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2015年7月

石垣島(1) 新石垣空港 ~ 玉取崎展望台 ~ 平久保崎

先々週、石垣島を旅してきました。

実は3年前にも計画していましたが、あいにく台風のためにキャンセルになってしまったのです。今回も直前のトリプル台風にかなり気をもみましたが、ちょうど台風の狭間にうまく旅行の日程が重なり、いいお天気に恵まれました。朝一番のフライトで石垣島へ飛びました。

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2年前にオープンした新石垣空港です。今までは旧日本軍が作った空港をそのまま流用していたため、大型機が発着できず、東京、大阪方面からの直行便がありませんでした。新しい空港は、自然をできるだけ壊さないよう、ゴルフ場の跡に作ったそうです。ここに日本最南端のスターバックスがあります。^^

レンタカーを利用して、海沿いの道を反時計回りにぐるりとドライブを楽しみました。空港を出るや、一瞬ですが歓迎の天気雨がぱらぱらと...。車窓から見る風景は明らかに本州とは違う植生で、それだけでわくわくと旅の気分が高まりました。

最初に東の海が一望に見渡せる、玉取崎展望台に向かいました。

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駐車場にはいかにも南国らしいパイナップルのような木が。下にカラフルな実がばらばらと落ちていました。これはタコノキという小笠原由来の木で、島のあちらこちらで見かけました。(アダンにも似ていますが実の形が違う) 落ちてた実をかじった家族によると、パイナップルとは似て非なる味だそうです。^^

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いきなり目の前に現れた美しい青い海に感激。

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緑のトンネルを抜けて、展望台へと向かいます。雨に濡れたハイビスカスがみずみずしく美しい。KEENのサンダルを履いて足元は万全だったのですが、ぬれたコンクリートの坂道でいきなりこけて、頭をゴツンとぶつけてしまいました。^^;

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海も空も、山も緑も、空気までも違って、日本ではないみたい。

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目の前に珊瑚礁が広がり、濃淡が織りなす海の色が美しい。沖合の岩礁に白い波が打ち寄せては砕けます。

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駐車場から見える海にすでに感動していましたが、展望台からの眺めはさらにすばらしく、息を呑みました。誰もいない白い砂浜はまさに楽園といった趣。細くくびれた半島のつけ根から北に延びる平久保半島まで、ゆるやかに美しい海岸線が続きます。

このあとは平久保半島を北に進み、最北端にある平久保崎を目指しました。

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石垣牛を放牧する、のどかな牧草地が広がっています。

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駐車場からなだらかな丘をのぼると...白い灯台の向こうに青い海の大パノラマが広がっていました。

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珊瑚礁が作り出すみごとなブルーのグラデーション。水平線まで続く見渡す限りの青い海に、地球の丸みを実感しました。

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駐車場にブルーシールのアイスクリームトラックが停まっていたので、海を眺めながらひと休み。私は塩ちんすこうのフレーバーにしました。甘塩っぱさがクセになる、沖縄版クッキー&クリームです。

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ヘレン・シャルフベック @東京藝術大学大学美術館

東京藝術大学大学美術館で開催された、「ヘレン・シャルフベック 魂のまなざし」展(7月26日で終了)を見てきました。本展は、日本で開催されるシャルフベック初めての個展。フィンランド国立アテネウム美術館のコレクションを中心に、代表作84点が展示されました。

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ヘレン・シャルフベックは、19世紀末から20世紀初めにかけて活躍したフィンランドの女性画家。私にとっては初めて知る画家でしたが、新聞の特集記事を目にして、彼女の描く自画像にひと目で惹きつけられました。なかなか足を運べずにいましたが、閉展間際にようやく見に行くことができました。

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雪の中の負傷兵 (1880)
3歳の時に事故で左足が不自由となったシャルフベックは、11歳で絵の才能を見出され、美術学校に進学します。18歳の時に描いた「雪の中の負傷兵」がフィンランド芸術協会に認められ、奨学金を得てパリに留学します。

