ダリ展 @国立新美術館
六本木の国立新美術館で開催されている「ダリ展」(~12月12日まで)を見に行きました。世界の3大ダリ・コレクションから招来した作品を中心に、約250点が展示されています。
日本では10年ぶりの回顧展とのことですが、私自身は8年前にニューヨークでダリ展を見ています。この時も盛況でしたが、今回改めてダリ人気を再確認しました。
Dali: Painting & Film @ニューヨーク近代美術館
ダリはグロテスクな作品もありますし、私にとっては決して心地いいわけではないのですが、なんとなく気になる存在といいましょうか...。作品の中に潜むメッセージを見つめているうちに、深層心理を刺激され、いつの間にか自分自身に向き合っているような不思議な感覚を覚えます。
先日、ロンドンのファッション・デザイナー ヴィヴィアン・ウェストウッドの最新コレクションでモデルの体を這う蟻のタトゥーを見て、すぐにダリを思い出しましたが、こういうわかりやすいシンボルも魅力のひとつかもしれません。
キュビズム風の自画像 (1923)
シュルレアリスムの代表的画家と知られるダリですが、初期の頃はポスト印象派にはじまり、キュビスム、ピュリスム、未来派...と新しい芸術に果敢に取り組んでいました。一見ピカソ風?のこの自画像も新鮮です。
ルイス・ブニュエルの肖像 (1924)
マドリードの王立美術学校時代の友人で、のちに映画監督となるルイス・ブリュエルの肖像画です。ダリとブリュエルは、「アンダルシアの犬」、「黄金時代」と続けて映画を共同制作し、大反響をよびました。本展でも上映されています。
降りてくる夜の影 (1931)
荒涼とした異星の風景のように見えますが、実際にはダリが妻ガラと住んだスペインの漁村を描いているそうです。晴れた青空と深い闇、昼と夜が共存しているような風景は寂寥感にあふれ、わけもなく不安をかきたてられます。
謎めいた要素のある風景 (1934)
中央で背を向けてキャンバスに向かっているのは、ダリが敬愛していたフェルメール。その右奥に小さく描かれているのは少年時代のダリだそうです。時空を超えた夢の中の風景のようにも感じられます。
アン・ウッドワードの肖像 (1953)
第二次世界大戦がはじまると、ダリとガラはアメリカに亡命し、1948年まで暮らしました。これはアメリカの女優、アン・ウッドワードに依頼されて描いた肖像画。岩のくり抜きが女性の輪郭と同じで、海の水平線がドレスのベルトとつながっているのがおもしろい。
すでに何度も展覧会を開き、成功を収めていたダリは、アメリカ在住中に映画や舞台芸術、ファッションや宝飾の仕事も手掛け、活躍の場を広げました。本展ではダリが関わったヒッチコックの「白い恐怖」、ディズニーの「デスティーノ」も上映されています。
ラファエロの聖母の最高速度 (1954)
広島・長崎への原爆投下に衝撃を受けたダリは、原子物理学と宗教的主題を融合した作品を数多く制作するようになります。そして晩年は、ガラとともに故郷スペインの小さな漁村に移り住み、古典芸術へと回帰し、自らの集大成ともいうべき大作を手掛けました。
その姿容貌からエキセントリックなイメージのあるダリですが、愛妻家であり、商業的なセンスもあり、創造力豊かな芸術家である一方、現実を客観的に見つめることのできるリアリストでもあったのではないかな?と想像しました。
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コメント
こんばんは!
ダリ展、新国立で開催中なんですね!
私は、ダリの展覧会は行った事がないので行きたいな~。
知り合いの方からクラナハ展のチケットをいただいたのでそれは必ず行きますが、あと「ゴッホとゴーギャン」のも行きたいんですよね・・。
ダリはシュールリアリズムの芸術家としてはあまりにもビッグネームだし、作品も普通じゃないので、まとまった作品を前にすると、けっこう頭が混乱して刺激を受けそうです!(笑)
ところで奥さんのガラと言えば、今、ダリの伝説の料理レシピ本の「ガラの晩餐」っていう本が復刻されて話題になってるんですよね。各国語で出版されているので、邦訳もいずれ出るかも。
面白そうなので是非見てみたいです、これ。
http://www.excite.co.jp/News/odd/Karapaia_52217051.html
ダリ展、時間がとれたら行きたいです。
投稿: ごみつ | 2016年11月 3日 (木) 01時58分
☆ ごみつさま ☆
こんばんは。
ダリの芸術の変遷をたどる構成になっていておもしろかったです。
映像作品も豊富で、見応えがありました。
ゴッホとゴーギャンは私も是非行きたいと思っています。
クラナハ展も評判がいいですね。
これだけまとまった作品を見る機会はなかなかないと思うので
私もできたら時間を作って足を運びたいです。
ダリのレシピ本、おもしろそうですね!
私も見てみたいです。
ごみつさん、そういえばパウル・クレーのお料理本も
持っていらっしゃいましたよね??
投稿: ☆ ごみつさま ☆ | 2016年11月 3日 (木) 19時13分
ダリの絵は私には何とも難解ですが
どこか惹かれるものがあります。
映画「ミッドナイト・イン・パリ」に出て来た
口髭をつけたエイドリアン・ブロディのダリが印象的でした~
投稿: zooey | 2016年11月 4日 (金) 10時01分
☆ zooeyさま ☆
こんにちは。
ダリの作品、決して心地いいわけではありませんが
心をざわつかせるような、不思議な魅力がありますね。
エイドリアン・ブロディ、ダリの雰囲気をよくとらえていましたね!
あのキャスティングを思いついたアレンはさすがです。^^
投稿: ☆ zooeyさま ☆ | 2016年11月 4日 (金) 17時09分
セレンさん☆
実は私、割と若い頃ダリが好きでした。
確かに不安を掻き立てるような、でもどこか寂しげな印象が心に深く刺さるものが多くて、そういうところがより刺激を求める年齢の頃にピッタリときたみたいでした。
秋の芸術鑑賞いいですね♪
投稿: ノルウェーまだ~む | 2016年11月 4日 (金) 21時44分
☆ ノルウェーまだ~むさま ☆
おはようございます♪
この日も若い方がたくさん見に来ていらっしゃいましたよ。
孤独や不安を投影したような風景は
デリケートな年頃には特に心に響くかもしれませんね。
そういえば私も若い頃、ムンクとかジョルジュ・デ・キリコとか
孤独で不安を掻きたてる作品に妙に惹かれていましたね...
投稿: ☆ ノルウェーまだ~むさま ☆ | 2016年11月 5日 (土) 09時47分
ダリは私、学生の頃に友人からダリがデザインしたボトルの香水をもらったことがきっかけで知りました。
その時はダリを知らなくて、「何か変わったデザインのボトルだなぁ」と贈ってくれた友人の事も、不思議というか、奇妙だなぁと感じたものです。
今思えば、デザインに興味のあった友人だったので、ダリが好きだったのだなぁと思えますが。
それでもやっぱり独特ですよねぇ。ダリの世界って。
投稿: ruri | 2016年11月 5日 (土) 17時44分
☆ ruriさま ☆
こんにちは。
ruriさんはダリの香水を持っていらしたのですね~☆
個性的でおしゃれな贈り物ですね。
どんなデザインのボトルで、どんな香りだったのか気になります。
置いてあるだけですてきなオブジェになりそうですね。
そういえば、チュッパチャップスの包み紙も
ダリのデザインなんですよね。
意外と商業センスもあって
多彩な芸術家だったんだなーと思います。
投稿: ☆ ruriさま ☆ | 2016年11月 6日 (日) 16時47分