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レヴェナント:蘇りし者

レオナルド・ディカプリオ主演、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の西部開拓時代を舞台にした実話に基づくサバイバルドラマ、「レヴェナント:蘇りし者」(The Revenant)を見ました。原作はマイケル・パンクの「蘇った亡霊:ある復讐の物語」。
horse レヴェナント:蘇りし者 公式サイト

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1823年、西部開拓時代のアメリカ北西部。グラス(レオナルド・ディカプリオ)は最愛の息子とともに、原野を西へと向かう狩猟隊のガイドを務めていましたが、旅の途中で熊に襲われ、瀕死の重傷を負います。旅の足手まといとなる彼は、その場に残されることに。

しかし、グラスを最後まで看取るべく残ったフィッツジェラルド(トム・ハーディ)は、身動きできないグラスの目の前で息子を殺した挙句、彼らをその場に置き去りにします。その後、奇跡的に一命をとりとめたグラスは、フィッツジェラルドへの復讐を胸に、後を追って極寒の原野を突き進みますが...。

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イニャリトゥ監督の作品は不思議な魅力があって嫌いではないのですが、どれも重くて暗く、少々取っつきにくい...。今回も一抹の不安を覚えながら見に行ったのですが、そんな心配はまったく杞憂に終わりました。

圧倒的な映像美と迫力ある演技。ドラマティックなストーリー展開に引き込まれ、時が経つのも忘れて作品の世界にのめり込みました。ふだんはバイオレンスが苦手な私が、グロいシーンもまったく気にならなかった。映画が終わってからもしばらく、深々とした余韻に満たされました。

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事前にさまざまな過酷な撮影エピソードを耳にしていたものの、実際に見ると、レオの演技の凄まじさに圧倒されました。これまでも数々の作品で、レオの圧倒的な存在感と演技力に魅了されてきましたが、それらがすべて吹き飛んでしまうほど。

これまでのレオの長いキャリアと道のりは、この作品と出会うためだったのだと思えるような、運命の導きを感じました。そして、血と涙と泥と雪にまみれても、レオはやっぱりかっこいい。激しいアクションもありますが、私はむしろ静かな目の演技に引き込まれました。

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カナダで撮影されたという大自然の映像もすばらしかった。それはまるで神の視点を思わせるような...。空を見上げた時の木の表現にピンとくるものを感じたら、撮影監督が「ツリー・オブ・ライフ」のエマニュエル・ルベツキと知って納得しました。坂本龍一さんの神秘と荘厳をたたえた音楽も、映像によく調和していました。

ストーリーは復讐劇というよりサバイバルドラマ。敵はちっぽけな人間というより飢えと寒さであり、美しくも厳しい自然そのものでした。そしてこれはまた、アメリカの侵略の歴史でもありました。

彼らの生きる姿は狩猟民族そのもので、私たち農耕民族の日本人とは体質や体力、メンタリティの上でまったく違うということを、あたりまえのことですが改めてまざまざと実感しました。

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敵役のトム・ハーディも魅力的でした。あの渦巻き模様の水筒を見た時は、驚きと恐怖でどれほど心臓がバクバクしたでしょうね。隊長を演じるのはドーナル・グリーソン。荒くれ男たちの隊をよく率いていましたが、明らかにグラスを嫌っていたフィッツジェラルドをあの場に残したのは、どう考えても采配ミスでした。^^

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映画」カテゴリの記事

コメント

セレンさん☆
圧倒的な映像に圧倒的な演技、どれも見事でしたね。
この作品に出会うためというのも納得の作品です。
全てのシーンが余韻につつまれていましたね~☆

投稿: ノルウェーまだ~む | 2016年5月 3日 (火) 00時07分

>ふだんはバイオレンスが苦手な私が、グロいシーンもまったく気にならなかった

私は駄目だったのです。
映像が綺麗なのは分かるのですが、あまりにも残酷で…

開拓時代のアメリカをまざまざと見て
今も好戦的なのに、深く納得してしまいますね。

投稿: zooey | 2016年5月 3日 (火) 09時06分

こんにちは~!sun

早速、観に行かれたんですね!
1日から妹が新居に遊びに来ていて一緒に映画に出かけたのですが、妹がこの作品は重たそうでパス・・という事で、昨日は「ズートピア」に行ってきました。coldsweats01