パリではマネやセザンヌ、ホイッスラーなどの影響を受け、ジャポニズムの流行も体験します。画家仲間とフランスのブルターニュ地方やイギリスのコーンウォール地方を旅し、土地の子どもたちを優しいまなざしで描きました。

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(左) 妹に食事を与える少年 (1881)
貧しい人々の生活を描いた作品。子どもたちへの温かいまなざしが感じられて、私は同時代のアメリカのイラストレーター、ノーマン・ロックウェルの作品を思い出しました。

(右) 日本の花瓶にはいったスミレ (1890)
花瓶のほか、背景にもうちわが描かれ、当時パリで流行したジャポニズムが取り入れられています。光あふれる明るい色彩が印象的。

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快復期 (1888)
イギリス滞在時に描いたこの作品は、1989年パリ万博で銅メダルを獲得しました。恋人だったイギリス人画家に婚約破棄され、失恋の痛手から立ち直りつつある心情を、病み上がりの少女の姿に託して描かれた、と解釈されています。

フィンランドに帰国したシャルフベックは、母親とヘルシンキ郊外の小さな町に住み、15年間どこにも旅することなく、この町の人々を描き続けます。そうした中で、最新の美術雑誌やファッション雑誌を取り寄せ、インスピレーションを得て、自身のスタイルを発展させていきました。

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(左) お針子(働く女性) (1905)
当時パリで人気のあったアメリカ人画家、ホイッスラーの「灰色と黒のアレンジメントNo.1(母の肖像)」の影響を受けて描いた作品。

(右) サーカスの少女 (1916)
マリー・ローランサンの影響を受けたとされる作品。水原希子ちゃんに似ているような...? ファッションモードを描いた一連の作品からは、女性らしい華やいだ気持ちが伝わってきました。

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(左) ロマの女 (1919)
(右) 未完成の自画像 (1921)

この頃、シャルフベックは19歳年下の男性に思いをよせていましたが、失恋してしまいます。(左)は胸が張り裂けるばかりの、慟哭の悲しみが伝わってくるようです。(右)さらには他の絵の裏に自画像を描き、それをナイフで傷つける、擬似自傷行為までしてしまいます。

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黒い背景の自画像 (1915)

シャルフベックは生涯にわたって自画像を描き続け、その数は40点にものぼります。表現方法はさまざまで、同一人物とは思えない作品もありました。特に晩年、スウェーデンで療養中に描かれた作品は頬はそげ、顔はくずれ、まるでゾンビのよう...。日々衰えていく自分自身をどんな思いで描き続けたのでしょうか。

↑はもっとも印象に残った自画像です。頬と唇に紅をさし、ブローチをつけて美しく装っていますが、表情は寂しげで、背景の黒には墓碑銘が書かれ、不吉な死の影が見え隠れしています。彼女の孤独な心のうちが伝わってきて、なぜか心を離さない作品です。

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ペンギン夫婦の作り方

先週、家族と石垣島に旅行に行ってきました。旅行については、後日改めて書き記したいと思っていますが、旅行に行く直前に、偶然この映画のことを知って見たのでご紹介させていただきますね。2012年の作品です。

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ペンギン夫婦の作り方

原作はこちらです。行きの飛行機の中で読みました。

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辺銀愛理 「ペンギン夫婦がつくった石垣島ラー油のはなし

数年前に”食べるラー油”が爆発的にヒットしましたが、それより10年前に作られ、のちのブームのきっかけとなったのが、この「石垣島ラー油」だそうです。すべて手作りなので生産量が少なく、なかなか手に入らない幻のラー油ともよばれているそうです。

ラー油を作ったのは、石垣島在住の辺銀暁峰さん、愛理さんご夫婦。東京出身で編集者をしていた愛理さんと中国人カメラマンの暁峰さんは仕事を通じて出会い、のちに国際結婚します。自然が好きでそれまで南極やモンゴルを旅してきた二人は、石垣島が気に入り、移住することを決意します。

