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「トラッシュ! この街が輝く日まで」

「リトル・ダンサー」のスティーブン・ダルトリー監督、「ラブ・アクチュアリー」のリチャード・カーティス脚本による、ブラジルはリオデジャネイロのスラムを舞台にしたイギリス映画、「トラッシュ! この街が輝く日まで」(Trash)を見ました。

Trash_1

ブラジル、リオデジャネイロのスラムに住むラファエル、ガルド、そしてラットの3人。いつものようにゴミ山でお金になるものを探していたラファエルは財布を見つけ、ガルドと現金を山分けしますが、中には他にロッカーの鍵、数字の書かれた写真、ロトカードなど、いわくありげなものが入っていました。

のちに警察がゴミ山に財布を探しに来たことで、拾った財布に重大な秘密が隠されているとさとったラファエルは、ガルド、ラットとともに、警察の追跡をかわして、真相を解明すべく奔走します...。

Trash_15

大好きなスティーブン・ダルトリー&リチャード・カーティスのタッグ、ということで楽しみにしていた作品。スラムのゴミ山で生活の糧を得る子どもたち、何やら犯罪のにおいもするし...シビアな世界を描いた社会派ドラマと思いきや、サスペンスとアドベンチャーの要素のある、痛快で楽しい作品でした。

なんといっても、真相を探し求めてスラム街を縦横無尽に駆け巡る、3人の少年たちが実に魅力的。彼らは現地のオーディションで選ばれた少年たちで、映画出演は初めてとのことです。このほか、少年たちを親身に支える神父にマーティン・シーン、ボランティアの優しいお姉さんにルーニー・マーラが脇を固めます。

Trash_4

問題の財布に入っていたのは、ある大物議員の汚職の証拠につながるもので、大金と帳簿のありかをしめすヒントでした。ラファエルたちはそんなことは知るよしもないのですが、ここに”正しい何か”があることを敏感に感じ取り、知恵をしぼって暗号を少しずつ解き明かしていきます。

ロッカーに入っていた手紙をもとに刑務所にいる人物を訪ね、聖書に隠されたことばをさがし、少しずつ目的の場所に近づいていく...それは彼らにとって命懸けの危険な行いですが、見ている私たちにはわくわくする冒険譚でもありました。

ずっとスラムに育って、学校にも通っていないようですが、彼らはとても賢くて、そして勇気がある! ガルドがあの長い手紙を全部覚えていて、刑務所で語って聞かせる場面は感動的でした。あそこから謎解きが大きく前進したのですから。

Trash_13

しかし大物議員の手下と成り下がっている悪徳警官フェデリコは、なんとしてでも財布を取り戻すことを命じられ、ラファエルを執拗に追い続けます。子どもだからといって容赦せず、時に激しく痛めつけることも。

腐敗した政治家や警察の描き方はややステレオタイプと見えなくもないですし、純粋な子どもたちを正義のアメリカ人が助けて告発するという展開もなんだかなーと思わなくもないですが^^; それを差し引いても、いきいきと演じる子どもたちがかわいくて、物語としてのおもしろさもあり、素直に感動できる作品でした。

Trash_14

クライマックスではどうなることか、最高にドキドキしましたが...いざという時、女は強い。^^ (写真は関係ありません)

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映画」カテゴリの記事

コメント

セレンさん☆
早速ご覧になったのですねー
社会派ドラマとおもいきや、結構エンタメ色が強かったですが、その分観易かったですね。
バッドエンドが好きな私で、本来なら絶対に消されているパターンだけど、こればかりは爽快なラストと子供らしい選択が微笑ましくすっかり気に入ってしまいました。

投稿: ノルウェーまだ~む | 2015年1月20日 (火) 13時28分

こんばんは。cherry

ダルトリー監督、カーチス脚本だと、ほのぼのとした人間ドラマを想像しましたが、けっこうサスペンス要素も強いみたいで面白そう!