感想記事読ませていただくと、かなり良さそうですね!
何とか私も観に行きたいと思います~。

ディカプリオの演技を観るのも楽しみです。good

投稿: ごみつ | 2016年5月 3日 (火) 13時34分

☆ ノルウェーまだ~むさま ☆
おはようございます。
見た後は緊張感から解き放たれてど~っと疲れましたが^^
いい作品に出会えて満ち足りた気持ちになりました。
作り手の情熱...というより執念に圧倒されました。

投稿: ☆ ノルウェーまだ~むさま ☆ | 2016年5月 4日 (水) 06時25分

☆ zooeyさま ☆
おはようございます。
かなりグロいシーンもありましたものねー。
私もいつもだったら絶対ダメなんですが
なぜか今回は大丈夫でした。
作り手の迫力に圧倒されてしまったのかも...。

彼らの歴史は侵略と征服であり、力づくで今日まで来たのだな...と
改めて彼らの本質を見た思いがしました。
銃規制が進まないのも納得ですね。

投稿: ☆ zooeyさま ☆ | 2016年5月 4日 (水) 06時40分

☆ ごみつさま ☆
おはようございます。
妹さんと見に行かれるのでしたら
絶対にズートピアの方が正解でしたよ。^^

過激な描写があるので見る人を選ぶ作品ですが
ごみつさんはきっと気に入られると思います。
映像がすばらしいので、できれば劇場で...

ディカプリオの凄みのある演技に圧倒されました。

投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2016年5月 4日 (水) 06時57分

ご無沙汰しております。
ここ数か月、急に動画系の仕事が増えだして
仕事仲間に撮影や、一部編集などをお願いしながら
連休に突入し、連休中は新たなご依頼はなく、
マイペースで編集作業ができる状況と言う感じです。
新作をご覧になられるのも流石に早いですね。
ディカプリオも少し前までは、若手・・・なんて
思っていましたが、もう素晴らしい演技派のスターですね。
・・・そういえば、自分はすっかりおじいちゃんだ~~(笑)

投稿: イザワ | 2016年5月 4日 (水) 11時14分

☆ イザワさま ☆
おはようございます。
イザワさん、しばらくお忙しくしていらっしゃいましたね。
GWは少しお仕事も落ち着かれたようでよかったです。
ゆっくり連休を楽しんでくださいね。

ディカプリオ、スター性や演技力に加え
最近は風格も備わってきましたね。
この作品では、凄みを感じる演技に圧倒されました。

投稿: ☆ イザワさま ☆ | 2016年5月 5日 (木) 07時43分

これは重たい内容だからどうしようかなと迷っているのですが、レオ様がアカデミー賞を受賞した作品だから観たいなぁと悩んでいます。
セレンディピティさんの感想読むとやっぱり観なくちゃなぁと思いました!
観ている間はずーっとハラハラして緊張してしまいそうですね。

投稿: ruri | 2016年5月 5日 (木) 17時08分

☆ ruriさま ☆
こんにちは。
ruriさんも気になっていらしたのですね。
圧倒的な映像とレオの演技がすばらしくて見応えがありました。
スリリングな展開もあり引き込まれましたよ。
ただ、熊と格闘したり、動物を解体したり
ブラッディなシーンがあるので、苦手な方にはお勧めしにくいですが...

あ、でもruriさんはバイオハザードをご覧になるので
大丈夫かな...?^^ もしよかったら☆

投稿: ☆ ruriさま ☆ | 2016年5月 6日 (金) 15時28分

あんな自然の中で実際に生き延びたなんて、
すごい人だったんですねえ。

投稿: 風子 | 2016年5月 8日 (日) 19時45分

☆ 風子さま ☆
おはようございます♪
レオ、すてきでしたね~☆

グラスはありえないほど不死身でしたね。^^
昔々のお話なので、人づてに語り継がれるうちに
どんどん話が大きくなって不死身度を増していったのでは?
と想像しています。

投稿: ☆ 風子さま ☆ | 2016年5月 9日 (月) 07時57分

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