お料理が大好きで、ラー油作りが趣味という二人は、島唐辛子やピパーチェ(島胡椒)など、島の食材を使ってラー油を作り、初めてフリーマーケットに出店しますが、まったく売れませんでした。しかし知り合いに配ったり、アンテナショップに置いてもらったりして、少しずつ売れるようになります。

そして2000年冬、雑誌「モノ・マガジン」で紹介されたことがきっかけで大ブレイク。雑誌やテレビなど、さまざまなメディアに取り上げられるようになり、全国から予約が殺到する人気のラー油となりました。

お二人のすごいところは、そうして売れるようになってからも、島の食材にこだわり、ラー油作りからラベル張りまで、今もなお手作りを貫いていること。楽しくなければ意味がない、と品質を落とさず、大量生産に走らず、無理のない範囲で作り続けているそうです。

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ところで...お二人の苗字の辺銀(ぺんぎん)は、なんと本名です。夫の暁峰さんが日本に帰化する際、中国名の代わりに好きな日本名をつけていいことになり、お二人の大好きな”ペンギン”に決めたのだとか。同じくペンギン好きな私としては、なんともうらやましくなりました。^^

本は妻の愛理さんが書いていますが、辺銀夫婦を支えてこられた島の人たちのメッセージもたくさん寄せられています。印象に残ったのは、本土でうまくいかなくて島に移住する人たちはいるけれど、沖縄はそんなに甘くないということ。愛理さんはどこでもやっていくだけの力があったから成功したのだと思いました。

愛理さんのゆるゆるとした文章から、辺銀夫婦と彼らを取り巻く島の人たち、石垣島、八重山の魅力がいっぱい伝わってきました。

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映画では、愛理さんを小池栄子さん、暁峰さんを台湾の人気俳優 ワン・チュアンイー(王 傳一)さんが演じています。ストーリーはかなり脚色されていますが、ポジティブでバイタリティがあり、おおらかで温かさのある小池栄子さんはぴったりのキャスティング。優しくて天然キャラのワン・チュアンイーさんもいい味を出していました。

そして出てくるお料理のなんておいしそうなこと! 映画のお料理はすべて、辺銀夫婦が作っているそうです。そして石垣島の素朴な風景が天国のように美しく、旅への期待が高まりました。

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ターミネーター:新起動/ジェニシス

アーノルド・シュワルツェネッガー主演のシリーズ第5作、「ターミネーター:新起動/ジェニシス」(Terminator Genisys)を見ました。

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2029年、ジョン・コナー(ジェイソン・クラーク)率いる人類軍は、スカイネット率いる機械軍に勝利します。しかしその直前、ジョンの存在自体を消すために、機械軍はジョンの母親サラ(エミリア・クラーク)を殺すべく、ターミネーターを1984年に送っていました。

それを知った人類軍は、サラ殺害を阻止するために、ジョンの右腕であるカイル・リース(ジェイ・コートニー)を1984年に送り込みますが...。

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ターミネーターシリーズは、T1、T2、T3と見ていて、特にT2は大好き! 今でもTV放映されるとつい見てしまいますが、何度見ても色あせない傑作だと思います。

T3はあまり評判はよくなかったようですが、個人的には女性ターミネーターのT-Xがチャーミングで好きでした。ただ、ストーリーがだんだん込み入ってきて、興味が持てなくなったのもまた事実。

本作は、興行的に失敗したとされるT3、T4を封印し、T1、T2に連なる物語として公開されましたが、アメリカではその戦略が災いして、同時期に公開された(同じくリブート版の)ジュラシック・ワールドに一歩遅れているとか。

考えてみればT2からすでに25年たっているわけで、過去作品を見ているという前提を推すと、新しい層を取り込むのは難しいかもしれないな...と思いました。T1、T2へのオマージュが散りばめられていて、旧作ファンにはくすっと笑える場面がありました。

