フラワーショウ!
イギリスの権威あるガーデニング大会、「チェルシーフラワーショウ」に挑戦したアイルランドのランドスケープデザイナー、メアリー・レイノルズの奮闘を描いた実話に基づくドラマ、「フラワーショウ!」(Dare to Be Wild)を見ました。
フラワーショウ! 公式サイト
アイルランドの豊かな自然の中で育ったメアリーは、ガーデンデザイナーになることを夢見て、有名デザイナー シャーロットのアシスタントになりますが、高慢な彼女に利用するだけ利用され、デザインを描きためた大切なスケッチブックを奪われた挙句、クビをになってしまいます。
傷心したメアリーでしたが、夢を実現するために無謀にも世界中の注目が集まる「チェルシーフラワーショウ」に応募し、金賞を取ることを決意します...。
かつてコッツウォルズで見たイングリッシュガーデンに憧れて、アメリカで住んだ家ではガーデニングを楽しみにしていました。しかしほどなくして、広い庭を維持することがいかにたいへんかを思い知ることになりました。
特にたいへんなのが雑草抜き。端から抜いても一日ではとても終わらず、翌日には抜いたところから新しいのがまた生えているという有様。結局、ご近所さんに倣ってガーデニングカンパニー(ヒスパニック系の方が多い)にメンテナンスをお願いし、私は裏庭のコンテナガーデンでハーブを育てるのに留めることにしました。
そもそもイングリッシュガーデン自体が、アメリカではあまり人気がないようです。楚々とした可憐なハーブも彼らの目には、ガーデンの主役とはなりえない雑草にしか見えないのかもしれません...。
そんな経験があったので、メアリーさんが作る”サンザシの木と野草のガーデン”を見るのを楽しみにしていました。彼女の庭造りの哲学や、どのように資金を集め、協力してくれるスタッフたちを見つけたか、舞台裏を興味深く見ることができました。
イギリスはアメリカほどではないと思いますが、それでも2002年当時、彼女の”雑草を生かしたガーデン”が金賞を受賞するというのは、100年の歴史があるチェルシーフラワーショウでは革命的なことだったとか。しかし以降、自然を生かしたガーデンが多く出展されるようになったそうです。
映画を見て想像と違ったのが、エチオピアの植林活動が大きく取り上げられていたこと。メアリーが植物学者のクリスティに手伝ってもらいたくて、彼のいるエチオピアまで押しかけるのですが、最初はクリスティも言うように、庭造りと植林活動ではまるで方向性が違うように思いました。
でも一見自然のままに見える風景であっても、人が手をかけなくては維持することができない...という意味では、同じといえるのかもしれません。エチオピアの植林活動を新妻香織さんという日本人の方が進めていることも、この映画を見て初めて知りました。
メアリーさんの作るガーデンは、野草もさることながら、不揃いな石を積み重ねたり、大きな石を遺跡のように配したり、石の使い方が個性的ですてきだなーと思いました。風の通り道のような円い穴があるのは、風水に似ているような...ケルトの信仰は自然崇拝で、東洋の考え方に近いのかもしれませんね。
「ブルックリン」「シングストリート」と今年はアイルランド映画の当たり年?ですが、本作でもアイルランドの美しい緑の風景が心に残りました。
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コメント
アイルランドの風景は確かに美しかったのですが…
この映画、私にはちょっと不満でした。
折角のいい題材を用意したのに、なんで?という感じ。
エチオピアの植林活動も、お蔭で話が散漫になってしまったような…
友人と文句を言いながら、映画館を出たのでした。
投稿: zooey | 2016年8月11日 (木) 13時46分
こんばんは。
ごめんなさい。こちらにコメント書くのを忘れました。
>コッツウォルズで見たイングリッシュガーデン...
あれを見ると憧れますよね?
私も10年位前は大だい的にガーデニングをしていたのですが、都会のマンションの角部屋では照り返しが強いし風も強くて、やはり無理がありますね。でもそのために一軒家に住むわけにもいかないので、それなりに楽しんでいます。
アイルランドの美しい自然は素晴らしい!の一言です。
メアリーが子供だった頃のシーンが好きです。
投稿: margot2005 | 2016年8月11日 (木) 21時28分
☆ zooeyさま ☆
zooeyさん、お帰りなさい。
早速のコメント、ありがとうございます。
私も、庭造りの苦労がもっと掘り下げられて描かれていると思ったので
舞台がエチオピアに移った時には困惑しました。
メアリーはよっぽどクリスティに手伝ってもらいたかったのでしょうね。^^
投稿: ☆ zooeyさま ☆ | 2016年8月12日 (金) 08時52分
☆ margot2005さま ☆
おはようございます。
TB&コメント、ありがとうございます。
雑草には相変わらず悩まされていますが...^^;
それでも季節の花やグリーンと触れ合うと癒されますね。
アイルランドの自然、すばらしかったですね。
メアリーが幼い頃の記憶が
彼女の庭造りの哲学に大きな影響を与えていることが伝わってきました。
投稿: ☆ margot2005さま ☆ | 2016年8月12日 (金) 09時04分
セレンディピティ様
私は現在マンション住まいで実践には縁がないのですが、あの人工性を排した英国風の庭園には親しみを感じます。松江にも何年か前に「イングリッシュガーデン」ができたのですが、当初は物珍しさではやったものの、いまは経営難でかなり苦労しているようです。アメリカにいたときはシカゴの植物園にその一角があり、結婚式が行われたりしていましたが、花嫁の服装と参列者のしぐさは自然で背景に溶け込んで素敵でした。(日本人が西欧風の花嫁衣裳をつけるようになったのは彼らに比べると歴史が新しく少し無理があるような気がします)そしてアイルランドの感性はとりわけ日本人としっくりくるのかもしれませんね。機会があれば見てみたいものです。
投稿: Bianca | 2016年8月12日 (金) 22時09分
☆ Biancaさま ☆
こんばんは。
野の花を配したイングリッシュガーデンは
自然を尊ぶ日本人の感性に合うのかもしれませんね。
やはりあの柔らかな色彩には癒されます。
屋外でのガーデンウェディングは海外ならではほんとうにすてきですね。
映画でも数々のシーンが心に残っています。
「レイチェルの結婚」「ベストフレンズウェディング」
最近では「アバウトタイム」など...
松江はイングリッシュガーデンもきっとすてきでしょうが
私はいつか足立美術館の日本庭園を見るのが夢です。
投稿: ☆ Biancaさま ☆ | 2016年8月14日 (日) 00時45分