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モネ展 @東京都美術館

「武器をアートに」展の前に、東京都美術館で開催されている「マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展」(~12月13日まで)を見ました。遅ればせながら、感想を残しておきます。
art マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展 特設WEBサイト

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モネの次男ミシェルから遺贈された約150点の作品を所蔵している、パリのマルモッタン・モネ美術館。その多くが、モネが86歳で亡くなるまで手元に置いていた、プライベート・コレクションだそうです。本展ではその中から、初期から最晩年までの約90点が展示されています。

代表作の「睡蓮」はもちろん、10代の時に描いた風刺画や、家族の肖像画、白内障で色覚を失いながら描き続けた晩年の作品など、モネの知られざる一面をうかがい知ることができる貴重な企画展でした。心に残った作品から、いくつかご紹介させていただきますね。

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(左)ルノワール 「新聞を読むクロード・モネ」(1873)
(右)ルノワール 「クロード・モネ夫人の肖像」(1873)

モネとルノワールは、パリのアトリエで出会ってからモネが亡くなるまで、60年親交が続きました。これは、ルノワールがモネの家に滞在した時に描いた、モネとカミーユ夫人の肖像画です。パイプをくゆらせているモネは、親友を前にすっかりくつろいだ表情です。

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(左)ポンポン付きの帽子をかぶったミシェル・モネの肖像 (1880)
風景画で知られるモネは人物画をあまり残していませんが、プライベートでは家族の肖像画をたくさん描き、手元に残しました。原田マハさんの小説「ジヴェルニーの食卓」に描かれていた、幸せな家族の様子が目に浮かびました。

(右)トゥルーヴィルの海辺にて (1870)
絵のモデルだったカミーユと結婚し、避暑をすごしたトゥルーヴィルの風景です。優雅なヴァカンスの様子に、(場所は違いますが)ヴィスコンティ監督の「ベニスに死す」を思い出しました。

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オランダのチューリップ畑 (1886)
旅好きだったモネは、ノルマンディ、南フランス、オランダ、ロンドン、ヴェネツィアなど、国内外をあちこち旅し、そこで出会った風景を描きました。

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特別出展 ヨーロッパ橋、サン=ラザール駅 (1877)
モネがよく乗ったノルマンディ行きの列車が出るサン=ラザール駅は、彼にとって思い出の場所。もわもわと立ち上る蒸気が臨場感たっぷりに描かれ、石炭のにおいや汽笛の音まで伝わってきました。

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ジヴェルニーの黄色いアイリス畑 (1887)
1883年には、後半生を送ったジヴェルニーに移り住みました。

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小舟 (1887)
ジヴェルニーでは自邸近くのエプト川でよく絵を描いたそうです。タイトルの小舟は端に、水草のうごめきが中心に描かれています。大胆にてシンプルな構図は日本画の影響でしょうか。

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睡蓮 (1903)

造園家ジョルジュ・トリュフォーに、「モネのもっともすばらしい作品は彼の庭である」と言わしめた、日本の太鼓橋を設えた美しい庭園。モネは生涯にわたり、200点以上の睡蓮を描きました。本展ではその中の10点ほどが展示されていますが、いつ見ても心が穏やかに満たされます。

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バラの小道、ジヴェルニー (1920-22)
ところが最晩年の白内障になってからの作品は、どれも強い色彩と激しい筆遣いに驚かされました。輪郭も判然とせず、描きなぐっているように見えますが、あふれる苦悩が伝わってきて胸が締め付けられました。

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コメント

おはようございます。
この展覧会はモネ自身のコレクション展なんですね!面白そう。一連の睡蓮シリーズが一番の代表作だろうと思いますが肖像画も素敵ですね。私、モネの汽車の絵も好きです。(*^^*)晩年目を患ってから青い色が見えなくなったっていう話を何かで読みました。

投稿: ごみつ@携帯 | 2015年12月13日 (日) 09時12分

☆ ごみつさま ☆
おはようございます。
コメント、ありがとうございます。

そうなんです。
家族の肖像画や晩年の作品は、モネにとっては
ひょっとしたら外に出したくないコレクションだったかもしれませんが
資料としては価値のあるものなのでしょうね。

肖像画は、この分野を得意としたルノワールの作品と比べると
正直見劣りがするようにも思えるのですが
父親の愛情が伝わってきて感動しました。
モネは絵で家族のアルバムを作ったのですね。

最晩年の作品は20点ほどありましたが、どれも強い色彩を使って
描きなぐられていて、これがモネ?と驚きました。
モネの苦悩の表れか、はたまた描くことへの情熱か
いずれにしても圧倒されました。

投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2015年12月13日 (日) 09時51分

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