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サラを演じるエミリア・クラークは、健康的でキュート。ただ、旧作のリンダ・ハミルトンのすさまじいまでの肉体改造と、ジョンの母親としての使命感を見ていると、ちょっぴり物足りなくはあったかな? ジェイ・コートニーとの関係はさわやかで好感が持てました。

イ・ビョンホン演じる冷酷で無表情のT-1000はよかったです。旧作のロバート・パトリックを思い出して興奮しました。

ストーリーは、2つの時間軸が併行しつつ交わるので、年齢の違う同一人物が遭遇するし、未来のために過去を変えるのもOKなので、キャラクターがまるで違っていることも。それがこのシリーズのタイムワープのルールではあるけれど、無限ループでいくらでもお話が作れてしまいます。

そのご都合主義が少々気になるところではありますが、まあまあそれなりに楽しめました。

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アリスのままで

ジュリアン・ムーア主演、若年性アルツハイマーを発症した言語学者の苦悩と葛藤、家族との絆を描いたヒューマンドラマ、「アリスのままで」(Still Alice)を見ました。全米ベストセラー小説「静かなるアリス」を、自身もALSを抱えたリチャード・グラッツァー監督(&ウォッシュ・ウェストモアランド監督)が映画化した作品です。

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ニューヨーク、コロンビア大学で言語学の教鞭をとるアリス(ジュリアン・ムーア)は、講義中に言葉が思い出せなくなったり、ジョギング中に帰り道がわからなくなったりすることが続き、神経科を受診したところ、遺伝性の若年性アルツハイマーと診断されます。

愛する家族に恵まれ、充実した研究生活を送っていたアリス。少しずつ進行する病気を恐れ、嘆き、苦しみながらも、必死で格闘を続けますが、いつか全ての記憶が失われ、自分が自分でなくなると悟った彼女は、来るべきその時に備えて、ある決断をします...。

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最近、記憶力の低下をとみに実感するようになった私には、恐ろしく、ひりひり痛みを感じる作品でした。アリスが神経科医の診察を受ける場面では、医師の診断にそんな大げさな!と最初は思いましたが、精密検査によって遺伝性のアルツハイマーであることが明らかになるのです。

それでもなんとか病気の進行を遅らせようと、記憶力を鍛えたり、クロスワードパズルを解いたり。なんでもメモしておいたり、知ってるはずのことが思い出せなくてスマホで調べたり。発症間もない頃のアリスは、自分を見ているようでとても他人事とは思えませんでした。

彼女の「癌の方がよかった」ということばは衝撃的ですが、無理もありません。いつか自分で自分がわからなくなり、病気と戦う意志すら持てなくなってしまったら...想像するのも恐ろしい。そんな自分に耐えられなくて、それならいっそ死んでしまいたい、とアリスが願う気持ちが私には理解できました。

そして見ていて辛かったのは、あれほど愛情で結ばれていたはずの夫(アレック・ボールドウィン)が、アリスの病状が進むにつれて、少しずつ遠くに行ってしまうように感じられたこと。

もちろん、彼にはこれから生きていく未来があり、妻のためにそれを捨てても共倒れになるだけ。これがベストの選択だというのはわかるし、彼が苦悩していることも伝わってはくるのですが、彼が愛したのはまぎれもなく”美しく聡明な”妻だったのだろうな...と思うと、ちょっぴり複雑な気持ちになりました。

一方、アリスにとってこれまで一番の心配の種だった次女のリディア(クリステン・スチュワート)が、最後には一番心強い、頼れる存在となるところに、運命の導きを思い、救われました。

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最初はアリスに自分を重ねて見ていましたが、アリスの病状が進むうちに、今度は自分が利己的な長女(ケイト・ボスワース)のように思えてきて、自己嫌悪に陥ることもありました。介護の現実など全体的にマイルドに描かれていますが、人間描写にはっと考えさせられる場面がいくつもあり、ガツンときました。

