督の「太陽の帝国」(1987)だそうです。私も伊武雅刀さんが出演されていたのを覚えていますが、この時少年兵を演じていたのが片岡孝太郎さんだったとか。お二人はその後、「終戦のエンペラー」にも出演されています。

この他、「ラストサムライ」、「バベル」、「ウルヴァリン:SAMURAI」「パシフィック・リム」、「47 RONIN」など、ビッグネームのハリウッド作品に関わってこられ、渡辺謙さん、菊地凛子さんなど、数々の俳優さんが国際的に活躍されるきっかけとなりました。

ハリウッド映画に初めて抜擢された俳優さんにとって、アメリカにおける演技のメソッドと映画作り、そして日本人の心を理解する奈良橋さんの存在は心強く、俳優さんは安心して本来の仕事である”演じる”ことに集中できるのだろうなと思いました。

奈良橋さんは、俳優がオーディションを受ける際に、必ずしも英語は必要ではないとおっしゃいます。それ以上に大切なのは、どうしてもやり遂げたいという情熱なのだと。その気持ちがしっかりしていれば、3ヶ月のトレーニングで自然と英語で演じられるようになるそうです。

奈良橋さんは世界で活躍できる俳優を育成するために、ご自身がニューヨークで学んだメソッドをもとに、演劇学校を設立されました。そしてこれからは、世界と勝負できる映画を作りたいと力強くおっしゃる奈良橋さんの、今後のご活躍がますます楽しみです。

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コメント

色々な仕事があるんですね。
とても夢のあるお仕事のように思います。
面白そうな本ですね。
早速、2月に入ったら読んでみたいと思います。
ご心配頂きありがとうございます。。。
お蔭様で比較的健康に過ごせています^^v

投稿: イザワ | 2015年1月29日 (木) 01時29分

奈良橋陽子さんのこと、ゴダイゴの作詞者として
知っていました。
彼女が主催する幼児対象の英会話学校MLSにも昔興味を持って
見学に行ったこともあります。
一度行っただけで、遠ざかってしまいましたが。
こんな本を出されていたのですね。
それにしても「太陽の帝国」は好きな映画ですが
あの中の少年兵は片岡孝太郎だったのですか。
気がつきませんでした。

投稿: zooey | 2015年1月29日 (木) 09時17分

☆ イザワさま ☆
こんにちは。
日本とハリウッドの架け橋になる、夢のあるお仕事ですね。
野球のメジャーリーグでも、今や多くの日本人選手が活躍していますが
ハリウッド映画の世界でも、ことばや文化の違いを乗り越えて
活躍される俳優さんがどんどん増えているので
とてもうれしく思っています。
これからが楽しみですね。

投稿: ☆ イザワさま ☆ | 2015年1月29日 (木) 10時33分

☆ zooeyさま ☆
こんにちは。
zooeyさんはゴダイゴの時にご存知だったのですね。
そして、英会話学校も見に行かれてたとは。

この本は昨年の秋に出た、奈良橋さんの初めての回想録です。
キャスティングや映画作りの裏側ものぞくことができて
楽しく読みました。

孝太郎さんは、その後「終戦のエンペラー」では昭和天皇を
演じられてます。なんだか感慨深く思いました。

投稿: ☆ zooeyさま ☆ | 2015年1月29日 (木) 10時42分

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