マーチン・シーンも久しぶりだし、ルーニー・マーラーも適役っていう感じですね。

セレンディピティさんも記事でおっしゃてる様に、確かにご都合主義的な展開もありそうだけど、それを押し通してでも、気持ちの良い人間ドラマにまとめるのがR・カーチスの世界ですもんね。

これ原作小説(ノベライズかな?)も、昨日お店に入荷してきて気になってたので、セレンさんの記事とってもタイムリーでした!happy01

投稿: ごみつ | 2015年1月20日 (火) 19時27分

☆ ノルウェーまだ~むさま ☆
こんにちは。
早く見た~いhappy02とうずうずしていたので
病み上がりに早速出かけてきました。^^

スラムの子どもたちの暮らしなど、考えさせられる部分もありますが
あくまでさりげなく、痛快なアドベンチャー映画になっていたのが
よかったですね。

えー?まだ~むさんはバッドエンドがお好きなんですか??
お金をばらまくシーンは個人的には気になりましたが^^;
子どもたちの正しいことをやりとげたという
爽快な笑顔は最高でしたね。

投稿: ☆ ノルウェーまだ~むさま ☆ | 2015年1月21日 (水) 11時33分

☆ ごみつさま ☆
こんにちは。
この作品、スラムでの生活や腐敗した社会などをさりげなく見せながら
痛快なアドベンチャー映画になっていたのがすてきでした。
謎解きのおもしろさもあって、サスペンスとしても楽しめましたよ。

マーティン・シーンとルーニー・マーラは脇役に徹していて
主役の3人の少年をはじめ、ブラジルの俳優さんたちが演じていたのも
リアリティがあってよかったです。

ところで、この映画には原作があったのですね。
今、ちょっとぐぐったら、リチャード・カーティスが原作に惚れ込んで
映画化を切望していたとかなんとか...
知らなかったです。情報、ありがとうございました。^^

投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2015年1月21日 (水) 11時52分

観て来ました!
面白かったですねえ。
原作者は、インド・ブラジル・ベトナム・フィリピンで
英語を教えた経験がある、イギリスの児童文学者だそうですよ。
もっともっと多くの人に観て欲しいのに
このダサイい副題とポスターでは…(泣)

投稿: zooey | 2015年1月23日 (金) 10時58分

☆ zooeyさま ☆
こんにちは。
zooeyさんもご覧になったのですね~☆
おもしろかったですね。

スラムを舞台に、子どもたちがいきいきと描かれているのが
とてもよかったです。
きっと原作の雰囲気をうまく伝えているのでしょうね。
すてきな作品なので、多くの方に見てもらえたらうれしいですね。

投稿: ☆ zooeyさま ☆ | 2015年1月23日 (金) 15時50分

こんばんは。いつもありがとうございます。

本作はストーリー展開が面白くてとても見応えありました。
善良な大人たちもいますが、醜い大人たちをたくさん登場させ、それを子供がやっつけるという、原作が児童文学だからでしょうか?でも子供たちの活躍は痛快でした。
いざという時強いのは女のでした。あのシーン最高でした。
素直に感動できる作品で良かったです。

投稿: margot2005 | 2015年1月23日 (金) 23時08分

☆ margot2005さま ☆
こんにちは。
真相を求めてスラムを駆け巡る子どもたちがいきいきと描かれていて
すてきな作品でしたね。
謎解きの要素もあって、どきどきと楽しめました。

クライマックスでは、ラファエルにやっつけて欲しいと思いつつ
ひきがねを引いて欲しくない気持ちもあってハラハラしましたが
思いがけない展開に大満足でした。^^

投稿: ☆ margot2005さま ☆ | 2015年1月24日 (土) 17時21分

Hello! This post could not be written any better! Reading through this post reminds me of my old room mate! He always kept talking about this. I will forward this write-up to him. Pretty sure he will have a good read. Thank you for sharing!

投稿: Romeo | 2015年2月17日 (火) 17時31分

こんにちは。
この監督と脚本家のタッグは素晴らしかったです。
お涙頂戴に偏り過ぎる事も無く、バランスが素晴らしかった。
社会派サスペンスとしても秀逸だと思いました。

投稿: ここなつ | 2015年2月17日 (火) 17時31分

Hi, Romeo.
Thank you for reading this post and leaving me a message.
I'm happy to hear you are interested in this story.
Have a good time with your friend ; )

投稿: ☆ Romeo ☆ | 2015年2月18日 (水) 09時28分

☆ ここなつさま ☆
こんにちは。
いつもTBではお世話になっています。
あらためて、はじめまして。
コメント、どうもありがとうございます。

ダルトリー監督&カーティス脚本の強力タッグで
社会的背景を織り込みながらも、重すぎず
痛快なアドベンチャードラマになっていましたね。
サスペンスとしてもどきどきと楽しめました☆

投稿: ☆ ここなつさま ☆ | 2015年2月18日 (水) 09時50分

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