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映画の中のアリスのスピーチは、グラッツァー監督ご自身が何度も書き直されたそうで、渾身のメッセージが伝わってきました。今年3月、4年間の闘病の末にALSで亡くなられた監督のご冥福をお祈りします。

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マッドマックス 怒りのデス・ロード @MX4D

ジョージ・ミラー監督による30年ぶりのシリーズ最新作、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(Mad Max: Fury Road)を、最新のMX4Dで見てきました。

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水と石油が尽きかけ荒廃した未来。荒野をさまようマックス(トム・ハーディ)は、砂漠を支配する凶悪なイモータン・ジョーの軍団に捕えられ、病に侵された白塗りの兵士ニュークス(ニコラス・ホルト)の輸血袋としてつながれます。

ある時、ジョーの右腕である女性の大隊長フュリオサ(シャーリーズ・セロン)が反旗を翻し、ジョーに囚われた5人の妻たちを伴って逃亡。それを知ったジョーの軍団の凄まじい追跡が始まります。

最初はジョーの一味としてフュリオサを追っていたニュークスと、彼につながれたマックスでしたが、いつしかフュリオサたちと力を合せてジョーに反撃し、自由を求めて逃走することに...。

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マッドマックスは過去3部作を見ていないので、どうしようかな...と思っていましたが、知人から強力に勧められて心が動きました。^^; ちょうど6月26日に六本木と新宿に新しくできたMX4Dを体感したかったこともあり、オープンした週末に見に行ってきました。

MX4Dは、3D+スペシャルエフェクト。ディズニーのスターツアーズのような感じで、3D映像に合わせてシートが動き、水しぶき、エア、フラッシュ、匂い...と五感を駆使しての新しい映像体験が楽しめます。

4人掛けのシートはかなりゆったりとした作りで、それだけでわくわく期待が高まりましたが、あれ?と意外だったのはシートベルトがないこと。あくまで映画を楽しむことが優先なので、ディズニーなどのアトラクションに比べると動きはややマイルドになっています。

マッドマックスという、この映画自体がストーリーがあるような、ないような^^ ただただパワフルで壮大なアトラクションのような作品なので、4Dとの相性は抜群で、この世界観を存分に堪能することができました。

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おもしろいと思ったのは、未来が舞台でありながら、独裁者に奴隷...と人権を全く無視した、古代のような原始的な社会が築かれていること。ジョーがいるのは洞窟なのに中はやたらとハイテク。そして石油が枯渇するというのに、無駄に飾りたてたおもしろい改造車がたくさん登場します。

ジョーの妻たちは古代ギリシャかローマのような白い薄物の衣装をまとっているし、戦いを鼓舞するドラムや火を噴くギターには、サウンドは全く違うものの、オスマントルコの軍楽隊を思い出しました。

全体的にセンスがいいのか悪いのかわからないビジュアルですが^^ マテルのホットウィール(Hot Wheels)を思い出して、そうそう、男の子ってこういうのが好きなのよね!となんだか懐かしい気持ちにもなりました。そしてこれは大人になった少年のための映画なのだなーと納得しました。

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スキンヘッドに黒メイク、片腕の女性戦士を演じるシャーリーズ・セロンがとにかくかっこいい! ニコラス・ホルトくんは、いつもと違いすぎて、途中までまるでわからなかった...@@すごい熱演です。トム・ハーディも寡黙ながら、存在感があって魅力的でした。

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豚ヒレ肉の低温調理 & レモン・プディング

「家庭画報」7月号に載っていた、”豚ヒレ肉の低温調理”というお料理を作ってみました。柳瀬久美子さんのレシピです。

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ほんとうは先月のバースデーに作るつもりで前日に下ごしらえまでしていたのですが、いきなり初めて作るお料理で失敗したらいやだな...と、急きょ翌日の父の日のメニューに流用しました。^^ いざ作ってみたらとっても簡単で、おいしくできました。

