マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章
ジュディ・デンチはじめ、イギリスの名優たちが共演するインドを舞台にしたコメディテイストのドラマ、「マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章」(The Second Best Exotic Marigold Hotel)を見ました。 マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章 公式サイト
イギリスから新天地を求めて、インドのリゾートホテルに移り住んだシニアたちの人間模様を描いた「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」の続編。今回は前作からのおなじみのメンバーにハリウッドからリチャード・ギアが新たに加わり、さらにパワーアップしています。
この作品の魅力は、イギリスの名優たちが奏でるみごとなアンサンブルと、若々しく輝いているシニアたち...ということももちろんあるのですが、私は今回それに加えてイギリス映画ならではの奥ゆかしさにぐぐっと心をつかまれました。
シニアたちの恋模様を描きながらも、その表現はあくまでさりげなく控えめで、まるでイギリスの上質な古典恋愛小説みたい。映画を見ながら、「眺めのいい部屋」や「プライドと偏見」で味わった、どきどきした気持ちを思い出しました。
たとえば、ファッションセンスを見込まれて、インドでのテキスタイルのバイヤーにスカウトされるイヴリン(ジュディ・デンチ)と、インド人の少年に助けられながら観光ガイドとして悪戦苦闘するダグラス(ビル・ナイ)。
良識ある二人が、互いに惹かれあいながらも、その気持ちにとまどい、理性によって抑えようとする姿がいとおしく、やきもきしながら見守っていました。特に、不器用なビル・ナイがとてもかわいかった。^^
それから、2人のインド人富豪に求婚され、てんびんにかけていたマッジ(セリア・イムリー)が、いつしか、いつも彼女を送り迎えしてくれていた誠実な運転手の男性に惹かれていくエピソードもロマンティックで好きです。
マリーゴールド・ホテルの若き支配人ソニー(デヴ・パテル)の、情熱ゆえのドタバタぶりにはかなりイライラさせられましたが^^ いいスパイスになっていたかな? ラストはボリウッド風にのりのりの歌と踊りで、華やかなインドの結婚式を満喫しました。
冒頭、ミュリエル(マギー・スミス)がアメリカの出張先でティーバッグの紅茶に物申す場面には(私もアメリカの紅茶への無頓着さには同じように不満に思っていたので)溜飲が下がりましたが、最後は元気がなくて心配になりました。まだまだ半人前のソニーを支えてあげて欲しいですが...。
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コメント
ええ、奥ゆかしさが本当によかった。
マッジの恋の行方も、最後までハッキリとは描かなかったところがよかったですね。
イギリスでも、一流ホテルでも結構ティーバッグを使っていて驚いたものですが…
ミュリエルは、私は最期の時をもう知っているのだと解釈しました。
病院でも思いつめた顔をしてましたし…
投稿: zooey | 2016年3月25日 (金) 00時48分
☆ zooeyさま ☆
おはようございます。
マッジの恋はほんとうにロマンティックで
私はちょっと涙ぐんでしまったのですが
あまりに描写が奥ゆかしくて、夫はまったく気がつかなかったみたいです。
まったくもう…。
ミュリエルのこともはっきりとは描かれていませんでしたが
覚悟を決めている様子でしたね。
なんだか切なくて、見るのがつらかったです...。
投稿: ☆ zooeyさま ☆ | 2016年3月25日 (金) 08時24分
こんばんは。
シニア映画が多い中この映画はとても好きです。
アメリカ人ではなくイギリス人が主人公だと何かちょっと違った感じがして素敵です。
紅茶のエピソード良かったです。紅茶党なので...。
高齢者たちが生き生きとして素晴らしいです。
続あるのでしょうか?是非見たいですね。
投稿: margot2005 | 2016年4月 4日 (月) 19時59分
☆ margot2005さま ☆
おはようございます。
あー、そういえば最近シニア映画が増えている気がしますが
それも世界的な高齢化社会を反映してのことでしょうか?
この作品は、登場する俳優さんたちが魅力的で
イギリス映画ならではの上品なテイストが気に入っています。
続編ができたらうれしいですが
ミュリエルのその後が気になります...。
投稿: ☆ margot2005さま ☆ | 2016年4月 5日 (火) 06時58分