豚ヒレ肉はタコ糸でしばって形を整え、塩こしょうをまぶします。にんにくスライス、ベイリーフ、タイムの枝、パイナップルジュースとともにZIPLOCKに入れて冷蔵庫に一晩おきます。

水気をふいて、オリーブ油を熱したフライパンで表面に焼き色をつけたら、新しいZIPLOCKに入れ、沸騰して火を止めた湯に入れて、15~20分湯せんしたらできあがり。お肉が落ち着いたらスライスして盛り付けます。

本ではこれに枝豆で作ったピュレを添えていましたが、私は簡単に粒マスタードを添えました。豚肉の断面が美しく、パイナップルのほのかな酸味がさわやかで、おいしくいただきました。お気に入りのひと品になりました。

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こちらは、New York Times のオンライン版に載っていたレモン・プディング(Lemon Pudding Cake)です。レシピはコチラ

卵黄、レモンの皮のすりおろし、レモン果汁、溶かしバターを混ぜ、粉類(薄力粉、砂糖、塩少々)と豆乳を交互に2回に分けて加え混ぜます。軽く泡立てた卵白をよく混ぜたら、内側にバターを塗った型に流し入れ、水を張った天板にのせてオーブンで焼いてできあがり。

レシピにはありませんが、粉類と豆乳を加えたあとに、一度ざるで濾すときれいに仕上がります。私はわりとしっかり火を通しましたが、お好みで少し半熟気味に仕上げても。たまごの優しい味とレモンの酸味がふわ~っと広がり、夏らしくおいしくいただきました。

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毎日、梅雨らしい雨の日が続いていますが、ひと足早く夏の気分を取り込んで、玄関前にポーチュラカを飾りました。キャンディカラーがかわいい♪ カラフルで元気が出ます。そろそろか~っと暑い夏が待ち遠しいです。

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ブロードウェイミュージカル ジャージー・ボーイズ

ブロードウェイミュージカル、「ジャージー・ボーイズ」(Jersey Boys)の来日公演を見に行きました。場所は東急シアターオーブです。(7月5日にて終演)

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60年代に圧倒的な人気を誇ったポップバンド、”ザ・フォーシーズンズ”の結成から成功、解散、ロックの殿堂入りまでを描いたドラマ。2005年にブロードウェイで初演し、翌2006年にトニー賞を受賞、以降ロングラン上演している人気ミュージカルです。

昨年見た、クリント・イーストウッド監督の映画がとてもよかったので、その感動が覚めやらぬ中、今回の公演を楽しみにしていました。

karaoke ジャージー・ボーイズ (映画の感想)

ストーリーの流れは映画とだいたい同じですが、舞台ならではの演出のおもしろさとスピード感あふれるスリリングな展開、役者さんたちの迫力ある演技とライブミュージックの魅力を存分に堪能しました。

ファルセットボイスが美しいフランキー、天才肌のボブ、人はいいけどちょっぴり(いや、かなり)ルーズなトミー、そしてメンバーのクッション的存在のニック...幕が上がった時から、映画の記憶がよみがえり、懐かしい気持ちでいっぱいになりました。

ドラマの展開にあわせて歌われる曲は、どれもその時の彼らの状況や心情にみごとにマッチしていて、自然と感情移入してしまいます。ボブ・ゴーディオの作るナンバーは、まさに彼らの歴史を物語っているのだなーと感慨深く思いました。

舞台装置は、左右に階段のついた鉄骨の歩道橋のようなセットがあるだけのシンプルな作りで、その歩道橋がちょうど花道の役割をはたしているのがおもしろい。フランキーの妻や娘をはじめ、彼らを取り巻く女性たちも次々と登場しますが、なんとたった3人の女優さんが数十人全員を演じていると知り、驚きました。

バンドの演奏は見えませんが、ドラムだけは舞台中央に出て演奏しています。クライマックスの「君の瞳に恋してる」では、ホーンセクションが歩道橋の上に登場し、ポーズをとりながら並んで演奏するのが、ビッグバンドみたいで楽しかったです。

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ストーリーが映画と大きく違っていたのが「君の瞳に恋してる」誕生のエピソード。映画では、娘を突然亡くし、悲しみに打ちひしがれているフランキーのために、ボブが作った曲...ということになっていましたが、実際にはそれより前に作られていたようです。

フォー・シーズンズが解散し、フランキーがトミーの借金を返すために全米を回ってコンサートをしていた頃にボブが作ってくれた新曲ですが、最初は”センチメンタルすぎてこの歌は当たらない”と言って、どこのレコード会社でも売り出してくれなかったのです。

ところがフランキーがコンサートで歌ったところ、大喝采を浴びます。それからクチコミで評判が広がり、みんながどうやったらあの曲が聴けるんだ?!と騒いで、レコーディングが実現した...というのが真相のようです。

今思えば、映画のエピソードはできすぎかな?^^ 舞台のエピソードだけで十分感動的でした。

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ロックの殿堂入りをはたし、久しぶりに再集合したメンバー。栄光をつかんだ彼らですが、「一番幸せだったのは、無名時代に街灯の下でハーモニーをあわせていた頃」ということばに胸がいっぱいになりました。

キャストは「続きを読む」にて。

続きを読む "ブロードウェイミュージカル ジャージー・ボーイズ"

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ピッチ・パーフェクト

アナ・ケンドリック主演のミュージカルコメディ、「ピッチ・パーフェクト」(Pitch Perfect)を見ました。大学の女声アカペラ部の奮闘を描く、コミカルな青春映画です。

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音楽好きでほんとうはDJになりたいベッカ(アナ・ケンドリック)は、父親の勧めで彼が教授を務める大学にしぶしぶ入学。そこで女声アカペラグループのベラーズに勧誘されますが、興味がないと断り、誰ともかかわらず、寮でひとり音楽のマッシュアップに明け暮れていました。

しかしシャワー室で偶然ベッカの歌声を聴いたベラーズのメンバーから強引にスカウトされ、オーディションを受けて入部することに。保守的なリーダーのもと、集められた個性豊かなメンバーたちとともに、アカペラの全国大会を目指すことになりますが...。

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実は全くノーマークだったのですが、評判がいいので気になって見に行ってしまいました。^^ 本作は2012年のアメリカ映画で、日本では公開が見送られていましたが、現在アメリカで続編が大ヒット。それにあわせて、日本でも遅ればせながら公開の運びとなったようです。

冒頭、ユニバーサル・ピクチャーズのオープニングテーマがアカペラで始まり、いきなりノックアウトされました。ホーンセクションからパーカッションまで、男性の声だけでみごとに再現されていて、一気にアカペラの世界に引き込まれました。

主演のアナ・ケンドリックは、「マイレージ、マイライフ」(2009)できまじめな新人社員を演じていたのを覚えていますが、今回は繊細な今どきの女の子を魅力的に演じています。歌もとっても上手!と思ったら、なんと彼女はブロードウェイ出身だったのですね。

べラーズのオーディションの場面で、カップでリズムをとりながら歌うシーンが話題になり、その後シングルカットもされました。このシングルカットバージョンは動画を見たことがあったので、あ~!とつながって、うれしくなりました。^^

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movie Pitch Perfect - "Cups" (映画の中のシーン)
notes Anna Kendrick - "Cups" (シングルカットバージョン)

このほか、べラーズのメンバーとして「ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密」にも出ていたレベル・ウィルソンが大活躍。(時系列としては本作が先だったようです) 渡辺直美さん風のオーバーアクションが楽しくて大笑いでした。

それから毒舌が冴える大会の解説者に、「ハンガー・ゲーム」の派手派手おばさん(エリザベス・バンクス)。^^ きれいな女優さんですが、コメディエンヌの才能もあるんだーと驚きましたが、本作では製作に携わり、さらに続編では監督デビューをはたしています。(続編は、日本では今年末公開の予定)

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ハリウッド映画のセオリーで、きっとベラーズが優勝するんだろうなーと思いながらも、最初はライバルの男声アカペラグループとの実力差があまりにあったので、さすがにこれで優勝したら怒るよ!と思いましたが...強運もさることながら、最後にはちゃんと納得できるすてきな展開が待っていて大満足でした。

本作のテーマはダイバーシティ。人種も体型もさまざま、それぞれに秘密やコンプレックスを抱えた彼女たちが、お互いを尊重し、分かち合って作りあげた音楽は、何物にも代えられない美しいハーモニーを奏でていました。

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グローリー/明日への行進

アフリカ系アメリカ人の選挙権取得をめざすキング牧師たちの奮闘を描いた歴史ドラマ、「グローリー/明日への行進」(Selma)を見ました。黒人女性監督のエヴァ・デュヴァネイがメガホンをとり、オプラ・ウィンフリーとブラッド・ピットが製作に名を連ねています。

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1964年に公民権法が成立し、キング牧師(デヴィッド・オイェロウォ)がノーベル平和賞を受賞したのちも、黒人の有権者登録はいまだ進まない状況でした。業を煮やしたキング牧師は、翌1965年3月7日、アラバマ州セルマから州都モンゴメリまでを歩く、抗議のデモ行進を計画します。

しかし事前にFBIからこの計画を知らされた州知事(ティム・ロス)は、警察隊を派遣し、デモ隊を暴力で制圧します。この映像が”血の日曜日事件”として全米に報道されたことで、白人を含む25000人もの賛同者がセルマに集合、運動は大きなうねりとなっていきます...。

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アフリカ系アメリカ人(以下黒人)の公民権運動にはいくつもマイルストーンがありますが、これは”黒人の選挙権取得をめざす”ことにフォーカスした作品。奇をてらわない誠実な作りですが、歴史が動く瞬間はただそれだけでドラマティックで、力強いメッセージが伝わってきました。

映画は黒人教会が爆破され、4人の少女たちが犠牲になる事件からはじまります。はからずも先日チャールストンで起こった黒人教会銃乱射事件がオーバーラップして胸を突かれましたが、あれから50年、オバマ大統領の現代においても、卑劣な事件が後を絶たない現実に、人種差別問題の根深さを思いました。

そしてチャールストンから世界に感動を与えた、犠牲者の遺族たちの”犯人を赦す”という尊いメッセージは、信仰の力ももちろんありますが、キング牧師が生涯をかけて貫いてきた非暴力の思想が、今も受け継がれていることの証だと、本作を見て確信しました。

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1964年に公民権法が成立したものの、黒人の選挙権はないに等しく、白人の黒人に対するヘイトクライムは依然としてありました。暴力をふるった白人が逮捕され裁判にかけられても、陪審員は全員白人なので、何をしても無罪がまかり通る状況だったのです。

まるで「アラバマ物語」(1962)そのものですが、この映画が当時大ヒットしてアカデミー賞を受賞し、グレゴリー・ペック演じる勇気ある弁護士がアメリカの良心として賞賛されたにもかかわらず、現実はまるで違っていた...その矛盾に愕然としました。

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キング牧師はジョンソン大統領(トム・ウィルキンソン)に訴え続けますが、のらりくらりと協議は進まず、影ではFBIも動いていた...そして起こった血の日曜日事件。でもマスメディアに良心が残っていたのがせめてもの幸いでした。ひとつの映像が人々の心を動かし、それが世界を変えることになったのですから。

良心に突き動かされ、命の危険も顧みずに集まった人々。黒人と白人が肩を並べて歩く姿に、キング牧師の夢の実現に大きな一歩が踏み出されたことを思い、胸が熱くなりました。

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映画では(物語の演出上?)キング牧師と敵対する存在として描かれていたジョンソン大統領ですが、実際には公民権法を成立させ、その後もキング牧師とは何度も対話を重ね、黒人の地位向上のために尽力したことを書き添えておきます。

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